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吸血少女ののんびり気ままなゲームライフ  作者: 月輪林檎
吸血少女と邪神?

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1002/1002

吸血少女ののんびり気ままで幸せな家族ライフ

 キャメロットには、アカリやソルさんも付いてきた。そして、キャメロットの周囲には既にニュクスさん達が集まっている。


「ハク。聖杯の様子が変わった」

「本当ですか!?」


 アーサーさんの言葉に、私はキャメロットの謁見室に向かって一直線に進んで行く。謁見室では、モルガンさんとマーリンさんとドロシーさんが、待機していた。


「モルガンさん!」

「ハク。聖杯に血が吸い取られたわ。今のあの赤い杯が聖杯よ」


 モルガンさんが指す場所には、赤い聖杯が宙に浮いていた。


「あれが聖杯……ヤチの魂は?」

「既に入り込んでいます。後は、ハク様の奇跡の力を与えるだけです。あそこまで用途が定まっていれば、奇跡の効果も収束するでしょう」

『効果自体も限定的だから、周囲に被害は出ないと思うわよ』

「分かりました」


 私は聖杯の前に跪く。そして、ヤチを取り戻すために祈りを捧げる。さっきとは違って、今度は聖杯に対する祈りだ。大きな奇跡が周りにも広がる可能性はあるけど、予想だと全て聖杯に集まると思う。死者蘇生に近しい事をやっているのだから、それは本当に大きな奇跡に違いないし。

 私が祈りを捧げると、奇跡の力がどんどんと聖杯に入り込んでいく。


「お願い……ヤチを返して……」


 祈りを捧げ続ける私の前にウィンドウが現れる。


『聖杯による奇跡を承認しますか? 条件:自身が所有する世界の献上及び全てのスキルを捧げ転生する。 YES/NO』


 条件を見て私は固まる。私が所有する世界は純色から奪った世界の事だろう。それを失う事自体はどうでも良い。あそこから力を得ているという事はあるけど、そもそもあれがなくても十分な力を私は既に持っている。この期に及んで、それが捨てられないという贅沢は言わない。

 問題は転生しないといけないという事だ。吸血鬼系のスキルも全部捧げるというのは、この際良いとする。

 私が問題視するのは、皆との繋がりだ。ニュクスさん達との繋がりは、皆をここに呼ぶためのものでもあった。ここにいる皆と会えなくなる可能性が存在する。

 普通の転生では、レベルのないスキルは残る事になっているが、それすらも失う転生だ。それがヤチを取り戻す代償というものらしい。


 私は皆が集まっている後ろを振り向いてしまう。その私の顔を見た皆は即座に私のところにやって来た。


「ハクちゃん、どうしたの?」

「ヤチを復活させるには、私が持っている純色から奪った世界と私のスキルを全部捧げて、私自身も転生しないといけないらしいの……という事は、皆との繋がりも消え去っちゃう……皆が、ここに滞在出来なくなるかもしれない……」


 私の言葉を聞いた皆も表情が強張る。正直、どうなるのかは分からない。可能性があるってだけだ。でも、皆の事も大好きな私は可能性があるという事に怖じ気づいている。

 そんな私の頭をニュクスさんが撫でる。


「やりなさい……」

「で、でも……」

『妾も同意見じゃそもそも妖怪の街はこっちに出来ているのじゃ。今更、元の場所に戻される事もあるまいて』

『精霊界もゲートが繋がっているから問題ないわ』

「悪魔もレメゲトンがあるから大丈夫だと思うわよぉ?」

「天使も同じだね。レメゲトンを持っていれば関係ない」

「私達もハクに仕えている身だ。転生してもその事実は変わらないだろう」

「神々も変わらないのじゃ」

「そもそもここが神界に変わっているから、今更入れないって事はないと思うかな」


 ニュクスさんに続いて、玉藻ちゃん、ティターニアさん、アスタロト、メタトロン、アーサーさん、アマテラスさん、フレイヤさんがそう言う。皆、心配要らないと。私のスキルがなくても、ギルドエリアの神域は崩れない。そう信じているみたい。


「それに……繋がりは……また繋げば……良いわ……そもそも……親子の繋がりは……そう簡単に……切れないもの……」

「お母さん……」


 実際に生んでいるわけじゃないけど、私達の間にはしっかりとした絆がある。それがあれば、全く問題ない。皆がここに入って来られないという可能性も、限りなく低いと言って良さそう。

 背中を押すために、皆がそう聞こえるように言っている可能性もあるけど、今は皆を信じる。


────────────────────


ハク:【武芸神般Lv1000】【神器の使い手Lv1000】【大魔導神Lv1000】【魔道の極みLv1000】【魔神衣Lv1000】【万能魔力Lv1000】【属性纏いLv1000】【穿孔Lv100】【万物吸収Lv1000】【万能探知Lv100】【混沌熱線】【鬼神Lv1000】【大アルカナ】


控え:【神姫の吸血鬼Lv1000】【吸血神姫Lv1000】【血中生産Lv1000】【血液ナノボットLv1000】【神血Lv100】【純血の領域】


【完全支配(全)】【完全支配(世界)】【根源(混沌)】【根源(全)】【根源(世界)】


【操髪Lv100】【伸縮髪Lv100】【軍団創造Lv1000】【侵蝕する兵Lv1000】


【HPMPタンクLv100】【物理超強化Lv100】【器用さ強化Lv100】【運強化Lv100】【万能視界Lv100】【神宿身体Lv1000】


【全状態異常完全耐性】【欠損無効】


【夜霧の執行者Lv100】【存在希薄】【天馬行空】【適者生存】【感覚共有Lv100】【生命の根源】


【原初の神属性Lv1000】


【万能翼Lv1000】


【墨吹きLv100】【解錠Lv100】【鉱物創造Lv100】


【古龍種Lv1000】【古龍化Lv1000】


【神霊種Lv1000】【寵愛神霊Lv1000】


【絶対なる魔女】【絶対無比の呪い】【閻魔大王の特赦】


【絶対なる聖女】【天地神明の奇跡】


【混沌結合Lv1000】


【至高の職人Lv1000】【至高の魔法薬調合師Lv1000】【至高の錬金術師Lv1000】【魂魄水Lv1000】

【至高の漁師Lv1000】【至高のシェフLv1000】【神なる酒造Lv1000】【神の旋律Lv1000】【至高の採掘師Lv1000】【豊穣神の力Lv1000】【統帥Lv100】【総合言語学Lv100】【降霊術Lv100】【森人化Lv100】【プリセット】


【森エルフの盟友】【神々の子】【神々の加護】【神々の庇護】【神々の寵愛】【夜の眷属】【夜の分け身】【原初の導き】【災厄】【精霊女王の寵愛】【精霊女王の娘】【妖精の主】【精霊の主】【怪物の主】【妖怪の主】【善と悪を繋ぐ者】【森羅万象を統べる者】【世界に愛されし者】【世界を繋ぐ者】【世界樹の恩恵】【底なしの器】【名探偵の友人】【神威】


【英雄Lv1000】【円卓の騎士】【マーリンの導き】【アーサー王との盟約】【英霊を統べる者】【ソロモンの指輪】


【大海歌姫との繋がり】【白銀天河との繋がり】【漂白無垢との繋がり】【創世との繋がり】【空虚との繋がり】【筋骨隆々との繋がり】【大陸要塞との繋がり】


【白面金毛九尾狐の寵愛】【絡新婦の寵愛】【清姫の寵愛】【鬼女紅葉の寵愛】


【神格・創造神】【神格・調停者】【神格・寵愛】【神格・吸血鬼】【神格・血液】【神格・天使】【神格・悪魔】【神格・竜】【神格・妖怪】【神格・夜】【神格・色欲】【神格・星】【神格・神域】【神格・軍隊】【神格・桜】【神格・異次元】



【至高の天使】【天上界の寵愛】【セフィロトの器】


【レメゲトン】【至高の悪魔】【悪魔界の寵愛】【クリフォトの器】

【七つの大罪Lv1000】【恐怖の象徴Lv1000】

【大罪・傲慢】【大罪・憤怒】【大罪・強欲】【大罪・怠惰】【大罪・嫉妬】【大罪・色欲】【大罪・暴食】


【神々の祝福】【経験値均等化】【早熟】【属性の極み】【夜の寵児】【海の支配者】【空の支配者】【陸の支配者】【血の支配者】【癒しの御手】【破壊の権化】【断罪の剣】【経験の集約】


【ニュクスの娘】【ヘラの娘】【アテナの妹】【アフロディーテの娘】【アルテミスの妹】【ヘスティアの娘】【ネメシスの妹】【ガイアの娘】【レアーの娘】【冥府の渡し守の切符】【パンドラの贈り物】

【イザナミの娘】【アマテラスの娘】【コノハナサクヤヒメの妹】

【フレイヤの娘】【ヘルの娘】【巨狼の怪物達との契約】

【イシスの娘】【ネフティスの妹】【ハトホルの娘】

【カーリーの娘】【パールヴァティーの娘】【ドゥルガーの娘】


【異神耐性】


SP:13667


────────────────────


 これらのスキルが全て失われる。全く使っていないスキルとかもあるけど、これだけ多くなるとそういうスキルがあっても不思議じゃないか。最後の方は、皆に任せてやる事は固定されていたし。

 惜しいスキルが無い訳じゃない。ここまで育てるのに、どれだけ苦労があった事か。でも、その苦労を全て失ったとしても、私はヤチを取り戻したい。


「ヤチ。戻って来て」


 私はYESを押す。

 すると、私の身体が光り、力が抜けていくのを感じる。同時に段々と視界が黒くなっていく。そうして完全に真っ暗になった。


『転生を開始します。全てのスキルが還元されます』


────────────────────


ハク:


控え:


SP:228800


────────────────────


 スキルが消えて、SPが馬鹿みたいに増えた。これで、私は吸血鬼でも何でもなくなる。

 次に光を取り戻した時、私はギルドエリアの中央にいた。周囲を見回すと、いつも通りうちの住人達が作業をしていた。デメテルとかグィネヴィアさんとかもいる。空にはスノウとかが飛んでいる。シュブ=ニグラスやマイノグーラも姿を現していた。周囲に大きな影響がないのは、この場所が神域だからなのかな。


「ひとまず、皆が消える事はなかった……」


 皆が無事にいてくれる事に私は安堵する。そして、周囲に散らばった血液収納の中から飛び出したもの達の中から、赫夜刀などの武器を回収したところで、キャメロットに向かって急いで走る。


「皆! これ仕舞っておいて! うわ……身体重っ……!? 足遅っ!?」


 普通に走る程度の速度なのだけど、普段は新幹線くらいの速度は出せるため、滅茶苦茶遅く感じる。すると、フェンリルが私の事を背中に乗せて走ってくれる。乗るためのスキルがないから、本当にしがみつくしかなかったけど、有り難い。


「ありがとう、フェンリル」

『何も感じないな。どうした?』

「全部の力を捧げて、娘を取り戻したから」

『そうか。しばらくは我やエレクに乗ると良いだろう』

「だね」


 フェンリルにキャメロットまで送って貰った私はすぐにキャメロットの中に入る。全力疾走で謁見室に入った私を皆が迎えてくれる。皆は変わらずに、私を歓迎してくれる。

 それが嬉しくて一瞬泣きそうになったけど、今は泣くときじゃない。皆が道を開いてくれる。その先にいたのは、あの時消えてしまったヤチだ。


「ヤチ……」


 もうヤチとの繋がりすらない。私は吸血鬼でも何でもなくなったから。ヤチが私を親と認識していなかったらどうしようか。そこは全く考えていなかった。


「ママ……? ママ!」


 ヤチは私を見て、すぐに駆け寄ってきてくれた。飛びついたヤチを受け止める。


「ママ……!」

「ヤチ……戻って来てくれた……おかえり。おかえり、ヤチ」

「ママ! ただいま!!」


 ヤチの溢れんばかりの笑顔を見て、私は涙を零す。ヤチを抱きしめて、その存在を確認する。本当にここにいる。ちゃんとここにいる。それがとても嬉しかった。

 アカリを一緒にヤチを抱きしめる。二人で子供の無事を確かめる。ヤチはアカリに取っても子供。無事を喜ばない訳がない。スキルを失ったとしても取り戻して良かった。

 ここから先のダウンロードコンテンツに私は参加出来ない。進化の条件は簡単に突破できるようになっているけど、また一から収得し直しだしの育て直しだ。

 でも、それで構わない。また【吸血】を取って、一から育てながら、のんびりとヤチや皆との生活を気ままに楽しむ。ゲームの楽しみ方なんて、人ぞれぞれだしね。


 愛する娘と恋人と家族がいる生活は、きっと楽しい。そして、いずれはゲームの中だけじゃなくて、現実世界でも皆と一緒に過ごせるように頑張らないと。

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― 新着の感想 ―
ついに終わっちゃったんやなぁ
完結おめでとうございます とてもたのしい物語でした 心の底から感謝を
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