ロリコンさんと悲惨な未来
バッドエンド回避!なのかな?
ブレイド様はロリコンだった。その事実に引きそうになるがなんとか顔に出さないようにしながら私は先程の言葉で耳を疑ったので思わず聞いていた。
「あ、あの・・・ブレイド殿下」
「ん?なんだい?」
「先程、子供を犯すと仰ってましたがまさか・・・」
「おや?流石はメルティ公爵家のご令嬢だ。そんな知識も知っているとはね。ま、昔女を抱くのに飽きてからハマったんだよ。子供を犯すことはなかなか背徳感があってよくてね」
間違いなくアウトな言動だが、この人はロリコンの鉄則を知らないのだろう。『YESロリータNOタッチ』そんな名言はラノベだったろうか?まさか子供を慰みものにして快楽を貪る人間に会うことになるとは世の中わからないものだ。ていうか、この状況ってもしかしなくても私ピンチなのかな?
部屋にはロリコンの王子と私だけ。ここで何をされようとも王族なら簡単に揉み消せるだろうしヤバいかな・・・いや、仮にも公爵令嬢だしすぐには襲われないはず!・・・多分。
そんな風に黙っていると、ブレイド様はくすりと笑いながらこちらに近づいてきた。私はそれに思わず逃げたくなるが、上手く体が動かずに硬直してしまう。そしてその手が伸びてきた時に反射的に目を瞑ってこれからおこるであろう悲劇に耐える準備をしていると、ぷにっと頬っぺたを掴まれた。目を開けると微笑むブレイド様。も、もしかして冗談だったのかな?そうだよね、こんなイケメンさんがそんな下衆なことをするはずないもんね!そんな風に安堵する私にブレイド様は微笑んで言った。
「安心していいよ。君を食べるのは今じゃない。正式に婚約者になったら食べてあげるよ」
・・・ダメだった。え?マジで真性のロリコンなの?ヤバい私が婚約者になれば間違いなく幼女のうちに貞操が奪われる。それは嫌だ!でも、断るにもどうすれば・・・
「ふふ、柔かな頬っぺただ。今から待ち遠しいよ。君を犯すのが」
「あ、あの!ブレイド殿下!」
「なんだい?」
「婚約の話を辞退することは可能ですか?」
「不可能だ」
即答された!
「そもそも、私が望むのに答えないなんてことはあり得ない。全ては私の手のひらなのだからな」
なんか暴君みたいなことをいい始めた!え?俺様で暴君でロリコンって私の嫌いなものばかりなんだけど!ど、どうしよう・・・あ、でも待てよ。精神年齢が大人な私なら転生のことを話せばわかってくれ・・・ないよねぇ。
いきなり異世界転生なんてことを話しても理解されないだろうし、いや、でも待てよ。そんなことを言う面倒な子供に思わせれば婚約にはならないかもしれない。よし!
「あ、あのブレイド殿下」
「今度はなんだい?」
「転生というものを信じますか?」
「転生だと?下らないな」
信じてないみたいだ。しかも面倒そうな反応・・・いけるか!
「実は私転生者なんです」
「そうか、なら私が君を食べてもなんの問題もないな。"大人"なんだからね」
裏めった・・・え?そうなるの?信じてないのにそんな反応になるの?ヤバい・・・このままだと本当に私の貞操がこんなロリコンに幼女のうちに食べられてしまう。なんとか対策を考えるなきゃ。そんな風にブレイド様に怯えながら私は打倒ブレイド様計画を考えるのだった。