暗転
眩しい空に似合わない
小さな雷鳴
それを合図に
髪を乱れさせる風が吹きます
そろりと外に出て
じんわり汗の出る肌に風をまとわせながら耳を澄ませると
先ほどより大きな雷鳴が少し長めに響きます
さっきより近づいてきている
風も吹き止まない
これは久しぶりに
太陽が負けるかもしれない
そんな期待で
胸が勝手にざわつきます
少しずつ
少しずつ
薄水の空にも雲が這い寄ってきているのを確認して
物干し竿に手を伸ばし
少し早めに取り込んだ洗濯物
まだ乾いていないものもありますが
そんなことはどうでもいいです
乱雑に取り込んだ洗濯物そっちのけで
日差しが半分以下になった外を見つめます
もう少し
もう少しかな
風に乗って空を埋め尽くす
黒灰の雲
暴れるような風と冷たい空気に乗って
近くなる雷鳴
カン
バタ
バタ タ
と、数滴の大きな雨粒が
屋根や柵にぶつかって合図をくれたかと思えば
そこから容赦のない密度の雨粒が
そこらかしこを打ち鳴らします
夜にでも落とされたような暗さと
隙間のない雨の羅列が
私の中に溜まった暑さへの鬱憤を晴らしてくれているようで
外の色とは正反対の嬉しさが顔を覗かせます
そこに降り注ぐ稲光
そう
そうですよね
雷もセットですよね
これは太陽からの仕返しでしょうか
束の間の涼に大喜びした私に釘を刺してくるように
見えやすいところに光の道を通して
轟音を轟かせてきます
たまには隠れてくれと思ったからですか?
だって毎日暑かったんですよ
ピカッ!……2秒後の轟音…
近いな
…
……
太陽も好きですよ?
照らしすぎだなって思っているだけです
だから
ちょっとくらい雲にも空を分けてあげてもいいんじゃないでしょうか?
ピカッ…どーーーーーーん‼︎
はい
調子に乗ってすみませんでした
どうぞ
後で好きなだけ輝いてください




