第3話 巨大ミジンコが現れた!?
前話で、「ぷるるっ!」と腹がなった俺。
思えば何も食べてないような…?
「ぷるぷる」
あ、また鳴った。
というか、あれ?なんかすげぇ周りが暗く感じるような。
背後から大きな陰が、阿良木を覆っていた。
「ぷぷーっ!!」
「え?なに?」
ようやく阿良木は、背後に何かがいることに気がついた。
ゆっくりと振り向き、確認する。
「んげえ!?でっけぇぇー!!ミジンコ!!!」
なんと背後には空色のでっかいミジンコが空を覆っていた。
「ぷぃ〜!ぷぃ〜!!」
「あっ!!!てめぇーっ!!!」
巨大ミジンコの肩には、さっき捕まえ損なった空色スライムがいた。
「ぷるる〜」
巨大ミジンコはぴょんとジャンプをした。
「えっ!?何!?また空飛ぶのか!?」
そして巨大ミジンコは地面へ落ちた。
地面に到達した瞬間――
ドッ……
――ゴォォォォーーーーン!!!!
「うぉぉおおおおお!!地震だあああああああ!!!」
大地が爆発するように揺れた。
阿良木の体が空へ投げ出される。
「ぷるるるるるるるるる!!!!」
――キィィィィン。
巨大ミジンコは鳴き声の衝撃波を繰り出した。
空気がビリビリ震える。
地面の草が一斉に寝る。
阿良木の髪が逆立つ。
「うるっせぇえぇぇ!!いっっってぇぇ!!」
阿良木は咄嗟に耳を塞いだ。
「ぐえっ!」
地面に落ちた。
「ぷるる?ぷるぷるぷ〜」
「あ?なんだって?」
「ぷるぷるぷ〜、ぷーるぷる〜(笑笑)」
「なんか知んねぇけど笑われてるのだけは、
すんげー伝わってくる!笑うんじゃねーっ!!」
その髪型面白いね!と言われてますね。byさくらぎ
「ナレーション入れるんじゃねぇ!!
しかもいたんかよ!!!さっき返事しろよ!!!」
「つかどうすんだよこいつ!!
でけぇし攻撃範囲えぐいし!!!
俺なんも出来ねぇのに!!!」
「ぷいぷい」
「ぷるる?ぷるる〜ん」
「あぁ?なんか会話してやがる……」
「ぷ、ぷぷぷ」
巨大ミジンコは口(?)を膨らませ始めた。
「あ!?おい、なんだそれ!!」
阿良木は身構える。
「ぷーーーーっ!!!」
まるで消防車の放水のごとく、みずでっぽうが繰り出された。
「おわーーーーっ!!!流されるーーっ!!!」
避ける間もなく、阿良木は水に押し出された。
水の勢いが止まったのは、崖の手前だった。
「……はぁっ!?」
崖の縁に爪先がかかり、息を飲んだ。
「しぬしぬシヌ死ぬ!!!怖ぇぇぇ!!」
ギリギリで水が引いたため、何とか生き延びた阿良木。
「どどど、どうする!?例え最強チートだとしても、
この高さから落ちたらひとたまりもないぞ!?」
「ぷる〜」
巨大ミジンコは、ドスン、ドスンと阿良木に近づいて来る。
「そもそもなんでミジンコなんだよ!!スライムの親だとしてもスライムだろうよ!!」
ミジンコがいいって……
「言ってねぇーよ!!それは神崎だろうが!!!」
「あぁー、もう!打つ手無さすぎるぜ〜!!」
阿良木は必死に考えた。
だが、思いつかなかった。
最強チートもここまでらしい。
「余計な一言すぎんだろ!!!」
「ぷるぷるぷる〜!!!」
巨大ミジンコは高く飛び上がった。
「まだ死にたくないーーっ!!!」
阿良木は叫んだ。
阿良木の視界が、水しぶきで霞む。
その向こうで、淡い光が揺れた。
誰かの声が、聞こえた。
「――《吸水ヒール》」




