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俺は、三つ子幼女のお兄ちゃんになりました  作者: イズミント
第1部

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33 花蓮の欠席の本当の理由

いつも閲覧ありがとうございます。

「小梅崎財閥の黒歴史、それは花蓮くんの父親方の祖父にあるようだ」


「花蓮の父親方の祖父?」


「そうだ。 小梅崎財閥は花蓮くんの母親方の家系が継いでいるものらしくてね、父親はいわば婿養子なのさ」


 なるほど、父親方ではなく、母親方の方が財閥を大きくしていたのか。

 そうなると婿養子の父親は、立場が弱い方になるわけか。


「父親の方はそれを理解しつつ、財閥を支えているからまだいい。 だが、問題はその父親の祖父だったのさ」


「もしかして、自分も金持ちになったとかの勘違いが?」


「そうだ。 事あるごとに父親方の祖父が暴走し、娘である花蓮くんにまで迷惑を被ったこともあったそうだ」


 うわぁ。

 急に金持ちになって偉くなったと思っているわけか。

 しかも、花蓮にまで被害を受けていたとは……。


「そして、今回もどうもその父親方の祖父が花蓮くんにお見合いを強制してきたのだそうだ」


「ええ!?」


 お見合いだって!?

 いや、最近じゃ見ていないけど時折、その手の財閥同士のお見合い結婚がたまにあるとは聞いていたが……。


「両親は反対したのだが、聞く耳持たずにねじ込んできたそうなのだ」


「酷すぎますね。 花蓮の意志を無視してですか」


「ああ。 どうも父親方の祖父は、花蓮くんに自分が敷いたレールを歩ませようとしているようでな、事実我が学園にも乗り込んで入学取り消しを迫ってきてな。 既に書類を提出した後でだ」


「大丈夫だったんですか?」


「流石に妨害行為なんでな、警察を呼んで連れて貰ったよ。 本音を言えばおしっこがチビるくらいにすっごく怖かったんだよ……」


「いや、後半の方は俺に言われても……」


 理事長も発言内容に一部無防備な所があるんだよなぁ。

 オブラートに包んで言って欲しかったよ。

 しかし、父親方の祖父が警察沙汰を起こしていたとはなぁ。

 学園にまで乗り込んで……。

 そこまでして、花蓮を自分の人形にさせるつもりだったのか。


「幸い、今回も入学取り消し未遂の件も母親方の祖父母が何とかしてくれたみたいなのだがな」


「それで大人しくする性格(タマ)じゃないと?」


「その通り。 奴が登下校中に花蓮くんを攫う可能性も浮上してな。 完全に落ち着くまで学校を休むのだそうだ」


「何となくですが……、理解しました」


 花蓮の欠席の理由が、まさかの斜め上の内容だったとは。

 件の祖父がいるせいで、学校に行けない花蓮が心配だが、今は母親方の祖父母を信じるしかないだろうな。

 どこで待ち伏せしてるか、分からないんだし。


「そこでだ。 花蓮くんの両親の頼みで今日は君と私が小梅崎財閥の住居に向かう事になった」


「え、俺もですか?」


「うむ。 さっきも言ったが、彼女の両親の頼みでだ。 花蓮くんが君に会いたがっている事もあってな。 ほれ、担任から彼女に渡す今日の課題の分だ」


「ああ、これを渡すついで……という事ですね」


「そういう事だ。 では、早速行こう。 裏口で車が待っているはずだ」


「あ、理事長、ちょっと!」


 幸いカバンを手放さなかったが、俺は理事長に引っ張られる形で裏口に連れて行かれた。

 というか、見た目幼いのにパワーがありすぎだろ、理事長……。



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