2.【迷宮攻略】
「此処です。」
高らかな声が響く。
私が案内されたのは、とある巨大施設。
帝国で一番の財力を誇る、ギルティス財団の人工的ダンジョンらしい。
入り口までは、双子のライラ&ラウラ姉妹に案内してもらう事になった。
ライラさんの方は、ナイルブルーの髪にシアンの瞳。
ラウラさんの方は、シアンの髪にナイルブルーの瞳。
服や髪型は一緒で実に仲睦まじい美人姉妹さんだ。
まあ、髪と瞳も対照的なだけだけど。
「此方です。」
二人は、ドアの前まで案内すると「頑張って下さい。」と言って帰っていった。
いやぁ〜。
まだ、15歳なのにあの可愛さはずるい〜。
まあ、私も美しいんだけど美人過ぎて冷徹に見えるっていうか。
あ、ナルシストじゃないよ。
ただ、前世の記憶があるから客観的に見てるだけだよ。
私は、扉を開いた。
「水よ、海より出でる大波となり、大地全てを薙ぎ払え【大津波】!」
水属性広域上位攻撃魔法を唱えた。これ一つで、モンスターとトラップ全撃破。
皆は、これが一番むずい難易度って言ってたのに。
まあ、宮廷魔術師でも使えないと言われてる災害級魔法だもんね。
「転移。」
私の迷宮攻略は、呆気なく終了した。
※※※※
「ただいま〜。」
「なっ。おま、早過ぎだろ!」
リーダー格の男は、ゲイルというらしい。
ゲイルに驚かれた。
「あー、いやなんか魔法でモンスターとトラップの全撃破できたから…。」
「はあ!?一体何の魔法を?」
「えっと、【大津波】ですね。」
「おま、んなもん使って良いと思ってんのか〜!それだけで、この国滅ぶんだぞ!」
ゲイルに叱責される。
「え。マジですか?」
「マジだ。それと、あのダンジョンは、精霊科学によって生み出された精霊回廊システムを使用している。多分、お前のせいで壊れたぞ。」
「え え え。嘘…。」
「本当だ。弁償金は、少なくても聖金貨一万枚だろうな。」
え?
聖金貨?
えっと、日本円でおよそ…一兆じゃ、ねえか!
金貨一枚、一億円じゃん!
「ゲイルさん、後の事は貴方に…。」
ガシッ。
腕を掴まれた。
握力が強過ぎて抜け出せない。
「待て。そもそも、お前のせいだ。半分は自分で払え。」
「え?もしかして払ってくれるんですか?」
「仕方ないからな。」
「やったー!じゃあ、私一割ゲイルさん九割で。」
「アホか。五対五だ。」
頬を手加減無しに引っ張られた。
どうやら、皆と仲良くなれたみたい。良かった。
「ゲイル、ギルティス財団から連絡が!」
「とうとう、来たか…。」
隣で眉間に皺を寄せてゲイルが呟く。
私は、覚悟を決めて馬車に乗った。




