料理をしよう!
「そろそろ、いいですね。」
粗熱がなくなったのを確認し、私は一粒タイスを取り味見をした。
「ん!おいしい!」
私は懐かしい味に感動しながらもう一粒食べた。そんな私を見てカイヤはため息をつき、仕方がないという表情をしながら、タイスを一粒食べた。
「これは……、ほのかに甘いですね。タイスがこんなに美味しくなるとは……」
「ねぇ、カイヤ!これで今から、おいしいものを作りましょう!」
「そうですな。では、私が保管している野菜などを持って来ましょう」
カイヤはそう言い、1階に降りていった。その間、器を何個か借りてタイスを小分けにした。
しばらくして、カイヤがいろいろな野菜を持ってきてくれた。その野菜は日本でもよく見る玉ねぎや人参、トマトなどだった。
「わぁ!たくさんありますね!」
「儂が育てた野菜ですが、見た目がよくなかったり、傷があるものばかりですよ」
「そんなの関係ないですよ!食べれるんですから!」
私はそう言いながら、玉ねぎを手に取り、少し考えてからあの料理を作ろうと決めた。
「これをみじん切りにしたいのですが、切るものはありますか?」
「あぁ、ナイフならありますが、儂がしましょう。お坊ちゃまは儂に指示を出してください」
その言葉に少しむっとし、私は黙った。
「……オシリスお坊ちゃま?」
「私は、最後まで責任をもって、カイヤと一緒に作りたいんです。指示をするだけでは、一緒に作ったことにはなりません」
「……あぁ、そうでしたな。申し訳なかった。では、切る工程は儂がしましょう。それ以外をお願いできますかな?」
カイヤは私の言葉に目を見開き驚いたが、その後やさしい提案をしてくれた。
「それでしたら、いいです。じゃあ、カイヤはこれをみじん切りにしてください。私はこのタイスを棒でつぶします」
「オニンをみじん切りですな」
カイヤが復唱したのを頷くと、手慣れた様子で皮をむきみじん切りにしてくれた。
私はその間、小分けにしたタイスの一つを棒でつぶす作業をした。日本にあるすり鉢じゃないので、なかなか難しかったが、程よくつぶすことができた。
つぶし終わったら、カイヤが切ってくれたオニンをつぶしたタイスの器に入れて、よく混ぜた。
「カイヤ、パンはありますか?あれば、パン粉を作ってほしいんですが」
「あぁ、パン粉ならありますぞ」
カイヤはそういうと、キッチンの上にあった棚から紙袋を出してくれた。その中にはふかふかのパン粉が入っていた。
それを確認したら、目分量でタイスとオニンが入っている器に入れた。その後よく混ぜたあと、私の手の大きさ収まるように具材を取り、小判型の形にし、空気を抜いた。
「この量だったら、10個は作れますね。カイヤ、これを焼く準備をしてくれませんか?」
「えぇ、分かりました」
「あ!油を少しひいて、まだ温めないでくださいね。これを置いてから火をつけてほしいです!」
私が言った言葉に少し不思議そうにしていたが、頷き準備をしてくれた。
フライパンの大きさ的に、3つずつで焼けそうだったので、最終的に9個作り、フライパンで焼いてもらった。
「焦げ目がついたら、ひっくり返してください。両面が焼けたら完成です!」
カイヤが焼いているのをワクワクしながら眺めていると、不意に外からノック音が聞こえた。
オニン…玉ねぎ




