優太-4
見慣れない天井が見える。
何度か瞬きして見たが変わらない景色に首を傾げる。
「……った……」
「優太、気がついたの」
頭を動かした瞬間に後頭部に痛み。
「転んで気を失うなんて…心配させないで…」
母さんの涙ぐんだ瞳に、素直に謝った。
とても夢とは思えないリアルな夢を見ていたんだろうか。
後頭部の痛みと胸の痛み。
自分がここにいる意味が分からない。
なんで笙子の傍に居ない?
なんで好きな女を諦めて他の女と結婚なんかしようとしてるんだ。
信じられない思いで頭を抱えた。
母には痛むのかと心配されたが、痛むより後悔の気持ちでいっぱいだった。
ジンジンと痛む頬を冷えピタで冷やしながら真夜中の高速を飛ばす。
父と母にはゆっくり帰ってきてもらうことにして、一人だけでも先に帰りたかった。
激怒した相手側には本当に申し訳なく思う。
でも、あいつの傍に、どうしても居たかった。
男運が悪いなんて嘆いて、結局は泣いて終わるしかできない恋愛を経験しまくってるあいつに、最高の幸せを感じさせてやる。
夢かどうかわからないけど、先に死んでいったあいつ以上に最高の笑顔を見せてほしい。
彼氏がいたって奪う覚悟はできた、だってそいつ以上に俺が幸せにする自信があるから。
だから、もうちょっと、待ってろ。
誕生日にプロポーズなんかされてませんように!
アサイチで駆け込んだ市役所で貰ってきた一枚の紙。
それを見た驚愕の表情。
理解不能で見開かれた目。
あった瞬間にこいつも覚えてるって確信した。
だからもう、迷ってなんかいられない。
もう少しで完全に手に入るあの笑顔を思って、胸が苦しくなった。
さ、どう攻略しようか。
優太サイドのお話、やっとアップできました。
イメージソングは「恋におちたら」大好きです!
読んでいただきありがとうございました。




