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新たな固有スキル

(そういえば、マッピングした地図ばかり頼ってたけど、俺には知識の地図もあったんだよな。あれって一度行けば詳しくわかるってあったけど、鉱山の中のこともわかるんだろうか?)


俺はふと自分にも地図があることを思い出し、何気なく使ってみた。


すると、鉱山の坑道はもちろんディグアントの巣の中まではっきりと表示されたではないか。


(はぁ!?こんなことなら最初からこれ使っておいたほうが楽だったんじゃ・・・。まあ、今更言っても遅いから、これからは活用していくことにするとして、巣の構造が丸わかりになったのはでかいな。

どれだけ注いだらいいか見えなかったのが、見えるようになっただけでも気持ち的に楽になったし。)


地図で確認した巣の構造は縦には浅いが横に広いタイプであり、今の浸水率はおよそ6割と言ったところだ。


(巣穴から出ようとしている蟻もいるみたいだが、水の流れで出れずに別に穴を開けようとしているのもいるな。穴を開けるより水没するのが先になりそうだが、念には念を入れてアイナ達に注意喚起しておくか。)


「3人ともちょっといいか?」


「ん?どうした、カズマ?」


「巣にいる蟻が別の入り口を作ろうとしているみたいでな。おそらく水没のほうが先になるだろうが、一応警戒しといてくれるか?」


「それは構わないけど、あんたそんなことまで解るの?」


「蟻の動きをサーチで見てたら、どうもそんな動きをしてるのがいるみたいでな。」


「なるほどです。カズマさん、どの辺りかまではわかりませんか?」


「ここからだと、少し離れてるな。」


「それなら、穴が開いてからのほうが対処しやすいな。穴が開いてない状態でわざわざこちらから開通してやる必要もないだろう。」


「確かにそうよね。カズマ、穴が開いたら教えてくれる?」


「わかった。それより外に出てた蟻がこっちに向かってきてるから気を付けてくれ。」


「なんだと!どっちの方向だ?」


「アイナがいる側からだな。数は2匹。俺はここを動けないから対処を頼むぞ?」


「わかってるわよ。あんたはさっさと穴を水没させなさいよね。」


「フォーメーションは私が前衛。エレナはカズマを。アイナは私が1匹をしとめるまでもう1匹を引きつけといてくれ。」


「わかりました。」


「わかったわ。」


「きたぞ!各自油断するなよ!」


3人はアンナの建てたプラン通りに動き、アンナが1匹を仕留めるまでの間アイナがもう1匹を自分にひきつけ、エレナは俺をカバーしやすい場所へと移動した。


アンナ1人では普通ならばキツイはずのディグアントだったが、どうしたわけか格下でも相手をするかのごとくに終始優勢に立ち回り、時間もかけずに倒してしまった。


そのことにアンナ自身も不思議がっていたようだが、もう1匹残っているので急いでアイナの応援へと向かっていった。


アイナはアイナで、相手に大きなダメージは与えられてはいなかったが、相手の攻撃を受けることもなくさばききっていた。


そこにアンナが到着したことにより、情勢はアンナ達に傾きあっという間に2匹目のディグアントの討伐も完了した。


「ねえ、なんかこのディグアント弱くなかった?」


「アイナもそう感じたか。私も同じようなことを感じていたんだ。」


「普通だとあたしの攻撃が効くわけないんだけど、そこそこダメージ入ってたみたいなのよね。」


「ああ。私もまるで格下の魔物を相手にするかのように動けた。エレナ、君から見て私たちの動きはどうだった?」


「えっ!?今までと変わりがなかったように思うんですが・・・。」


「ふむ。ということは、やはりこのディグアントが特段に弱かったと見るべきなんだろうか・・・。」


「かもしれないわね。だけど、次もそうとは限らないから気を引き締めとかないと。」


「確かにそうだな。ところでカズマ。あとどのくらいでいけそうなんだ?」


「ん?そうだな・・・。おおよそ残り2割といったところだな。サーチで見る限り大半の蟻が動かなくなっているから、小一時間もあれば完全に水没はさせられると思う。」


「もうそんなに水没させたんですか!?」


「リリーシアさんが100人導入したって言ってたのよ?嘘言わないでよ。」


「いや、嘘なんか吐く必要がないんだが?」


「じゃあ、なんでなのよ?」


「おそらく流し込んでいる水の温度だと思うぞ?」


「水の温度?」


「ああ。俺が流し込んでいる水の温度はかなり低めにしているからな。それで動きが鈍って水に吞まれているんじゃないかと思う。」


「低めにしたら動きが鈍るって、そんなことあるの?」


「おそらくな。夏場と冬場の虫の出現率の違いでその辺りのことは分かるんじゃないか?」


「確かに冬場は虫を見ないな。」


「夏になると嫌になるくらいいるんですけどね。」


「だろ?そのことから、虫は寒さに弱いと判断したわけだ。蟻も虫の仲間だからな。っと、次のお客さんが来たぞ。次はエレナの側だな。数は3。」


「む。3匹か・・・。仕方ない、今回はエレナも引きつけに回ってくれ。私のが終わり次第行くから持ちこたえろよ?」


「大丈夫です。私だって冒険者の端くれです。討伐は無理でも引きつけることくらいはできます。」


「そうだな。では、行くぞ!」


そういうとアンナ達は新たに現れたディグアント3匹も苦することなく討伐し終えた。


「ねえ、やっぱりおかしくない?」


「ああ。こんなにディグアントが容易いとは思えないな。」


「そうよね。なのにあたし達は苦戦することもなく、楽に倒せてる。」


「ああ。いったい何が・・・。」


「お、お2人とも自分のステータスを確認してみてください!そ、そんな・・・。こんなことって・・・。」


「ど、どうしたのよ、エレナ。」


「いいから、ステータスの確認を!」


「う、うむ。確認すればいいんだな?」


エレナの気迫に押され2人は自分のステータスを確認し始めた。


「なっ!?こ、これはいったい!?!?」


「どうゆうこと!?なんで!?」


「やはりお2人とも私と同じなんですね・・・。」


「ん?どうしたんだ、3人とも?」


「レ、レベルが上がってるのよ・・・。」


「レベルが上がったのなら良いことじゃないか。そんなに驚くようなことか?」


「上がり幅がありえないのよ!15も上がってるのよ?普通はこんなに上がるだなんてありえないのよ!」


(レベルが急激に上がった?嫌な予感がするのは気のせいなんだろうか・・・。一応俺も確認しとくべきか?)


俺はそう思いながら、ステータスを開いた。


Lv:65

名前:カズマ

性別:男

年齢:18

種族:人族

職業:Cランク冒険者


ステータス

HP:1870  MP:???(11200)

力:1860  魔力:4050

防御力:1520  敏捷:1520

知能:4120  精神力:2770

器用度:1320  幸運:6200


スキル

剣術1、時空間魔法5、精神異常耐性1、鑑定4、氷魔法2、料理3、鍛冶1、錬金術1、農業1、裁縫1、建築1、木工細工1、火魔法3、水魔法5、風魔法2、土魔法5、光魔法2、闇魔法2、解体1、採取2


固有スキル

知識、言語、状態異常耐性、獲得経験値2倍、異世界ネット、習得、健全、フェロモン、ステータス上限開放、スキル上限開放、無詠唱、経験値分配


加護

魔神の祝福

愛神の寵愛

武神の加護

創神の加護

農神の加護

遊神の加護


(はぁ!?経験値分配?そんなの手に入れた覚えなんて・・・。そういや、臨時パーティーを組んだ時なんか鳴ってたような・・・。と、とにかく鑑定をかけて確認をするべきだな。)


俺は急いで新しく手に入った経験値分配に鑑定をかけた。


経験値分配:自分が所属しているパーティー、もしくは自分に従属している者に自分の得た経験値の一部を分け与える。ただし、離脱した場合恩恵はなくなるので注意

自分への愛情が深ければ深いほど分け与える割合は大きくなるから、愛情の深さの見極めも出来るよ。もちろん分配する経験値は獲得経験値2倍の影響も受けてるんだよ。すごいでしょ。


(はぁ~!?経験値の一部を分配って、もしかして今巣穴駆除で蟻を倒しているのも分配されてるってことなのか!?そうなんだとしたら、3人のレベルが上がったのも頷けるんだが、3人には話すべきなんだろうか・・・。)


「・・マ、・ズマ。ねえ!カズマってば!聞いてるの?」


「あっ、えっ、ん、んん。な、なんだ?」


「あんた、聞いてなかったの?何回も呼んでたのに。」


「す、すまん。ちょっとぼーっとしてた。それで?どうしたんだ?」


「もう、しっかりしてよね。」


「す、すまん。」


「それじゃあ、もう一回説明してあげるから、しっかり聞いてなさいよ?」


「あ、ああ。」


「実はね、あたし達3人に固有スキルが生えたのよ。」


「固有スキルが?」


「ええ。経験値分配(受信)ってのなんだけど、あんた何か知らない?」


「へっ?いや、あの、その・・・。」


「あんた、何か知ってるわね?正直に言いなさい?別に怒りはしないから。」


俺はしどろもどろになりながら、どう説明すべきなのか頭を悩ませるのであった。



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