20 花蓮は由奈のお見舞いに行く
いつも閲覧ありがとうございます。
花蓮によるあの夕焼けの下での告白から三日が経った。
あの後も花蓮とは、何後もなく友達として付き合っている。
だが、陽愛達が落ち着いて来たら答えを出さないといけないが。
花蓮もその事は理解しているみたいで、俺が妹たちの迎えをする時も一緒に行っては妹たちと戯れていたり、幼い妹の事を大事にしている。
そんな感じで何気ない学園生活を過ごしている。
「え? 由奈ちゃん、風邪ひいちゃったのかい?」
「ああ、幸い母さんはシフトに入ってないし、父さんはリモートワークで家にいるからすぐに病院には行ったがな。 由奈が高熱が出た時には俺も焦ったよ」
「まぁ、幼い体で高熱はねぇ……」
「父さんと母さんが家にいるおかげで俺は今日、学校に行けるんだけどな」
「大変だよねぇ」
三日経った今日の放課後、花蓮と帰る際に由奈が風邪を引いたことを伝えた。
幸いにも母さんはシフトには入っておらず、父さんはリモートワークで各案件をチェックしているだけだから、日中の由奈の看病は心配はない。
父さんが朝早くに病院に連れて行き、薬も貰ったしな。
「普通に安静して薬を飲ませれば治るから、シロップ状の薬を飲ませているよ」
「そりゃあよかったよ。 今日の帰り、由奈ちゃんのお見舞いに行っていいかな?」
「待ってくれ、父さんと母さんに連絡を入れる」
花蓮が由奈のお見舞いの為に家を訪れたいという旨を伝えるためにメールを入れる。
通話の方がいいだろうけど、家事やリモートワーク中だと作業の手を離す事になるからな。
メールを入れて暫くすると父さんと母さんからそれぞれ『来てもいいよ』というOKの返信メールが来た。
「来てもいいって。 由奈の喜ぶと思うから」
「よかったよ。 じゃあ、早速行こう」
父さん達からの許可を貰えた事に安堵した花蓮は、テンションを上げて俺の家に向かって行く。
まぁ、これこそが花蓮らしいけどなぁ。
「ただいまー」
「こんにちは、お邪魔しまーす」
「お帰り、それに花蓮ちゃんもいらっしゃい。 由奈のお見舞いありがとうね」
「いえいえ、私も由奈ちゃんが元気になって欲しいですから」
家に帰ると由佳里母さんが出迎えて来た。
「母さん、陽愛達は?」
「別のお部屋で父さんと遊んでるわ。 風邪を移すわけにはいかないからね」
「そっか。 じゃあ、俺達は由奈の所に行くよ」
「ええ、由奈をお願いね。 あの子も寂しがり屋だし」
母さんとそう話をした俺は、花蓮を連れて由奈が寝込んでいる部屋に行く。
由奈が寝込んでいる部屋は、俺の部屋の隣の空き部屋だ。
ここはかつては前の母さんの部屋だった場所だ。
そこに小さな布団を敷いて、額に冷却シートを貼って寝込んでいる由奈がいた。
「由奈、ただいま」
「あ、にーに……、おかえり」
「由奈ちゃん、こんにちは」
「かれんねーも」
風邪の為、少し元気がないがそれでも笑顔を向ける由奈。
「お姉ちゃんが由奈のお見舞いに来てくれたんだよ」
「そうなんだー。 ありがと、かれんねー」
「どういたしまして。 早く元気になろうね」
「うん」
花蓮がそう言いながら由奈の頭を優しく撫でる。
由奈も思わず笑顔を浮かべる。
俺も由奈の小さな手に触れて安心させている所に、由佳里母さんは額に当てるタイプの体温計を持って部屋に入って来た。
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