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私たちが馬車に乗って帰ることになった理由、それは...、やっぱ、秘密にしておこう、というわけには行かないですよね...気恥ずかしいから旦那様に代理として伝えてほしいくらいなのだが、まあ、実際にはそういうわけにはいかないというか...旦那様までメタ発言をし始めたらこの作品がいよいよ崩壊しそうなのでやめておく。
と、いうことで、私の口から伝えさせてもらおう。
つまりその、一緒に帰る人の人数が増えたからなのだ。
と言っても伝わらないか。
そう、何を隠そう、実は子供が宿ったのだ。
いやこんなことを言っては怒られる。
さっきまで隠す気満々だったのだから。
それはいいとして、そう、子供だ。
もちろん私と旦那様の子供。
まだお腹は膨らんでいないけれど、ここに命が宿っていることは確かだ。
自分とは違う魔力が感じられるから。
...なんて、偉そうなことをのたまっても、先に気づいたのは旦那様の方なのだが。
さすが、旦那様の魔法関係の能力は凄まじい。
普通子供が魔力を持っていたとしてもその存在に気づくのには2週間はかかるはずなのだが、旦那様は1日も立たないうちにその存在に気付いてしまった。
医者ですらまだ判断ができないと言っているのに。
いや、この状態で判断するような医者がいたらそれはそれで信用できないが。
つまり、つまりだ。
そのせいでこの子が宿ったのがここのお屋敷に来てからだと判明してしまったではないか。
会う人みんなに温かい、いや、 生温かい目で見られてしまった。
旦那様は気にしていないようだけれど、私はとても恥ずかしいし大いに気にしている。
普段だったらこのまま旦那様が悪いことにしてしばらくは口をきかないということもあり得たが、この子がいるからそんなことできないし。
いくらなんでも両親の喧嘩は胎教に悪すぎると思ってしまったから。
無駄口ばかりを叩いてしまい申し訳ない。
何が言いたかったかと言うと、結局は、子供がお腹にいる状態で馬なんか乗ったらやばいよね、ただそれだけだ。
いや、そっちじゃなかった、とってもおめでたいことがあったんだよ、そっちの方が重要だった。
というかそれだけで十分だった。
まあ、あれだ、初めての妊娠というものに私は喜びと共にひどい緊張を感じていたのだ。
旦那様の子供なのだからかっこいい、もしくは可愛い、両方もあり得る、なのは確かなのだけれど、だからって冷静でいられるわけではないのだ。
でもこれだけはお腹の子に伝えてあげたい。
私たちのもとに来てくれてありがとう。
それから、元気に生まれてきてね。
なんだかんだ言い訳がましく色々喋っているラナちゃんですが、結局は、旦那様とまだ生まれてきてもいない子供に惚気ているだけです。メタ発言については、大目に見て、というか笑って読み飛ばしてくださいな。




