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今日はいよいよラナとの結婚式が執り行われる日だ。
式自体は昼過ぎから行われるが、急なことだったのと多くの人がいない方がラナが落ち着いて過ごせるだろうということから招待客は俺の両親とラナの両親のみにした。
しかし、我が家には多くの使用人がいるから寂しくはないだろう。
本当に大切なものは見せびらかすよりも優しく抱え込むべきだと、経験則からも分かっている。
朝早く起きて準備を始める。
会場の最終確認は全て俺が行うことになっているため、のんびりしている暇がないのだ。
それが終わったら、着替えもあるし髪のセットもしなければいけない。
女性に比べ男性の準備は時間がかからないといえど、人生1番のとも言える晴れ舞台だ。
念入りに準備をしなければいけない。
三の鐘が鳴る頃には、普段領地で暮らしている両親が到着した。
久しぶりに会ったが相変わらず元気そうで、今までの頑張りを労ってくれた。
ラナにふさわしい人間になりたい。
ただその一心で努力し続けてきたから、両親という自分をよく知る存在に褒めてもらえることはその成果が出たようでとても嬉しい。
四の鐘が鳴って俺の準備も終わった頃、伯爵夫妻が訪れた。
水害の後、手紙のやり取りはずっとしていたが直接会って話すのはとても久しぶりだ。
俺が公爵に任命されてすぐに行われたパーティー以来だから、5年近く経つ。
しかもその時も軽く話しただけだからちゃんとした関わりは今回が初めてとなる。
とても緊張していたが、伯爵夫妻はお二方とも明るく優しく朗らかな方なので話しやすくありがたかった。
そして五の鐘がなる頃、綺麗に着飾ったラナが会場に現れた。
本当はすぐに近くへ行って話がしたかったが、伯爵夫妻がラナの元へ行って話を始めてしまった。
伯爵夫妻が離れてやっとラナを呼ぶことができた。
近くで見ると、化粧を施されて可愛らしく艶っぽいいつもと少し違う様子で、胸の高まりを抑えることができない。
膝丈で美しくありながら重すぎない、ラナの明るさをよく引き立てたドレス姿は最上級に可愛らしい。
そして何よりも美しい。
周りに聞こえてしまいそうなくらい大きな音を立てる心臓に気づかないふりをして平静を装い、父母にラナを紹介した。
少し緊張している様子で、でも楽しそうな表情をしていて安心した。
料理人たちが気合を入れて作ってくれた料理も美味しそうに食べていてほっとする。
ラナは食べることが好きだと聞いていたため、コルセットできつく締め付けるタイプのドレスを用意しなかったが、正しい判断だったようだ。
パーティーが終わり部屋に戻ろうとしていた時だ。
伯爵家から早馬が来て、魔物襲撃の知らせを受けた。
一の鐘:午前4時から5時頃
日の出の時間に合わせてなる。
二の鐘:午前8時頃
王宮勤めの人はこの時間から仕事が始まることが多い。
三の鐘:午前10時頃
ホワイトな職場では休憩が挟まれる。
四の鐘:午後12時頃
貴族にとっては昼食の時間。
飲食店を経営する平民 からすると稼ぎ時。
五の鐘:午後2時頃
平民たちが昼食をとるのはこの時間。
貴族女性は茶会を開き、男性は仕事を休憩する。
六の鍾:午後5時頃
貴族はだいたいこの時間に仕事が終わる。
平民はまだまだ仕事をしている。
七の鐘:午後8時頃
貴族は夕食を食べ終わるくらいの時間。
ただし、王様にこき使われている公爵様はこれくらいの時間に仕事が終わる。
平民たちも同じくらい。
八の鐘:午後10時頃
多くの貴族は夜会がない限りこの時間には眠っている。
平民たちも明日の準備を済ませ、もうそろそろ寝るという頃。




