迷子の青空 44 異世界の少年(仮) 第一稿(案) その1
異世界の少年(仮) 第一稿(案)
脚本 赤堀サワ
登場人物
キリ 吉岡ハルナ
メリア 赤堀サワ
レミー 若宮アオバ
侍女 倉渕ミサト
村男及び騎士団長 笠懸ヒサシ
序幕
侍女独白
「平和で長閑な西の国。」
「でも皆は気付いていました。」
「太陽は輝いているのに、人々の心の隅っこには黒い雲が陰を作ります。」
「この青空に守護竜を見なくなって何日経っただろう。」
「このお話は本当の物語です。」
第一幕
舞台上手から転がりながら登場するキリ。
キリ「うわぁっ」
起き上がり周囲を見渡す
キリ「ここは何処だろう。」
舞台下手から慌て逃げるように村男登場。
村男「竜だ。暗黒の竜が出た。」
「あの竜はこの世の禍。このままでは人類は滅ぼされてしまう。」
キリを見付ける村男
村男「あっ貴方は勇者様っ。」
キリ「いえ違います。」
村男「お願いします。どうか村をお救いください。」
キリ「人違いです。さようなら。」
キリ舞台上手へと引き返そうとするが掴む村男
村男「いやお前勇者なんだよ。こっち来て早く倒せよ。」
キリ「ちょっ。貴方の方が体格いいのに何で僕がっ。」
無理矢理引っ張られる。抵抗するが全く受け付けない。
弱々しいパンチをお見舞いするが効果なく、背中を叩かれよろめく
キリ「貴方のが強いじゃないですか。」
村男「心配するな。食べられても頭は残すから。」
キリ「ひぃっ」
両者舞台下手へ消える。
効果音。木や金属をコミカルに叩いて音を出す。
その間にキリの衣装をボロボロに(下にボロボロの衣装を着込んでおく)。
舞台下手から、最初の登場時のように転がりながらキリ登場。
キリ「うわぁ。」
村男もその後ろから悠々歩いて登場。拍手しながら
村男「お見事でした勇者様。見事暗黒竜を倒してくださいました。」
息を切らすキリの腕を取り
村男「さあお城へ報告に参りましょう。」
キリ「少し休ませて。」
村男無理矢理立たせて引き摺られながら舞台上手へと消える。
暗転
第二幕
下手から現れるキリ
キリ「あれ?さっきの人何処行った?お城って広くて迷うなぁ。」
上手から現れるメリア
メリア「(剣を抜き)何者だ。怪しい奴め王子の留守を狙った盗賊かっ。」
驚き慌てて腰を落とすキリ。
キリ「ぎゃっ。違いますっ怪しいかも知れませんが怪しくないですっ盗賊なんかじゃありませんっ。」
村男下手から登場
村男「お待ち下さいメリア姫。彼こそ我が村を救った勇者様。」
二人を見比べるメリア。ヘタリ込むキリと体格のいい村男。
メリア「お前が勇者ではないのか?」
村男「とんでもない。」
メリア「お前が勇者なのか?」
キリ「とんでもない。」
メリア「ええいっ嘘を吐いているのはどっちだ。」
村男「どちらも嘘は申しておりません。」
「勇者様はご謙遜しているだけです。」
「彼が仲間と共に暗黒竜を倒したのは紛れもない事実。」
村男はメリアに鱗を渡す。メリア受け取り。
メリア「確かにこれは暗黒竜の鱗。仲間達とやらはどうした?」
村男「街で饗しております。勇者様をここにお連れしたのは守護竜様のお力になれるかと思いまして。」
メリア「ピータンの?」
村男「彼は暗黒竜の弱点を存じておりました。もしかすると。」
メリア「もしかするな。」
キリを見る二人。
キリ「嫌な予感しかしない。」
メリア「一緒に来てもらおうか。」
キリ「お断りできますか?」
メリア「ダメだな。」
キリ「何しに何処へ連れて行くつもりですか?」
村男「心配するな。今度の竜は頭から食べるから。」
キリ「え?え?今何て。」
メリアに手を取られ上手へと引き摺られるキリ。
第三幕
照明暗く
下手から登場するキリ
キリ「臭い洞窟だなぁ。守護竜て何だよ。僕の世界にはそんなのいないから判らないよ。」
中央付近でぐったりしている守護竜を見付ける。
布でいい。中に誰か入る必要もない。ワイヤーなり紐で頭部が上がればいい。
キリ「君がピータン?ちょっと臭いよ。」
ゲップの音。何か面白い効果音出るもの探そう。ギロとか作るか?
キリ「うわぁああっ何だっ今僕に吐いたな?」
ピータン「フンッ」
キリ「なんてやつだ。」
キリ帰ろうとするが立ち止まる。
結構立ち止まる。
振り返りピータンの元へ。
ピータンの周囲を二周。ゆっくりと確認するように歩く。
キリしゃがみピータンを撫でる。
キリ「なにか悪いものでも食べたのかな。」
「本当に具合が悪そうだ。」
「可哀想に。すぐに飛べるようにしてあげるよ。」
何度もピータンを周回
暗転




