第二十話 初陣へ
フィズとセシリアの計らいよってライオ君はパーティメンバーとなった。彼には早速レベル上げという名の射精大会をサキと開催してもらっている。もう少しレベルを上げて、楽に冒険が出来るように頑張ってもらおう。それはさて置き、僕らが住まう宿屋に迷惑が掛からない様に、防音設備を整える必要が出来た。サキュとライオの頑張りに水を差させる訳にはいかないのだ。
自分達の事は棚に上げて、フィズとセシリアは例の魔道具屋にやって来た。ここに来れば大体の物が揃ってしまう。最近はエッチな道具もバリエーション増えた様だ。
「それで?防音の魔道具ですか?」
「はい。部屋の音が外に漏れないような物ってありますか?」
「あ~、そうですね。でしたらこれなんかどうですか?」
そう言ってお姉さんが取り出したのは『ボールギャグ』と書かれた丸い穴の開いたボールに皮ベルトを回した猿轡の様な者だった。
「この『ボールギャク』を口に取り付けると声が出なくなるんです。ですからどこでもいつでも音漏れの心配が減りますよ?」
「なるほど…買います!」
「ちょっと///決断が早いわよ!それに根本的な解決にならないでしょ?」
「え?ああ、そうか///じゃあ、これは買うとして、他にもあります?」
「うふふ。お買い上げありがとうございます。うーん、そうですね…でしたらこちらの商品はどうでしょう」
ガサゴソと次に取り出したのは、大きな天蓋だった。
「これは防音の天蓋です。ワンタッチで一瞬で展開しますし、折り畳みもこのように八の字にして、えい、えいっと簡単に小さく折りたためます。緊急用のテントとしても機能しますよ?」
「あら、薄ピンク色でスケスケじゃない///これじゃあテントには向かないんじゃない?」
「うふふ。それはご心配なく。魔力を与えれば、一瞬で好きな透明度に変化しますよ。声は遮断して周りから見られるも良し、中からは見えて外からは一切見えないまるで鏡の様にすることも、完全に光を遮断することもちょちょいのちょいです♪」
「凄い!買います!」
「だから、貴方って人は…」
「いや、でもこの商品は買いだろ?これがあれば宿でも外でも安全だ!セシリアの見られたい願望だって…」
「もう///分かったからそれ以上言わないで頂戴!」
「お買い上げ有難うございます!」
フィズとセシリアはこれらの商品と装備を整えると、ギルドに向かう前に一度宿屋に帰った。良いアイテムはすぐに使うべきだ。僕らの借りている部屋に近づくと、部屋の中から微かに声が聞こえている。大きくは無いが耳を聳てれば何をしているかは丸判りだ。
「頑張っているみたいね♡」
「ああ、ライオ君は良い声で鳴くんだな」
「馬鹿ッ///さっさとアイテムを渡してきましょ」
そう言うと部屋の扉を開け、サキュ達が居る部屋の扉をそっと開けた。熱い空気と甘い香り、青臭い匂いが交じり合った濃厚な空気の中、裸のライオ君はベッドに横たわり、肩で息をしていた。傍に立つサキュに、
「サキュ、順調かい?」
「あ♡フィズさんにセシリアさん♡もう帰ったんですか?早かったですね」
「ああ、頑張ってる二人に良いものをと思ってさ。はい、コレ」
僕はサキュに『ボールギャグ』と『防音の天蓋』を渡した。使い方はすぐに理解した様で、
「あははは…声煩かったですかね?ライオ君がうたくさん鳴くんで、つい本気をだしちゃったんです///」
「そのようね…それにしても、なるほどサキュが夢中になるはずよね。まさか、可愛らしい顔してそそられるわね」
「今はまだ駄目ですよ?もう少し私色に染めたら、セシリアさんにも貸してあげますね♡」
「ふふ…ありがと。でも私はフィズが居るから///」
遠慮するセシリアを他所に、
「なんだセシリアは要らないのか?なら僕がちょっと味見しておこうかな。男のつき合いってやつさ」
「はあ、馬鹿が何か言ってるけど、貴方そっちも行けるのね…ちょっと心配だわ」
「ん?セシリアだってサキュとイチャイチャして気持ちよさそうだったじゃないか?なあサキュ?」
「は?」
「ええ、悶えるセシリアさんも素敵でした」
「いつの事よ?コラッ!」
「あははは♪じゃあなサキュ。無理させ過ぎるなよ?」
「了解です♡」
「ちょっと、待ちなさいよフィズ~!!」
賑やかに二人が去った部屋で、魔道具を設置したサキュはイキ果てて気を失ったライオ君にさらにボールギャグを装着すると、
「さあ♡休憩は終わりだよ?起きて、ね♡」
「!?!?!?!?」
部屋の外で耳を聳ててみるが音漏れはない。
「よし。部屋から全く声が漏れていないな。これで安心だ。じゃあ、ギルドに行こう」
「全く、女性の部屋の音を聞くなんて良い趣味よね。これが外なら変態のレッテルを…もうすでに遅いかしら…」
セシリアの心配を他所に、意気揚々とギルドへと向かうフィズ。世間には優秀な冒険者のまま秘密は秘密のままであってほしいと願うばかりだった。
昼過ぎのギルドはクエストを終えた冒険者が多くいたが、いつものお姉さんは僕らを見かけるとすぐに対応してくれた。何やら慌てた様子のお姉さんにデジャブを感じたが、
「ああ、お二人とも良い所に!」
「何かあったんですか?」
「はい。そうなんです!」
「で?何があったんです?」
「はい、そうなんですよ!」
「え?」
僕とお姉さんの間にちょっと間が出来た。何だ?何が起きたんだ?
「え?じゃ無いですよ。冒険者が遭難したんです!」
「ああ、遭難ね。一体どこで?」
「はい。初級クラスのダンジョンなんですが、スタンピートが起こったようで、それに冒険者達が巻き込まれた様なんです」
「スタンピートですって?厄介ね…」
「そんなに大変なのか?」
「ああ、貴方は知らないのね。スタンピートって言うのは、ダンジョンで稀に起こる現状なのよ。多くなり過ぎた魔物をダンジョンが異物として外に吐き出すの。急に起こると、今回みたいに巻き込まれたり、被害が大きいのよ」
「そいつは大変だな…対応は?」
「それが、経験のある冒険者達は、現在出払っていて。頼めるのがフィズさんとセシリアさん達しか…」
どうやら知らせが届いたのは今さっき。対応が遅ければ被害が外まで拡大する。一刻を争うような事態に、
「そういう事なら急ごうか?場所は?」
「本当ですか?!は、はい!場所はこの辺りにあるダンジョンです」
「丁度いいわね。宿屋に寄ってから迎える方角ね」
「え?それって?」
「ライオ君の初陣と行きましょうか?」
「おいおい…さすがにライオ君が死ぬんじゃ?」
「うふふ。これくらいで死なれたらこの先私達とはやっていけないわよ?だって魔王を倒すんでしょ?」
「はあ…僕は彼をサポートするからね。セシリアは自分で頑張ってくれよな?」
「は!任せなさい。レベルアップした私の腕の見せ所よ」
僕とセシリアは急いで宿へトンボ返りした。部屋に着くなり、サキュの部屋を開け放つ。口枷をされたライオ君が手枷、足枷で大の字になりベッドに固定されていた。
「あれ?もう帰ったんですか(二度目)?」
「ああ!サキュ、レベル上げは一旦終了だ。仕事の時間だ。ライオ君の支度をお願い!」
「は!?はいッ、今すぐに!」
ライオ君の出した精液を瞬時に回収させると、僕は部屋全体に『クリーン』を掛け浄化した。状態異常も回復したライオ君は自ら回復魔法で体力を回復すると、
「へ?スタンピートですか?今から僕達だけで対応するですって?そんなあ無茶苦茶な?!」
「無茶じゃ無いわ。私とフィズ、そしてあなたとサキュが居れば問題無いわ」
「え?私も戦うんですか?無~理~で~す~よ~!私淫魔ですよ?戦闘力何て皆無ですからね?」
「ええ、貴方には魔物の遺体の回収をお願いしたいのよ。私達の生活が懸かっているのよ。ビシバシ働きなさい!」
働けと言う『命令』に体が硬直したサキュは、渋々僕らに着いてきた。まあ、無理なくやって貰おう。ライオ君にでも守って貰えば大丈夫だろう。そう考えながら、僕らは急ぎスタンピートの起こったダンジョンを目指すのだった。
町の外へ出た僕らは、土煙を目印に進んだ。すでにダンジョンから溢れ出た魔物が予め配備された防衛拠点を突破した様だ。近づくに連れ戦闘音が大きくなる。兵士たちが今も魔物と戦っているようだ。
「フィズ、私が先陣を切るわ!兵士たちを引かせつつ、魔法で援護して頂戴。ライオ君は周囲にヒール。サキュは適当に!」
「私だけ雑です~!!!」
そんなサキュの悲鳴を無視して、セシリアはフルスロットルで駆け出した。さらにレベルが上がった彼女は、
~セシリア レベルアップ~
性別:女性 (年齢:113歳)
職業:勇者 (称号:最弱)
Lv5 → Lv6
体力 35 → 40
魔力 15/15 → 18/18
力 32 → 36
硬さ 21 → 25
素早さ 19 → 23
器用さ 11 → 13
スキル
『ソニックブレイド』魔力1
『アンガーストライク』魔力3
『ガードカウンター』魔力2
『メテオスラッシュ』魔力5 New!
『スピードスター』魔力2 New!
勇者スキル
マジックバック
従属化
鼓舞 New!
自分の素早さを一時的に上昇させる『スピードスター』を使用して誰よりも速く戦地に着くと、大きな声を張り上げた。
「援軍の到着よ!もう少し粘って頂戴!!!」
『鼓舞』周囲の仲間を励まし、戦闘力、気力を上昇させる。影響を与える人数が多ければ多いほど効果が伝播し相乗効果を得る。
セシリアの高い透き通た声が戦場に通る。困難な状況で戦闘を継続していた兵士達は、その言葉に気持ちを持ち直し、目の前の魔物を切り伏せた。ある者は怪我をした仲間を担ぎ、またある者は、死んだ兵士の剣で敵を取った。
兵士が前線をやや下げて隊列を組みなおしていると、
「さがって下さい。援護します!『スピリット』!」
透明な風が戦場を広く吹き荒れる。兵士と共に魔物に衝突した衝撃波は、兵士には影響を与えずに魔物だけ後方へ吹き飛ばした。
~フィズ 職業レベルアップ~
性別:男性 (年齢:0歳※見た目は既に15歳程度)
職業:導くモノLv5 (称号:女たらし、女神の眷属)
魔法使いLv4
特殊装備:魔法の杖(精液バンク:貯蓄量に応じてステータスアップ 現在『+2』)
Lv1
体力 32
魔力 無制限
力 13
硬さ 17
素早さ 9
器用さ 20
スキル
基礎魔法:フレイムLv4、アクアLv4、サンダーLv4、
セイントLv3、クエイクLv3、スピリットLv1 New!
クリーン
パッシブスキル
棒術Lv3 (杖など棒状のモノの扱いに長ける)
魔力放出量アップ
弱点看破
ここ数日の魔力放出のお陰で、フィズ自身も職業レベルが上がり、新たな魔法『スピリット』を獲得した。そのお陰で兵士たちは安全に後退し、陣形を立て直した。
「前線は任せて下さい!『サンダー』!『セイント』!『クエイク』!」
ダンジョンから溢れ出た魔物に向けて放たれた魔法に寄って雑魚は大方片付けた。残ったのは、
「面倒なボス級モンスターね。フィズ、ライオ、コイツはアシッドスライム。その集合体よ!」
ダンジョンから最後に現れたのはぐずぐずと触れる周囲のモノを溶かしながら現れた巨大なスライム上のモンスターだった。
「スライムなんて、初陣にピッタリですね」
「い、いや、俺は望んでないぞ~!」
サキュの歓声とライオの悲鳴が戦闘の火蓋をきる切っ掛けとなった。
「;・p、pstjjbwgrcヴぇcわmだbwr!!!!!!」




