51 ルークワームをぶっコロすぜ!
ガサッ、ガサガサッ。
「シュルルルルルッ!」
「ギュイイイイイイイイインッ!!(見つけたぜえええええええっ!!)」
街道脇の茂みに潜んで近づいてきた動物や人間を襲う魔物、ルークワーム。
こんなのがいるんじゃあ、おちおち野ションも出来なくて不安よな……ぎゅいぎゅい、動きます。
ギュインギュインギュイイイイイイイイインッ!! ザシュザシュザシュッ!!
「ピギョアアアアアッ!?」
鎖刃を回転させて自走しながら茂みに突っ込むと、早速ルークワームが地面から地上に現れる。
近くで見ると根っこっていうより、太いミミズだな……ウニョウニョしてて気色悪いぜ。
ドシュドシュドッシュウウウウ!! ブシャアアアアアアアアアアアアアアアッ!!!!
「パギャアアアアアアアアアアアッ……!!」
……グシャッ!
【ソイルークワーム討伐! BP+10】
【ハワラタグラス伐採! BP+1】
「ギュロロン、ギュリリリン!(よっしゃ、まずは1匹撃破だぜ!)」
「ぎゅいっちが、なんか勝手にルークワーム倒してる~……」
「ぎゅいぎゅいは、常に好戦的で血に飢えている」
「ギュイン、ギュインギュイイイイイイン!(魔物の討伐は、今のオレにとって文字通り生きがいなんだぜ!)」
茂みの中から姿を現わした『ソイルークワーム』という魔物を討伐すると、戦いながら周囲に生えている草も巻き込んで刈ってしまったようで、ついでに除草した分の伐採ポイントも入ってくる。
ズボッ!
「シュルルルルルルルッ!」
「シュルルル~ッ!」
「(お、またまた獲物が出てきたぜ!)」
しばらく街道脇の草原地帯を走り回っていると、オレが出す震動を感知して近くにいたソイルークワームたちが次々に飛び出してくる。
「(この先の沼地に出現する魔物は強そうだから、今のうちに経験値を稼いでレベルアップしておかないとな。レベルとかないけどな)」
ルークワームたちは俺を捕食するために出てきたわけじゃないと思うが、伐採ポイントの糧になってもらうぜ!
……。
…………。
ギャリリリリリリリリッ! ブッシャアアアアアアアアッ!!
「ピギュアアアッ……!」
……ドシャッ!
【ソイルークワーム討伐! BP+10】
「ギュィイイイイン!(またまた討伐完了だぜ!)」
南の街道を進みつつ、茂みに突撃して魔物を狩る。
さすがにそろそろエネルギーがヤバそうだし、今日はこれくらいにしておいてやるか。
「ぎゅいっちすごいね~。この辺だけ道の幅が倍くらいになっちゃったよ」
「魔物を倒しつつ、草刈りもする。さすがぎゅいぎゅい」
「ギュインギュイン!(街道がちょっとだけ安全になったぜ!)」
ここまで来た道を振り返ると、オレがルークワーム狩りをしていた周りだけ草が無くなっていて、街道の脇に謎のスペースができていた。
どうやらオレが魔物を倒しつつセルフ草刈りをしたせいでこうなってしまったらしい。
まあ、この道を使う人が休憩したり野宿できる場所として使ってもらえれば良いんじゃねえかな。
「そういえばぎゅいっち、なんで急にルークワーム倒し始めたの?」
「今日の、わたしたちの野宿場所を確保するため?」
「あ~なるほどね~! さすがぎゅいっち、気が利く~!」
「ギュィン、ブロロロロロン……(いや、伐採ポイントを稼ぐためだったんだが……)」
まあ、ちょうど日も落ち始めたし結果オーライって感じか。
誰かに使ってもらえればって思ったけど、オレたちが使ったっていいわけだしな。
「沼地はもう見えている。きっと明日には到着する」
「凶暴な魔物がいるだろうから、今日はしっかり休んで戦える準備をしておかないとね~」
沼地に潜むゾンビみてえな魔物かあ……怖いけど、はやく遭って戦いたいぜ。
やっぱチェーンソーになったせいで心が闘争を求めてんのかな。
「ぎゅいっちがルークワームを倒してくれたから、安心しておトイレできるね~」
「わたしには排泄機能が無いからよく分からない」
「そういえばアナっちはオートマタだもんね~」
そうか、人魔人間のベニーはベースが生身だからメシも食うしトイレも行くのか……
「ボク早速催してきちゃったからおしっこするね~」
「ブロロ~ン!? ギュインギュイイイイイイン!(だ~っ!? せめてもうちょい奥に行ってやってくれ~!)」
視界は遮断できるけど、ミュート機能は付いてないんだぜ~……!




