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デート その3





ある世界に2つの種族が居ました。


稀に魔法の力を持つ者が現れる以外特に何の特徴も持たないヒューマガルム族


見た目が獣のようで魔法も力もあるデーモガルム族


力を持ったデーモガルム族は自分達よりも虚弱なヒューマガルム族を保護しようとしました。


しかし、ヒューマガルム族にとってはそれは屈辱的な支配行為と同じ意味でした。


ヒューマガルム族は知識を持って武器を作り、ある時デーモガルム族に反乱を起こしました。


デーモガルム族は訳が分からずヒューマガルム族に言われるまま、灼熱の大地へと追いやられたのです。


しかし、デーモガルム族は元々多種多様な種族から成っている者達の総称なのです。


その後もヒューマガルム族から様々な理由で差別され追いやられた他の種族やヒューマガルムを『来るもの拒まず』の精神でデーモガルム族は受け入れていきました。


こうして人間のみの国『ヒューマガルム』と、様々な種族の者達の国『デーモガルム』が出来たのでした。



よいこの世界史『国の成り立ち』






「…あのさぁ」


「む?」



私達は本屋に行きヴァルカードが選んだ本達を持って広場で読んでいる。


が、


「なんで選んだ本が子供向け絵本な訳…?」


セレクトがおかしい


「これが一番わかりやすいからな!」


「うーんこの」


私の事を舐め腐ってるのかコイツ


でも確かにわかりやすかった


「つまりさっきの子は同じ人間に迫害されて追いやられた子ってこと?」


「アイツはちょっと訳ありでな。簡単に言うと『元勇者』だ。」


ゆ…


「勇者ぁ!!!???」


あの10歳以下の子供が!?


「と、言っても体の良い厄介払いだな。時折『名誉を勝ち取りに行け』とデーモガルムの国民を孤児達に狩らせに行かせるのだ。そうして無事デーモガルムを狩ってきたら戦士として国が育てるらしいが…」


「…ほとんどが勝てる訳がないからこうしてこっちで保護してるって訳ね」


さっきの絵本の話通りなら民もそれなりに力を持っている。人間の子供が勝てる訳がない。


「そういう事だ。…まぁこれらの事はは全て我々の祖先が傲慢だったのが悪いのだが。彼らの力を侮っていた我らのせいだ」


「傲慢…ね」


私は正直何も言えない。デーモガルムは善意だったしヒューマガルムはそれは余計なお世話だった。それだけの話だから。


「そして2000年前にヒューマガルムは『聖女』を呼び出す術を成功させたのだ」


…!


「『聖女』が…2000年前に…」


本来私が成るべきだった『聖女』


「あぁ、次はこの書物を読もう」


私はその本のページを開いた。

世界観説明回

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