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「ねえ、レナ。ハル様がかっこよすぎるわ。ちょっと頭を冷やしたいから冷水を用意してくれない?」
「ラナ様、旦那様が大大大大大好きなのは伝わってきましたがいくら暑いと言えど冷水なんてかぶったら風邪ひきますよ」
冷水が欲しいって言っただけなのになんで用途までばれてるの。
平民ならともかく相手が貴族の場合、普通だったら顔を洗うとかを思いつくはずなのに。
やっぱりここ の使用人さんたちは優秀すぎると思う。
「そういえばラナ様、いつのまにかが愛称呼びが定着したのですね。お二人がラブラブで私は嬉しいです。ちょっと前まで恥ずかしがって何回もかんでいましたのに」
恥ずかしい穴にでも入りたい気分だ。
しかも、多分だけど、それを指摘された私が恥ずかしがったとしても不快には感じないというところまでを計算してやっている。
こんな私の戸惑いが私の知らないところで旦那様に共有されていたらどうしようか。
熱を持った顔を必死に鎮火して、というか顔を洗って(そう、さすがに冷水をかぶるのは現実的ではないというかやった瞬間お風呂に連れて行かれるというのを判断した上で顔を洗うだけに収めた)約束通りレナとうさぎ小屋へ向かう。
やっぱりもふもふは癒しだ。
いつもと違う意味で心臓が高鳴る。
旦那様のせいで起きるドキドキも悪くはないけど、いかんせん心臓に対する負担が大きすぎると思うのだ。
その点 もふもふは愛でるだけで寿命が延びる気がする。
そう、健康的なのだ。
もふもふは正義なのである。
うさぎさんたちを無心で撫でているととても落ち着く。
そんな私を見ながらにこにこ(にやにや?)しているレナがいることはとりあえず気にしない。
ちっちゃめにカットされたにんじんをうさぎにあげる。
鼻が小さく動くのが可愛い。
うさぎ小屋を出た後は馬小屋へ向かう。
今度は切られていないにんじんを直接あげる。
やっぱりこちらも可愛い。
最近では旦那様の馬にもなつかれてきている。
撫でると頭をすり寄せてくれた。
そして最後に屋敷の中、猫のベルをもふる。
適度な運動をし丁寧にケアされているからか、ベルの触り心地は抜群である。
そんな感じで午前中が終わり、昼食の後は刺繍などをして時間を潰した。
旦那様が帰ってきたのはだいぶ遅い時間だった。
寝る前ではあったが、急いで玄関に向かい旦那様におかえりを言う。
執事と本日の出来事などを共有していた旦那様は私の顔見て言った。
「ラナ、動物たちだけじゃなくて俺の頭も撫でてくれ」
真っ赤に染まった顔に気づかれないように旦那様の頭を撫でる。
どうやら今日は撫で撫での日らしい。




