18話 疑問
今回は長めです。区切りがよくないので、一気にいきます。
ルフィーノとアルフレードはありがたくお誘いにのり、日当たりのよい応接室へ案内された。
フランカお手製のハーブティーとクッキーを振る舞われて、さすがにルフィーノも恐縮している。
「お二方とも、今日は巫女姫のためにありがとうございます。ナナミネ様たちにもお礼をしたいわ」
フランカがハーブティーとクッキーの詰め合わせを彼らにも進呈すると告げて、用意するように侍女に指図していた。アルフレードは慣れているので素直に受け取ったが、ルフィーノは大神殿の神殿長お手製と聞いて却って萎縮しているようだ。
「殊勝げなルフィーノ様とか、珍しいものが見られましたね」
「・・・君は案外意地が悪いなあ。神殿長のお手製だぞ、緊張しないほうがおかしいだろう?」
フランカが言い合う二人の様子にくすくすと微笑んだ。
「まあ、仲がおよろしいこと。王弟殿下のご厚意はアルフレード様との友誼のおかげかしら?」
「いやあ、そこはしっかりと打算もありますので、そう善意に受け取られると心苦しいですねえ」
ルフィーノがはははっと笑って頭を掻いた。
大広間に広げられたカンナギ国産の品々はサクラだけでなく、誰にでも披露されている。気に入った品があれば少量を譲るから、安定した供給が確保されたら、ぜひともご注文くださいという下心満載だ。
フランカにもお試しということで、米酒や緑茶などを進呈している。
「あら、打算混じりでも大歓迎ですわ。
今は街中が物々しくて、外出も必要最低限しかできませんから、神殿の者にはいい気晴らしになります」
アルフレードはその言葉についため息をつきたくなった。
先日、ある男爵家に強盗が押し入った。強盗は最初から目撃者は根絶やしにするつもりで、覆面もせず素顔を晒していた。縛られた家人を始末しようとした寸前に見回りの警備兵が異変に気付いて駆け込んできた。
警備兵は夜更けだというのに、男爵家の門が半開きになっていたのを不審に思って邸内に足を踏み込んだのだ。
強盗は逃げてしまったが、幸いなことに死者はでなかった。宝物庫の鍵を開けるのを抵抗した男爵が殴る蹴るの暴行を受けて一番の重傷だったが、命に別状はない。
強盗は似顔絵付きで指名手配され、下っ端の見張り役だけが捕まっていた。
見張り役が尋問で白状したところ、強盗犯は顔が割れていない面々もいてまだ他の貴族家も狙っているのが判明した。
アイリが指摘した通り、カンナギ国産の装飾品が狙われたのだ。
エドアルドがアイリから聞いた話に裏付けをとってフェデーレ家の親類に装飾品の返還を求めたのだが、男爵は鼻で笑って相手にもしなかった。男爵に倣った者もいたが、男爵が襲われた事件で慌てて装飾品を返還してきた。
おかげでカリンの手元には祖母へ渡す遺品が墨絵以外にも増えて選ぶのに苦労している。数点だけ選んで、残りはエドアルドに返却するつもりだ。
現在、街中では指名手配犯が潜伏中で警備兵の見回りが多く、住民も不要不急の外出は控えている状態だった。
アルフレードも国王に報告して対策をとっていた。盗品売買などの裏社会の情報収集に努めたり、見回り強化で警備レベルを引き上げていた。そのおかげで男爵邸の危機に間に合ったのだが、強盗犯のほうが素早い動きで後手に回っている。
ルフィーノたちはシランの遺品回収で帰国予定を大幅にずらしていた。海の王国よりも小規模だが王都にも冒険者ギルドがあるので、ギルドで情報収集して調査に協力してくれている。
王立学園では三日後が卒業式でそろそろ地方在住の貴族たちが王都入りしてくる頃だ。例年ならば、観光がてらの王都見物で街中に繰りだし、財布の紐を緩めるところなのだが、警備体制強化で物々しい雰囲気のせいで客足は鈍い。
経済にも影響がでているし、長く厳重警備を続けるのは無理だ。手配犯を捕まえる何らかの手段が必要だった。
「いっそのこと、囮で誘いだしたらいいのではないかな。
伯爵家と子爵家も狙われていただろう? どちらかの主催で仮面舞踏会でも開かせれば、悪党どもには狙いたい放題のいい狩場になるんじゃないか?」
「ル、ルフィーノ様、いくら何でもさすがにそれはちょっと・・・」
のほほんと物騒な提案をしてきたルフィーノにアルフレードがぎょっとなった。フランカも頬に手をあててしかめ面だ。
「相手は貴族家でも皆殺しを画策していたわ、人殺しも辞さない輩よ? さすがに危険ではないかしら」
「しかし、このままの状態が続くのは好ましくないでしょう? 襲われたくせに返却しない阿呆もいることだし」
ルフィーノが揶揄しているのは被害に遭った男爵だ。
「これまで散々公爵夫人から便宜をはかってもらって没落を免れたというのに、強盗に入られたのは形見分けした妹のせいだと主張して、慰謝料を請求するとか阿呆なことを言い出したらしい。
返却には応じないくせに、何をほざくのかと思いますがねえ。それこそ、瀕死にでもならなければ懲りないのかな」
「まあ、そうでしたの? 男爵にも困りますわね、妹といえど公爵家に嫁いだからには公爵夫人として接しなければなりませんのに・・・。
相変わらず、常識知らずなようね」
「あの、公爵夫人は伯爵家の出でしたよね?」
アルフレードが困惑して二人の顔を眺めた。ルフィーノとフランカはお互いの顔を見合わせている。
「まあ、殿下は知らなかったのね? 公爵夫人はもともと男爵令嬢だったの。被害に遭った男爵家が夫人の生家よ」
「公爵と男爵では家格に差がありすぎるから、縁組前に遠縁の伯爵家に養子に入ったと聞いているよ」
「あら、王弟殿下はお詳しいのですね」
「ええ、異母姉から聞きました。異母姉は公爵の亡くなった婚約者と交流がありましたので」
ルフィーノの説明によると、フェデーレ公爵は隣国の侯爵令嬢と婚約していた。両国の友好のための政略結婚だったが、婚約者との仲は良好だった。学園卒業後に婚姻予定だったが、卒業まで半年という時期に事故で侯爵令嬢が亡くなった。
悲しみのあまり憔悴した公爵を慰めたのが当時男爵令嬢だった夫人だ。
どうやら、夫人は短期間でかなり親密になったようで、公爵は婚約者の喪が明け次第すぐに夫人を娶ることになった。
婚約期間もおかず、式も行わずで半年後にはジルベルタが生まれた。当時はずいぶんと醜聞になったそうだが、失意の公爵令息を男爵令嬢が献身的な愛情で支えた結果だと噂が流された。公爵家の情報操作だ。
夫人の生家は没落寸前だったし、伯爵家の養子になってもすぐの婚姻で貴族としての教育は不十分なまま嫁いだ。夫人は出産後に義母から教育を受けたが、勤勉意欲に乏しく、全く成果がでなかったらしい。
公爵家の社交は義父母が行い、夫人は病弱だからと理由をつけて領地暮らしだった。義父母が亡くなってからは公爵がほとんど社交を行っていた。夫人は本当に必要最低限で、王家主催の夜会にしか出席を許されなかった。それも短時間で会話はなし、公爵の隣でにこやかな笑みを浮かべているだけのお飾りだった。
ジルベルタがアルフレードの婚約者になってからは成長するにつれて少しずつ社交を行うようになった。未来の王太子妃としての練習と理由をつけて、じょじょに夫人の代わりを務めていたのだ。
アルフレードは初耳の事実に愕然となった。婚約者だったのに、フェデーレ家の内情はまったく知らなかったのだ。
「私は・・・、何も、知らなかったのだな」
アルフレードがうなだれると、フランカが困ったように目を伏せた。
「ジルは貴方には知られたくなかったのよ。フェデーレ家の瑕疵となりかねなかったら。
公になれば貴方の婚約者として相応しくない家だとみなされるかもしれない。ジルは貴方に嫌われたくなくて、必死に夫人のことは隠していたわ。
夫人は女主人としても何もできなくて、ジルは家令と侍女長に相談しながら家を切り盛りしていたの。幸いなことに先代から支えてくれている優秀な使用人が公爵家には数多く勤めていてくれたから、なんとかなったらしいわ」
「ふうん、それで夫人は優秀な娘を疎んじていたのか。夫人は『恐ろしい闇魔法しか使えない娘』だと公言したのだよねえ、アイリとカリンの目の前で」
「まあああ、なんてこと!」
フランカがきっと眉を吊りあげた。闇魔法批判は神殿長として見過ごせないし、ジルベルタを可愛がっていた私人としても許せない発言だった。
「夫人を神殿にお招きするわ。ぜひとも、双面神様の教義をじいっくりと学んでいただかねば。
王都の貴族家でこんな無知な信徒がいるなんて、信じられない。我が神殿の力不足だわ。わたくしの指導がまだまだ未熟だったのね」
「神殿長のせいではありませんよ。まさか、平民の富裕層でさえ、神学校で教わる基本的な内容を理解していない貴族夫人がいるなんて誰も思いもしない。真面目に信仰していれば、誰でも必ず耳に入る常識を知らないとか、非常識すぎる。
夫人が、というか、生家を含めた男爵家の人間が信仰心のない罰当たりなだけですよ」
ルフィーノが凄みのある笑みを浮かべるフランカを宥めた。
神殿では週末ごとに神学校を開き、信徒に神の教えを説いて善道に導いていた。対象は家庭教師を雇う余裕のない平民層だが、奉仕活動として貴族が参加することもある。当然、貴族家では家庭教師から教わっているはずの内容で、教わるのではなく、教える側である。
夫人の生家は貴族の教育だけでなく、世間の一般常識さえも怪しい家だった。
夫人の兄弟も貴族の必修義務である学園に入学しても考えを改めずに、意固地で偏屈者として有名だった。男爵家は兄が継いだが、先代同様無知無教養だと陰口を叩かれていた。弟は子爵家に婿入りしたが、妻が病弱であまり外には出られないらしく、婚家の目がないところで好き勝手にやらかしているという。
「先代の公爵夫妻が夫人の親族に目を光らせていた間はよかったのよ。先代が亡くなって公爵だけでは御しきれなくてジルが戒めるようになったわ。夫人はそれに不平不満を燻らせていたのね。
ジルが亡くなって公爵が領地に籠りきりになると、夫人は兄弟と交流を盛んにしてあまりいい噂は聞かないわね」
「なるほど。それで血縁者のカリンにも無礼を働いてもよいと勘違いしているのか」
ルフィーノがくっと口角をあげて皮肉な笑みを浮かべた。
「カリンは近いうちに私の義妹になる。私の身内を見下すとはいい度胸だ」
「え、ルフィーノ様はナナミネ嬢とそういう関係だったのですか?」
アルフレードは懐疑的に首を傾げた。
ルフィーノとアイリにはカリンとトーヤ以上に甘い雰囲気がなかったから信じられない。
ルフィーノは軽く肩をすくめた。
「只今、全力で落とし中だ。逃がすつもりはないから、早く諦めてくれないかなあと頑張っているところさ」
「まあ、それではミツフジ嬢はナナミネ様と?」
フランカに二人は婚約中と教えるとしょんぼりとなった。
「そうなのですか。ミツフジ嬢は本当にジルに似ていますもの。できれば、殿下とご縁を結んでいただきたかったわ」
「し、神殿長。いきなり失礼だろう?」
アルフレードが焦って咎めると、フランカは寂しげに微笑んだ。
「まあ、わたくしとしたことがつい・・・。ごめんなさいね、あまりにも彼女がジルを彷彿とさせるものだから。
属性までまったく同じなんですもの。ありもしない夢を見てしまったわ」
「え? まさか、ジルには光属性もあったのか?」
アルフレードが首を傾げた。
王国では魔力の安定期の8歳以降に魔力検査を受ける。魔力量や属性などを詳しく調べるのだが、属性には適正があった。適正値が高いほど取得するのは容易いし、制御も楽だ。複数の属性持ちでも適正値が低いモノは封印したほうが強力な魔法が早く取得できる。
イレネオのように四属性全ての適正値がほぼ同じなのは極めて稀有な例だ。彼は封印して上達するのではなく、地道な努力と修練で四属性とも最上級魔法まで修めた努力家の天才だった。
アルフレードは風と土と水の三属性があったが、一番適正のある風魔法以外は封印した。早くから王太子の期待をかけられていて魔法修行に時間をさけなかったからだ。
「ジルにはシラン様と同じ光と闇の属性があったの。でも、シラン様の意向で適正が低い光魔法でも封印することはしなかったわ」
フランカの説明によると、冒険者家業の盛んなカンナギ国では適正値がゼロではない限り、鍛えがいはあるという考え方だった。封印するのは成人以降に本人からの希望がある場合だけで、ほとんどの者は適正値が低い弱い魔法でも封印することはないそうだ。いつかは大成するかもしれないと最後まで望みを捨てることはないのだ。
全属性のナナミネ姉弟も得手不得手はあって、闇魔法は特化したカリンのほうが優れているという。
「カンナギではのうき・・・、いや、スパルタ式の制御方法を叩き込む秘術があってねえ。私もマサムネにものすっごおおおく鍛えられたものさ」
はははっとルフィーノが虚な目をして空笑いした。どうやら、カンナギ式のシゴキはかなり強烈なようだ。
「・・・ジルは私には教えてくれなかった」
アルフレードはどうしても拗ねる響きが抑えられない呟きを漏らした。この前からジルベルタについて知らないことばかりで、気分は下降する一方だ。
フランカは困ったように苦笑した。
「まあ、そう落ち込まないでくださいな。ジルはシラン様に指導されていたけど、やはり光魔法は弱いものしか扱えなかったのよ。ジルは闇魔法を極めていたから、光魔法にはあまり関心がなかったと思うわ。彼女にとっては、他人に話すほどではなかったのではないかしら?」
「別に秘密にしていたわけでもないだろう。
婚約者同士だから、何もかも曝けださなければならない、なんてことはないのだし。
むしろ、女性には秘密がつきものだ。それを暴こうなんて、ヤボな男だぞ? 秘密は女性の美しさのエッセンスだとでも思って、いい男ならばどーんと構えているものだ」
ルフィーノがドヤ顔で宣い、アルフレードはジト目になった。
「さすがですね、独身貴族を謳歌なさっていたルフィーノ様。でも、そうやって大らかに構えているから、意中のお相手に本気にされていないのでは?」
「ふぐぅ」
ルフィーノが変な声をあげて、胸元を掴んだ。何気にクリーンヒットだ。確かに、今のセリフを聞いたら、アイリには心底から呆れた顔をされるだろう。
「い、いや、アイリには好意を持たれている。ただ、実家との確執で遠慮しているだけだ」
ルフィーノがプルプルとして、ちょっとだけ涙目になる。思ったより大ダメージなようだ。
アイリたちの母親は海の王国の伯爵令嬢で後妻だった。前妻の子供の長兄が跡継ぎなため、アイリたちには故国で色々とあったのだ、とルフィーノが遠くを見る目になった。
「あまり詳しくは聞いていないが、どうやら身に危険が及ぶこともあったそうだ。アイリが正妃候補に選ばれたのを機にこれ幸いにと冒険者になって故国を飛びだしてからは実害がないそうだが」
「では、彼らは故国に戻れないのでは?」
アルフレードが心配そうに問うと、ルフィーノは深々と頷く。
「ああ、長兄を刺激しないようにこちらの大陸で暮らしたほうがいい。我が国の国籍を取得すれば実家の過干渉を防げるはずだと説得中さ」
「まあ、金剛クラスの定住は海の王国では歓迎されるでしょう」
「ああ、我が国を救った英雄だし、陛下も喜ばれている。国民になるなら伯爵位の授与を検討中だ」
「・・・そうなのですか」
アルフレードは微かに胸に痛みを感じた。
トーヤが隣国の伯爵になればカリンは伯爵夫人となる。王太子となるアルフレードとは式典などで顔を合わせる機会もあるだろう。それを嬉しく思う反面、トーヤと仲睦まじい姿は見たくないとも思う。実に複雑な心境だ。
きっと、カリンがジルベルタに似ているから面白くないのだ。
彼女は容姿だけでなく、笑顔や仕草もジルベルタを彷彿とさせるものがある。さすがは十二家の姫君だ、と思いかけて、アルフレードはふと疑問を感じた。
十二家の姫君はアイリもだ。
彼女の所作も美しく、海の王国のマナーも完全に取得していた。しかし、海の王国と山の王国とでは少々異なる慣習などには疎いようで、完璧なものではない。渡航歴はカリンよりもアイリのほうが長いはずなのに・・・。
カリンのほうが両王国に詳しく、慣れているのは何故なのか?
「ラウロ殿はミツフジ嬢と出会って運命を感じたと言いましたが、ナナミネ嬢も十二家の姫君で未来の公爵夫人に相応しかったのでは?」
思わず、アルフレードが溢すと、隣から局地的ブリザードが発生した。
「ふ、ふふっ、君は私に本気でケンカを売っているのかなあ? 私がいるのに、アイリにラウロを勧めるつもりかい?」
「い、いいえ! そんなつもりではなくて、単純な疑問です!」
「あらまあ、お二人は本当に仲がよろしいのねえ」
フランカがおっとりと微笑んだ。
殺気立つルフィーノに焦るアルフレードを見て、そんな感想が浮かぶとは『さすが神殿長! フランカ様、すごいです!』と、お付きの侍女から尊敬の眼差しが注がれる。
気を削がれたルフィーノがこほんと咳払いした。
「まあ、アイリの素晴らしさゆえに公爵夫人も容易いと思ったのだろうが、不適切な発言は控えたほうがいい。何しろ、私の害虫駆除は完璧だからねえ」
「・・・そ、そうですか。失言でした。失礼いたしました」
アルフレードは少しばかりアイリが気の毒になった。
これまで彼女に言いよる輩は人知れず排除されてきたのだろうと想像がつくセリフだ。きっと、彼女は逃げられないだろうなあ〜、と遠くを見る目になる。
「ナナミネ嬢は王弟殿下のほうがお似合いですわよ。ラウロ様は16歳と聞いていますもの。少し年が離れすぎでしょう」
フランカが一応フォローのつもりか口添えしてくれる。
10歳差くらいは政略結婚であり得るが、それは男性が年上の場合だ。一方、女性が年上の場合はせいぜい数歳差くらいが常識の範囲だ。
「ラウロはカリンより三つ下で異性には見られていないからねえ。体格だけは立派に育ったから内面も合わせようと必死に紳士らしさを身につけようと奮闘中なのさ」
微笑ましいよねえ、と余裕の笑みを貼り付けているが、ルフィーノの目は全く笑っていない。もし、甥が年上好みでアイリにアプローチしようものなら、確実に排除したはずだ。
(・・・ミツフジ嬢は19歳・・・、ジルと同い年なのか)
アルフレードはルフィーノの発言に思案げに青の瞳を揺らしていた。
いつもお読みいただきありがとうございます。
評価やブクマ、いいねなどありがたいです。誤字報告も助かります。
登場人物の年齢確認
アルフレード 21歳
ジルベルタ カリン 19歳
コルラード ドロテーア サクラ クラーラ 18歳
イレネオ ジェレミア 22歳
ルフィーノ 30歳
アイリ 25歳
トーヤ 23歳
ラウロ 16歳




