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第ニ十話

 ーーその後。


 本当の姿で地球に降り立ったブレイガードは、うちの家族にあっさり受け入れられた。

 まあ6年もの間、ロボットの姿で車庫に住み着いてたし、人の体になってもブレイガードはブレイガードだって。

 おじいちゃんはひ孫の顔を見るまでは、なんとしても生きねばなんて言ってたけど、気が早いよ…。

 そもそも、まだそこまで僕達の仲は進展してない…。

 ただ、ブレイガードの赤ちゃんならきっとかわいいだろうし、次世代の勇者になって平和を守ってくれそうだなって思うけどさ。


 お母さんの方はこの前料理を教えてもらった時に、それとなく聞いてみた。

 せっかく男に生んだ子供が、もし自分のクローンの体で、男性と結ばれたりしたらどう思うのかって。


 お母さんは僕を優しく抱きしめて、僕が自分で決めて、しあわせになってくれるのなら、それでいいと言ってくれた。

 例え生まれた時と姿形が変わっても、僕はお母さんの大切な子供で、今もこうして生きていてくれて嬉しいって。

 思わずお母さんの胸で、小さい頃のように泣きじゃくってしまった。

 最近、ホントに涙もろくなってきた気がする…。


 あ、そうそう。

 ブレイガードが自分が性転換云々と言い出したあの日の夜、ふと気になって僕の体を性転換手術出来ないのか、一応ブレイガードに尋ねてみたんだ。

 結論から言うと、ブレイガード達の医療技術で、異星の人間を改造するのは違法だと言われた。


 肉体を作り変える手術をするのはかなり大変らしく、女の子になったばかりの幼い僕のこの体では、とても耐えられないし、仮に手術したとしても、培養槽で急成長させたクローン体に何らかの副作用が出るかもしれないから、あえてしなかった事も教えてくれた。

 かと言って地球人が出来る地球の性転換手術をしたとしても、見た目が少し変わるだけでそもそも何の解決にもならない。


 結局、僕の体についてはお手上げというわけ。

 まあしょうがないよね。もうかなり長いこと女の子やってて、周囲にも女の子で通ってるし。

 もう、いい加減男に戻るのは綺麗サッパリ諦めよう。


 …ちなみに僕がお母さんに料理を習ってるのは、長い人生料理位出来ないと困るからだよ。

 決して失敗作でも美味しいと言って、完食してくれるブレイガードの為じゃない…と言いたいんだけど、やっぱり美味しいって言ってもらえると嬉しい…。

 …僕、どんどん昔と変わってくなあ。

 そして僕達の日常は今日も続いていく…。

主人公はプール開きが行われる前に女の子になったので、ブレイガード達や友人達に男子小学生としての裸を見せたことはありません。

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