ムワ家の復興
やけに親しそうだったが、確かラカロはクリカの父親と同じ歳と言っていたので、40歳代の中場ぐらいだろう。カシムは30.歳前後だから、歳の差は15歳ぐらいだろう。
ラカロにとってカシムは従妹とみたいな関係なのだろう。
しかし、カシムはラカロの事を
「ラカロ叔父さん、ありがとう」
「だから、叔父さんさんではなくて、お兄さんだと何度も言ってるだろ」
「ごめんね。おじさん」
いつも冷静に話すカシムの意外な一面だった。
僕の精神年齢は60歳なので、カシムとは一番年齢が近い。
そんなカシムが僕達の前では見せない、素で楽しそうに話す姿を見て思わず
「カシムさんって可愛いね?」
するとカシムが僕を見て
「マコトさん何を言っているのですか!」
と顔を赤らめた。
しばらく二人が着替えに部屋に戻る。僕とカシムは庭で二人が出てくるのを待つ事にした。
「カシムさんは、ラカロさんと親しかったのですか?」
「はい。血族は兄弟がいないので、近くにいる血族の子供と仲良くなる事が多いのです。」
「それで、ラカロさんと仲が良いのですね?」
「そうですね。私は小さい頃はラカロさんと結婚したいと思っていた程です。結局はラカロ兄ちゃんのままだったけど・・」
カシムさんの態度や表情を見て、ラカロさんに恋をしていたのだと感じた。
そしてノハルさんとラカロが外に出てきた。
4人は手を繋いで、ムワ町にテレポートする。変わり果てたムワ町を見てラカロが
「何だこれは!ひどいな」
ノハルは予想以上の壊滅状態である町を見て言葉を失う。
「とにかく早く家を建てましょう」
早速ラカロとノハルが町の様子を見に行く。
カシムは二人に「私もご一緒します。」
と二人について行った。
カシムもいつまで経っても女の子なのだと、カシムの二人を追い掛ける後姿を見て感じた。
「お兄ちゃんか・・」
僕も自身を奮い立たせて、町の復興を手伝った。
陽が暮れるまでは復興の手伝いをして、陽がくれるとカシムの城の1階で住民達と食事を楽しみ、徐々に住民との距離も近くなっていく。
そして1週間が過ぎた。
驚異的なスピードで建物が作られ、破損した建物も修復して行く。
「ヨシッ!これで終わりだ~」
ラカロが木のドアを建物に取り付けて叫んだ。
その言葉に住民が歓喜の叫びを繰り返す。
「やった~」
「出来た~」等、それぞれの言葉で叫んでいく。
この風景を見て、カシムが涙ぐむと、ラカロがカシムの頭を撫でて
「いつでも困ったら、俺を呼べよ」
カシムの目から涙が零れ落ちて
「うん。ありがとう、お兄ちゃん」
とラカロの腕に抱き着いた。
そして僕達は最後の宴会を城の1階で行うのであった。
皆が酒を飲みかわし、宴会は朝まで続いた。
僕もいつしか、1階の食堂の床に寝てしまった。




