4_10.
領地から王都のタウンハウスへ帰ってきた。
本来ならば馬車を使っても1日で帰れる道のりだが、私を心配した旦那様が休憩時間を増やした関係で2日かかった。
気づかってもらえるのはありがたいのだが...。
散々喜んでおいて何だという話だが、今の状態ではまだ魔力が低すぎて魔道具では本当に子供がいるか調べることができないため、完全に旦那様の判断以外を当てにできない。
だって子供を抱えているはずの私ですら魔力を感じることができないのだから。
つまり旦那様の勘違いだったという可能性がそこそこありえるのだ。
いや、まあ、あの旦那様だし?
氷の騎士様と呼ばれ、剣技だけでなく魔法の腕も当代随一と言われる旦那様だし?
いくら微量とはいえど旦那様が感じられるのならそれはきっと本当なのだろうけど。
魔道具というものの性能は大抵の人間よりいいが、ごくまれに魔道具を超える人間というのはいるのだ。
だって機械はあくまで 人工物なのだから。
私は旦那様がその一握りの人間の中に含まれていると思う。
だから私のお腹の中に赤ちゃんがいるのは間違いないのだ。
と、ここまで色々喋ってきたが、皆様にはまだ 魔力に対しての説明をほとんどしてこなかったのだった。
ちょうどいい機会なので説明させてもらうと、魔力というのは一部の人間や生物が持つ科学では説明できない力のことだ。
この力は全ての人が持ち合わせているわけではないが、貴族ではほとんどの人が持っている。
うまく使いこなせるかどうかはその人次第なので何とも言えないが。
そして、母親が魔力持ちの場合子供は必ず子供も魔力を持つのだ。
父親だけが持っている場合は子供に受け継がれないこともあるが、私たちの子供は必ず魔力持ちになる。
そのため魔力を持たない子供と違い、魔道具を使って比較的早期に妊娠の判断ができるのだ。
魔力を持たない子供も医者によって判断されるがそちらは母親につわりが来るまでは判明しない場合が多い。
ちなみに魔力には大きく分けて性質が7つあり、それからさらに派生して数えきれないほどの種類に分類できる。
そのうちいくつを使いこなせるかは遺伝とその人の努力や 素質次第。
例えば旦那様はとても多くの種類の魔法を使えるが、その中でも得意な氷魔法は水魔法から派生したものだ。
私もいくつかの 魔法に素質があるらしいが、貴族女性にとって魔力はステータスになっても魔法が使えることは別に自慢にもならないし、私自身もあんまり興味がなかったので扱いはあまりうまくない。
魔道具を動かすくらいならできるが。
そのおかげでこの前は本当に助かった。
思ったよりも無駄話が長引いてしまったが、とにかく私が一番伝えたかったことは...何だっけ?
忘れてしまった。
多分そんなに大事ではなかったのだろう。
とにかく私の旦那様がすごい、それだけで十分な気がしてきた。




