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屋敷に着いた途端いきなり始まったドレスの作成、それが終わるときにはもう晩餐の準備も終わろうかという頃だった。
本日の主役である前公爵夫妻を差し置いて私のドレスの作成などをしてもいいのかとも思ったが、その夫妻、特に夫人が率先してドレスを作ろうとしているのだから苦言を呈するというわけにもいかない。
そんなこんなで私のドレスは5着増えることになった。
いくらなんでも多すぎると思い旦那様に顔を向けたら、5着では足りないのではないかというびっくりな発言をしたので話をそらしてそれ以上枚数を増やさないので精一杯だった。
この家に嫁いでからというもののいくら何でも贅沢をし過ぎだと思っているが、むしろこれでも少ない方と言われるのだから一口に貴族と言ってもいろいろあるものである。
そこそこの伯爵家で育ってきた私の心臓にはダメージがでかすぎるが、とはいえ健康すぎるこの心臓のおかげで今のところ何も起きていないが...いつかまとめてダメージが来ないといいと思う。
それは置いといて、値段を考えなければドレスは私の理想そのものだった。
私は実年齢よりも幼く見られることが多く、褒められるとしても美しいではなくかわいいだ。
それをコンプレックスに思っている私からすれば夫人がデザインしてくれた上品で大人っぽいドレスは最高である。
大人っぽいと言っても私の幼い顔とアンバランスにならない程度だし。
かと言って小さな子供が大人に憧れて背伸びをしたという雰囲気でもない。
つまり何が言いたいかと言うと、夫人のデザインは完璧だということ。
ドレスのうち一番最初に選んだものは他のドレスを選んでいるうちにサイズの調整などが終わりもうすでに着られる状態になっていた。
早速そのドレスを着るように言われ、着替えた後旦那様に連れられて食堂へ向かう。
本来であればたくさんのお客を招いて行うべきパーティー だが、夫人立っての希望で内輪のみの祝いになった。
席について待っていると、ほどなくして本当に政略結婚なのかと疑ってしまうほど仲がいい2人が入ってきた。
2人が席につき料理が運ばれてくる。
その後は和やかに会話をしながらの食事になった、の、か?
あれは和やかと言っていいのだろうか?
実際にはなぜか私が旦那様と婦人と前公爵の3人からひたすら褒められただけな気がする。
本当にそれで良かったのだろうか。
でもみんな楽しそうだったからいいということにしよう。
そうでもしないと今度こそ私の心臓がおかしくなってしまいそうだから。




