合縁奇縁 ~ Bizarre Boys
親友が行方不明になった…町外れの森の中にあるにある廃墟、"大門道病院"と言う心霊スポットで…
大門道病院は最恐最悪の心霊スポットと噂されている場所であり、"小さな子供の笑い声が聞こえる"とか"看護師の幽霊が現れて、襲いかかってくる"等と、奇怪な噂が絶えない…
親友は「大門道病院に行ってくる」と三日前に突如僕に言い残して、戻ってきていない…
きっと"何か厄介な事に巻き込まれたんだろう"と思った僕は、親友を探しに件の大門道病院に向かう事にした。
「おい兄ちゃん…本当にこの先に向かうのかい?」
「はい、勿論向かいます」
「止めといた方が良いぞ…彼処は本当に出るって噂
なんだ…
現に悪ふざけに行った若え男女五人の大学生とか
動画配信者があの病院に行ったまま帰って来ない
って言われてら
ココまで連れてきて何だが…やっぱり…」
「大丈夫ですよ、慣れてますから♪」
「………あん?」
「じゃあオジさん、ココまで連れてきてくれてあり
がとうございます♪
行ってきます♪」
「あ?あぁっ…気をつけて…」
僕は助手席から降りて、ヒッチハイクに協力してくれた軽トラの運転手に頭を下げてから、先へ進む。
本当だったら明るい時間に来て、ササッと捜したかったけど、ヒッチハイクに苦戦してしまい、暗い時間になってしまった。
でもまぁ、街灯が無い道を歩いてると思えば、何の違和感も無い。
懐中電灯で前方を照らしながら進もう。
「……………
あの兄ちゃん、随分と肝が据わってんな…
ココに来るまでも…ずっと呑気にしていたし…」
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光の無い獣道を進むのは、中々スリルがあって楽しい。
明るい時間帯のハイキングとは違い、鳥の囀りや虫の鳴き声が聞こえないから、集中してグングンと前を歩けてしまう。
「でも何も聞こえないのは不思議だなぁ
何か居ないか、写真を撮ってみよう」
僕は鞄から蛇腹カメラを取り出して、周りを適当に撮影してみる。
「家から適当に持ってきたやつだけど…写るかな?」
「……ァ"」
「フィルムをセットして…」
「ア"… ァ"ァ"ァ"………」
「良し、コレで撮れる筈♪
えぇ〜っと、何か被写体は…」
「ア゛ア゛ァ゛ァ゛ァ゛ア゛!!!」
「ん?」
(パシャッ)
「ウ"ァ"ア"ァ"ア"ァ"ア"!?!?!?」
「何だ?」
適当に構えて、辺りをカメラ越しで覗いていたら、何かを撮ってしまった様だ。
カメラを下ろして、肉眼で見てみると、そこには髪の長い女の人が立っていた…
「貴女は………」
「…メ木几又ス」
「…ん?何ですか?」
「メ木几又スメ木几又スメ木几又スメ木几又ス…
メ木几又スメ木几又スメ木几又スメ木几又ス…」
「メ木…又ス?」
女の人は何を言っているか分からないけど…何回も経験してきたから分かる、コレは逃げた方が良い。
僕は咄嗟に振り返って、来た道を戻ろうとする。
(ヒュッ!)
「おわっ!?」
(ガシッ!!)
女の人は目の前に移動してきて、僕の首を締めながら持ち上げる…
力強くて…離す事が出来ない…
「ぐあっ…!……うぐっ……あぁっ……!」
「メ木几又ス… メ木几又ス…!
タヒネタヒネタヒネタヒネタヒネタヒネタヒネ!」
呟いていた呪文がさっきと変わり…首を絞める力がまた強くなった…
このままだと、本当に死んでしまう…どうすれば…
「………
(…そういえば、"死"って分解すると、タとヒにな
るな…もしかして…この人ずっと死ね死ね言って
るのかな…)」
呪文の意味が分かったと同時に、意識が遠くなる…
あぁ、何とも無念な人生だったんだろう…
「おい」
「………?」
(ズバッ!!)
「うぁっ……?」
首を絞めていた力が弱くなり…僕は落ちてる感覚に陥る…
力が入らない…何が起こったのかも分からない…
(ガシッ!!)
「…おいお前、大丈夫か?」
「………え………だ………れ…」
「ちょっと待っててな、直ぐに目の前の奴を滅する
から」
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俺は幽霊に襲われていた奴を抱えて、近くにあった木に座らせる。
脈と呼吸はあったから、命に別状は無さそうだった。
「やれやれ、一体何してたんだ?」
「ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛!!」
「んおっ、何だようっせえな」
錫杖で腕を斬られたせいか、目の前の幽霊は煩く喚き散らかす。
相変わらず幽霊の断末魔は煩くて鬱陶しい…
「早く楽にしてやるから、騒ぐなよ?」
「タヒネタヒネタヒネタヒネタヒネタヒネタヒネタ
ヒ夕ヒネ夕ヒネ夕ヒネ夕ヒネ夕ヒネ夕ヒネ夕ヒネ
タヒネ夕ヒネタヒネ夕ヒネタヒネ夕ヒネ夕ヒネ夕
ヒネ夕ヒネ夕ヒネ夕ヒネ夕ヒネ夕ヒネ夕ヒネ夕ヒ」
「何言ってるか分からねぇよ」
幽霊一匹に対して、"経典文"を詠唱する必要は無いな。
俺は"紙人形"を取り出して幽霊に投げ飛ばす。
「神秘の力が込もった御札だぜ
呪い極まったお前には嘸かし効くだろうよ」
(ヒュッ
バシッ!!)
「ァ"ァ"ァ"ア"ア"ア"!!!!」
御札が張り付いた幽霊は叫び声を上げながら、光に包まれて、霧の様に消えていく。
苦しみながら消えてったという事は、アイツはろくでもない幽霊だという事分かっただ。
「廃病院で殺されたのか、別の理由なのか…
まっ、別にどうでもいい」
幽霊なんかに一々構っている暇なんて無い。
早く廃病院に向かわなければ…
「…んっ」
「!!」
あっ…そういえば、忘れてた…幽霊に襲われていた男の事を…
意識を取り戻したみたいだから、一応様子を伺ってみるか。
「おいお前、大丈夫か?」
「……ん?キミは…」
「こんな場所で何をしているんだ
ココは危険だから、早く帰r…」
(ムニッ)
「!?」
この場所の事を説明していたら…突如頬を掴んで…引っ張ってきた…
寝ぼけているのか…若干、引っ張る力が強い…
(ムニィィィ!!)
「アダダダ!?!?ちょっ!!止めろ!!」
「………キミって、もしかして人間?」
「はっ…はぁ!?」
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何時まで経っても、頬を離さないから、俺は男にゲンコツを入れて、無理矢理離させる。(気絶してた奴にゲンコツをするのはどうかと思うけど…)
「アイタタ…」
「全く…起きて早々何すんだお前」
「どうもごめんね、キミが幽霊か人間か確かめたか
ったんだ」
「俺は産まれてからずっと人間だ(怒)」
「うん、その頬の柔らかさと温かさは人間だね♪」
「あ"?」
「あっ、僕は夏芽 射竜♪
どうぞ宜しくね♪」
「………」
男は呑気に笑いながら手を差し出して、握手をしようとしてくる…
コイツ…さっき幽霊に半殺しにされた事…忘れてたのか?
「………」
(スッ…)
「…无色 空泡だ」
射「空泡くん、宜しくね♪」
射竜はにこやかに俺の手を握り、上下に動かしてくる…
何で俺は心霊スポットで初めて会った奴と自己紹介をしあって、握手をしているんだ…?
空「…そういえば、お前はどうしてこんな所に居る
んだ?」
射「ん?僕?
僕は人探しに来たんだよ」
空「…人探し?」
射「この先にある大門道病院に行くんだよ♪」
空「……お前、大門道病院がどんな場所か知ってん
のか?」
射「知ってるよ、怖い場所なんだよね♪」
空「………」
コイツ…何を呑気に明るく話しているんだ?
大門道病院に限らず…心霊スポットは怖い場所で、恐ろしい場所でろくでもない場所であるのに…
射「そういう空泡くんこそ、どうしてこんな所に居
るの?」
空「あん?」
射「中学生が夜遊びなんかしちゃいけないよ?」
空「ちゅっ!?
俺はこう見えて齢17だ!」
射竜は俺の低身長を悪気無く弄ってきた…
確かに射竜は180cmぐらいある大学生に見えるけど…中学生は屈辱的だ…
射「へぇー♪そうなんだ♪
17歳って事は僕と同い年なんだね♪」
空「………へっ?同い年?」
射「僕も17歳だよ♪
…あっ、17歳も未成年だから、夜遊びはしちゃ
いけなかったね♪」
空「………」
なんだコイツ…今まで出会ってきた幽霊よりもダントツで変な奴だ…
このまま去りたいけど…でも一人にさせといたらもっと心配だし…
射「ねぇ、空泡くん」
空「あ?んだよ?」
射「空泡くんも、大門道病院に向かってるの?」
空「あん?そうだけど…」
射「なら丁度良かったー♪
是非一緒に大門道病院に行こうよ♪」
空「………はっ?」
To be continued
( *・ω・)ノ丫∀☆ 改めて、皆さんこんにちは、#モノです(*•̀ㅂ•́)و✧
もう何度目か分かりませんが、心機一転「奇霊譚」を頑張りって書きたいと思います!
満足行く作品にしていきたいと思いますので、是非応援をよろしくお願いいたします!!(迫真)
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キャラクター ※一部キャラの設定を変えました
*无色 空泡/奇霊な少年
奇霊な少年。
存在を司る霊能力を持つ。
射竜の前に現れた謎の少年です。
錫杖を剣の様に振り回し、御札を飛ばしたりして、平気で幽霊を退治する謎に包まれた少年です。
存在を司るという霊能力を持ちますが、これがどういった霊能力なのか、あんまりわかりません。
というより(空泡本人に聞いても)教えてくれません。
曰く、”仏教の基本理念である色と空を自分なりに解釈して得とくした霊能力、使いにくいったらありゃしない”だそうです。
身長が約150cmぐらいしかなく、低身長なのが悩みです。
*夏芽 射竜/呑気な少年
呑気な少年。
霊視を持つ。
幼い頃から幽霊が視えている呑気な少年です。
最初は煙や霧の様にしか視えていませんでしたが、成長していくにつれて、幽霊がハッキリ視える様になり、今では触れたり声を聞けたりします。
第三者から見た射竜は一人で変な事をしていたり、話していたりしていて、"気味が悪い子"、"怖くて呪われている子"等と言われてますが、射竜本人は特に気にしていません。呑気に過ごしています。




