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『第十話 霊力補給』

「聞いてないです!そんなこと聞いてません!」

「それはそうでしょ、言ってないんだもん。ねー」

「ねー」


顔を見合わせながら、言い合う双子。

その2人に殺意が沸いてくる。

私が何を騒いでいるかというと…

ヴァンパイアが霊力を吸う方法。

そのことについてだ。


「なんですか、キスって!」

「ホントなんだから仕方ないじゃん」

「ほら、諦めて」


そんなことで、ファーストキスを渡してたまるかー!!

さっきから逃げ回っているが、とうとう奥に追い詰められてしまった。

2対1なんて卑怯だー!


「大丈夫だよ、そんな減るもんじゃないし」

「減る減らないの問題じゃないんですー!」


「えー、頬にキスするだけだよ?」


…え?

頬か、それなら…。

嫌、だめでしょ!


「んじゃ、首は?」

「もっと嫌です!」

「「えー?」」


そんな可愛く首をかしげたって駄目だからな!!

双子は油断できないんだから!

この間の授業で思い知った…!!

血を吸われるのとキスってどっちがましなんだろう。

でも、血を吸われるのって痛そうだしな…。

そんなことを考えていて、両頬に暖かいものが当たってようやく気づいた。


「っ、このロリコンがー!」

「あはははっ、隙ありすぎー」

「もー、駄目だよ。どんなボーっとしてちゃ」


双子が笑いながら言う。

よし、忘れよう。

今のはなかったことに…―。


「1ヶ月に一度、霊力吸わなきゃならないんだー」

「それを7人。頑張ってねー!」


嘘だでしょ…。

でも、このために引き取られたんだし仕方ないと諦めるしかないのか…。

頬だから、まだよしとしよう。

じゃなきゃ、やってられないよー!




次の投稿は2月7日になります。

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