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メルが笑うと、僕とメルの指先の花の指輪には2頭の蝶がそれぞれ降り立って、そして仲良く飛び立った。
その蝶を三人で見ていると、メルは僕らを見た。
メル 「それとね…体調が悪いとき、嫌な顔しないでいつも一緒にいてくれてありがとう。お兄ちゃん。」
僕がロルを見ると、ロルはすごくうれしそうに泣いていた。
メル 「…いつも一緒に居ると当たり前が分からなくなるけど、三人で一緒に居れる時間も体調が悪いときに二人が一緒に居てくれることも何もかもが当たり前のことじゃないんだって。それに、二人のことを覚えていられるのも。」
アル 「ふふ。」
ロル 「ご、ごめんなさい…」
メル 「…アルもロルも私の大切なお兄ちゃんだから。いっぱい迷惑掛けて良いし、いっぱいわがまま言っていい。だけど、バラバラにはなりたくない。ずっと一緒に居たい。」
アル 「僕もだよ。二人だけが僕の家族だから。」
ロル 「…ありがとう。アル、メル。」
僕らは、その次の日から学校を辞めて家で暮らし始めた。
僕は、家の家事を担当し、メルは片手で風景画を描くようになった。
そして、ロルは薬学の勉強を始めた。
あの木は、隣に木を埋めて一緒に紐で束ね、立つように直した。
僕は、机を片付けながらメルが描いてくれた僕ら三人の絵を見ていた。
僕らの家からは魔法は消え、これまで魔法でやっていた洗濯や料理でも魔法を使わなくなった。
僕らは前と人生がガラリと変わったけど、これも当たり前じゃないことを知っている。
この生活も奇跡かもしれないし、また壊れてしまうのかもしれないけど、当たり前ってそんな風に壊れたときにふと気づくものなのかもしれない。
どんなに壊れたとしても僕らは僕らが家族であるということだけは壊さないように…
ロル 「アル、メル。夕飯だよ。」
メル 「わぁ、おいしそう!」
アル 「ありがとう。ロル。」
ロル 「僕のオリジナルシチュー。召し上がれ。」
三人 「いただきます!」




