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第三巻 第二章 (名将の性質)(善王の性質)

 第三巻 第二章 (名将の性質)(善王の性質)


 別の、ある時、ソクラテスは、軍事の長官である、将軍に選ばれた人に出会って、次のように、話しかけた。

 次のようにソクラテスは話した。

「なぜホメロスはアガメムノンを『国民の羊飼い』と呼んだのか? あなたは、どう思いますか?」

「それは、多分、次の事を示していますよね? ちょうど、羊飼いが羊の世話をして『羊が安全で、羊に必要な全ての物が有る』のを確認し、羊の諸々の飼育目的を達成する必要が有るように、同様に、将軍も、『兵士達が安全で、兵士達に補給物資が有る』か注意し、軍務の諸目的を達成する必要が有る」

「最後に、軍務の諸目的とは、兵士達が敵を圧倒して、幸運による財産と幸せを増やせる事である」

「また、教えてください、なぜホメロスは『アガメムノンは善い王である、と共に、大胆な戦士である』と話してアガメムノンをほめたのか?」

「アガメムノンは、独りでも敵と勇敢に戦うので『大胆な戦士』であるだけではなく、同様の勇気を軍全体に吹き込むので『大胆な戦士』である、のを、ホメロスには多分ほのめかす意図が有った」

「また、『善い王』という言葉によって、自身の命、人生を守るために勇敢に立ち向かう人であるだけではなく、統治している国民全てにとって幸せの供給源である人である、のを、ホメロスには多分ほのめかす意図が有ったんですよね?」

「なぜなら、王が地位が高貴であっても、王に王自身を気に留めさせるためではなく、王を選んだ人達が王によって幸せに到達するために、ある人を王に選んでいる」

「また、生活を改善するためを除いて、どうして人々は兵士に成るだろうか? いいえ! 生活を改善するために、人々は兵士に成る!」

「また、その(生活の改善という)目的のために、人々がその問題にしている(生活の改善という)目的への先導者を将軍達の中に見つけるために、人々は将軍達を選ぶ」

「そのため、将軍を選んだ人達に、(生活の改善といった、)その人達が求める物を入手してあげる必要が有る職務を、将軍は引き受けているのである」

「そして、実に、その(生活の改善という)職務よりも気高い野心を見つけるのは難しいし、また、逆に、その(生活の改善という)職務の放棄よりも劣悪な何かを見つけるのも難しい」

 ソクラテスは、このように探求して、「善い指導者の美徳、資質とは何か?」という問題を扱った。

 また、ソクラテスは、(指導者の)全ての見せかけの資質を切り捨てて、「全ての指導者の役目とは、先導するように指導者に求められている人達を幸せにする事である」という問題の要点を明らかにした。

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