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12、ホラーものテンプレな展開ですな

「カズナリ!大変よ!」


王宮の中庭、臨時に設営した自衛隊のイサラギ駐屯地に駆け込む金髪蒼目のエルフ、ティアはすれ違う自衛官に栗良の場所を聞き、彼のテントを訪れる。


そこで栗良は、愛車内に持ち込んでいたライトノベルをTシャツ戦闘服下衣の状態で読んでいた。


「どっ、どした!?ティア?」


「賢者が!賢者ちゃんが攫われちゃった!って!またそんなハレンチな本読んでる!」


「す、すまん!それよりマジか!?どいつにだ!」


「本気と書いとマジよ!えっとね……一人は黒いフードを被った女っぽい奴で、他は食肉鬼ゾンビよ!」


それを聞いた栗良は驚愕する。


「ぞ!ゾンビだって!?とにかく隊長に報告だ!」


栗良は幹部用テントに向かう。


「隊長!賢者さんが攫われま……し……」


栗良はテントに立ち入り禁止と書いている張り紙を見つける。視線の先には毛布にくるまった不知火とイアナ女王陛下がいた。


「おう、栗良、どうした?」


「あ……が……はっ!?あ、あのですね、近くの森で賢者さんがゾンビの集団に攫われたそうです」


「そうか、すぐに勇者達をよべ、俺とお前とあいつらで救出しに行く、高機を1台用意しとけ」


「わ、わかりました……」


「それより早く出ろ」


テントをでた不知火は、城下町にいた勇者達に事情を説明し、高機動車を1台拝借し、王宮の正門にあつまる。


「これで全員か?」


「全員いるぞシラヌイ」


「それじゃあ状況を説明する。今から40分ほど前、北の森アイドリックで賢者が攫われた。今回の作戦は俺と栗良、勇者、騎士、戦士、ティアの6人で行く。何か質問は?」


「なし」


「それじゃあ車両に乗ってくれ、栗良は運転、俺が機銃に着く」


6人は高機動車に乗り、北の森へと進む。


森は不気味なほど静かで、乗っていた6人は警戒を強化した。


「そういえば隊長、クーデターの前に魔術師が一人ゾンビになったじゃないですか。クーデターの事ばかりですっかり忘れてましたね」


「いつか片を付けようと思ってたんだが、俺もごちゃごちゃしててな。今回は偵察という名目で賢者を救出する」


「はい……ん?隊長、前方に小規模な村を確認」


「停車しろ、お前はここに残って車を見ていろ。何かあったら連絡する。勇者、行くぞ」


森の脇に止めた高機から、不知火と勇者の2人が降りて、村の調査へとはいる。念のためにC4爆薬を持っていく。


「静かだな……」


「なぁんか嫌な予感がするんだよな……」


2人は家畜や農具をそのままにして消えた村人が気になった。とりあえず、めぼしい家屋に立ち入って見る。


「開けるぞ……」


不知火が扉を開け、勇者が剣を構えて入る。中では暖炉にまきを焼べている中年がいた。


「あのぉ、もしもし?」


不知火が声を掛けると、男はゆっくりと振り返る。その手には斧が持たれており、不知火は9ミリ拳銃を、勇者は剣を構えて警戒する。


「ハチタエマオ、タテッイノマサンジュシゴ、ナダキテ」


「は?」


「ダイレイメ、スロコ」


訳のわからない言葉を放った男は、2人に向けて斧を振り下ろしてきた。


「こいつ!?」


不知火はすかさず9ミリを顔面に叩き込む。1発では怯むだけだったので、3発叩き込んだ。3つの空薬莢が床に落ち、男は仰向けで倒れる。


「やったか……?こいつ錯乱しているのか?」


「いや、こいつはゾンビだよシラヌイ。皮膚のただれ方が不自然だ」


不知火は先ほどまで男がまきを焼べていた暖炉をよく見る。そこには人間の頭蓋骨が3つほど放り込まれていた。


「うげ、ここ当たりだ」


「どうやら村人はゾンビに……ん?」


「キャア!誰か!」


突如悲鳴がしたので外を見てみると、ワンピースを来た少女がゾンビの集団から逃げていた。


「勇者!彼女をこちらに誘導しろ!援護する!」


「よし来た!」


2人は扉を開けると、勇者が飛び出し、不知火が扉から89式で援護する。勇者の誘導が上手く成功し、少女を家に連れ込むことが出来た。


「いそげ!つっかえになるやつ全部もってこい!テーブルは裏返して面が広い方を地面につけろ!なるべく重いやつがいい!」


扉に家具を積み重ねるが、予想以上の数に押され徐々に開いていく。


「栗良!こっちは当たりだ!早く来い!」


「ーーー了解しました、隣の民家脇で待機しますーーー」


「上だ!上の階へ登れ!」


勇者と少女を先に登らせ、不知火は扉を警戒しながら下がる。不意に足元に先ほどの男の死体が転がっていた。


「使わせてもらうぜ」


不知火は死体を担ぐと階段を駆け上がる。2階では2人が指示を待っていた。


「飛ぶぞ!」


勇者が隣の民家のベランダに飛び移る。不知火は少女の背中を押し、反対側で勇者に受け取ってもらう。


「シラヌイ早く!」


下でバリケードが破られた音がする。不知火はお構いなしに死体に爆弾を取り付ける。


「うがぁ!」


爆弾を取り付け終えた不知火に一番早くたどり着いたゾンビが噛みつこうとするが、9ミリ拳銃の餌食になる。死体を階段から突き落とす。階段を上がっていたゾンビ達は将棋倒しで倒れて行く。1階には相当数のゾンビが集まっていた。


「イチニのサン!」


勢い良く飛び移り、その途中にスイッチを押す。ゾンビがいた民家が大爆発を起こす。


受け身をとり、そのまま屋根から飛び降りる。ちょうど勇者と少女を回収した高機が走り抜け、ボンネットに着地し、すばやく銃座に付く。


「いそげ!ズラかるぞ!」


高機はスピードを上げ、森へと猛スピードで撤退した。

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