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俺は、三つ子幼女のお兄ちゃんになりました  作者: イズミント
第2部

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96 今日は俺の誕生日 その7

彼方の誕生日編、ようやく終わりです。

「これは……」


「ゆきちゃん達と同じ紙メダルだね。 これも彼方くんの似顔絵付きだよ」


「一生懸命さが伝わってくるのぉ」


 陽愛達から貰ったのは、ゆきちゃん達と同じく紙で作られたメダルだった。

 ゆきちゃん達と同様に一生懸命描いた俺の似顔絵が俺の心に響かせている。

 保育園で紙メダルの作り方を覚えていたのだろうか、5人の幼女はここまで頑張ってくれていたのだ。

 俺の誕生日の為に。


「あと、とうーしゃまとママからにーしゃまにこれをって」


「これは、写真立てとアルバムか?」


「うん。 ゆなたちのおもいでにつかってほしいって、ママがいってた」


「そうか、母さんと父さん、ありがとう」


「いいのよ。 彼方君にはいつも娘を見てくれているし、これくらいはね」


「陽愛達もメダルありがとうな。 大事にするよ」


「「「うんっ♪」」」


 5つの紙メダルを掛けたまま、俺は陽愛達の頭を撫でる。

 三つ子も当然ながら嬉しそうな笑顔を浮かべている。

 やはり、笑顔が可愛いよな……、癒される。


「ははは、彼方君も幼女に優しいな、由佳里」


「そうね。 ゆきちゃん達が懐くのもわかるわ。 まるでみんなのお兄ちゃんみたいだし」


「ゆきちゃん達にとっては彼方が理想の兄なのだろうな」


「ええ、二人の母である私からみてもそう感じます」


 その後も三つ子と一緒にゆきちゃんとふたばちゃんを俺の周りでわちゃわちゃさせている様子を見た父さん達がそんな感想を漏らしていた。

 理事長の発言を皮切りに、由佳里母さんがみんなの兄みたいだと言われるし、父さんや美波さんからはゆきちゃん達にとっての理想の兄だとも言われた。

 まぁ、懐き具合からして否定はしないが、三太が悲しそうな様子を見ていた事が気になった。


「さて、そろそろ誕生日パーティをお開きにしないと」


「そうですね、そろそろ夕方ですし。 ゆき、ふたば、帰りますよー」


「「うー……」」


「ほら、お母さんを困らせちゃいけないよ。 また遊びにくればいいし、保育園で陽愛達を迎えに来る時にお話ししてあげるから」


「わかった、おにいちゃん」


「やくそくだよ」


「ああ、約束だ」


 そうこうしているうちにそろそろ夕方になり、誕生日パーティーは終わりを告げる。

 俺から離れるのを渋るゆきちゃん達を優しく諭して、美波さんと一緒に帰る事となった。


「じゃあ、陽愛達はママとお風呂に入りましょうね」


「「「はーい!」」」


「じゃあ、父さんは部屋でリモートワークの続きをしてくるよ」


「ああ、分かった。 三太、俺の部屋で愚痴を聞くぞ」


「かたじけないでござる」


「妾も一緒に話を聞こうぞ」


「私も。 ゆきちゃんの様子を見た服部君の表情が気になったしね」


 ゆきちゃん達母娘が帰った後、陽愛達が由佳里母さんと一緒に風呂に入り、父さんは弁護士の案件の確認のためのリモートワークをするようだ。

 そこを利用し、俺は部屋で三太の愚痴を聞いてやることにする。

 出来る事はないだろうが、吐き出した方がすっきりするしな。


「私もいいか?」


「理事長?」


「少し耳を挟んだ気になった内容があってな。 私自身も今回の愚痴も聞いておきたい。 杞憂であってほしいのだがね」


 そこに理事長も一緒に話を聞きたいのだそうだ。

 何やら、学校内で耳を挟んだ噂があるらしく、関連性があるかを見極めるためだ。


「分かりました。 理事長も一緒に」


「うむ、よろしく頼むよ、服部くん」


「よろしくでござる」


 そして、誕生日パーティーが終わり、次は三太の愚痴を聞く時間となる。

 三太は栃西の生徒だが、ここまでで栃西に何があったのか、気になるなぁ。



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