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せーめーさん、大学へ行く 〜神界から派遣されたら、大学が“現代陰陽寮”すぎました〜  作者: 水無月あすか
第二章

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33/33

Ep.33 せーめーさん、早速メールを使って打ち合わせしてみる

日進月歩、試行錯誤


研究会の部室には戻らず、下宿に戻った晴明。

ノートパソコンを開き、早速メールを送る。


================

To 賀茂先生

CC 一ノ瀬湊さん、一ノ瀬さやさん

Subject ご相談


本文


賀茂先生

(CC 一ノ瀬湊さん、一ノ瀬さやさん)


安倍清明です。(大学での名前にしています)

早速メールでご相談申し上げます。


式神様を召喚し、今の世の中のことについて学ぶ前に、

式神様に試験を行いたく思います。

ただ、合否を決めるという一般的な試験ではございません。

人に個性があるように、神様にも個性があり、それぞれ得手不得手がございます。

それを見極め、まずは長所を活かせるような学びの場を式神様それぞれにご提供したく思います。


ご相談というのは、その割り振り方にはどのような方法があるか、

一緒に考えていただきたいというものでございます。

私としましては、試験みたいな内容を一斉に受けてもらい、

その内容から適性を見て、割り振ってみる、という方法があるかと思います。

ただ、他にもいいやり方があるような気がするのです。


取りまとめのない文章で申し訳ございませんが、

ご検討のほどよろしくお願いいたします。


安倍清明


=================


入力し、送信ボタンをクリックする。

晴明はふぅ、と一息つくと、スマホに語りかける。

「…太陰たいおん様」

『なんじゃ、坊?』

「本当に、メールというものは届いているのでしょうか?」

『届いておるじゃろ』

「…本当ですかね」

『もう、仕方のないやつじゃの…

うむ、ちゃんと届いておるわい。お、一人、もう坊のメールを見ておるぞ』

「本当ですか!?」

『嘘は言わんわい…お、坊にメールが届くぞい』

すると、晴明のノートパソコンに


メール 1件 受信


とポップアップ表示された。


「…太陰たいおん様、能力は」

『使っておらぬ。これは現代人が作った術式じゃ。

ほれ、はよその返信が誰からか、確認せい』

晴明は太陰たいおんに促されるまま、メールを確認する。


================

From 一ノ瀬湊

To 安倍清明さん

CC 賀茂先生、一ノ瀬さや

Subject Re:ご相談


本文


せーめーさん

(CC 賀茂先生)


メール、読みました!

ねーちゃんにいい案があるらしくって、

今からせーめーさんの下宿に行ってもいいですか?

白虎さんも一緒です!

ねーちゃんはなんか、賀茂先生のところに行くらしいです。


============



「この言葉の使い方、確かに湊さんですね」

そう呟きながら晴明は返信する。



================

From 安倍清明

To 一ノ瀬湊さん

CC 賀茂先生、一ノ瀬さやさん

Subject Re:Re:ご相談


本文


はい、来ていただいて構いません。

白虎は湊さんにご迷惑をお掛けしていませんか?


=============



送信したのを見て、太陰たいおんがスマホ内でつっこむ。

『坊』

「何でしょう?」

『おぬし、初めての返信で聞くことがそれか?』

「何か問題でも?」

『普通はな、

"来てくださるとのこと、ありがとうございます"

とか、

"お気をつけてお越しください"

とかじゃろう』

「そうなのですか?」

『そうじゃ』

太陰はやれやれと言わんばかりにため息をつく。

『それに白虎のことなら聞くまでもなかろう』

「なぜです?」

『もし迷惑を掛けておるなら、その文面では済まん』

「なるほど」

『もし迷惑を掛けているなら、今頃、

"白虎さんがプロテインを箱買いしようとしてます"

とか、

"白虎さんが学食を全メニュー制覇しようとしてます"

とか、訳わからん内容が送られてきておるはずじゃ』

「確かにそうですね。

……メール文化、奥が深いです」

『坊』

「何です?」

『見失うでないぞ?

メールの本質は文、要するに、手紙じゃ。

方法が電子という現代の術式に化けておるだけで、

やっておることは大して変わらんぞ』

晴明はハッとする。

「…まだまだ未熟でした。精進いたします。」

『うむ、頑張るのだぞい』

そういう会話をしていたら、トントン、と扉をノックする音が聞こえた。

「せーめーさん!俺です、一ノ瀬湊です!来ました!」

晴明は来客を部屋に招き入れるため、椅子から立ち上がった。

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