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序章 方程式
以前投稿させていただいた「イダテン 《青春とパワードスーツの方程式》」の改良版となります。
「イダテン~」は、ある公募で第1次選考を通ったため、評価をいただきました。それには説明不足、蛇足、急すぎる展開などの問題点が的確に指摘されておりました。
せっかくなので、それをもとに改良を加えたのが、この「イダテン~改」となります。
御一読いただければ幸いです。
数学には方程式と呼ばれる計算式がある。
一つ以上の未知数である変数を持つ等式。
左辺と右辺が等しくなるように、変数を計算できる式。
その数値を解と言う。
一つの変数の方程式なら、少女は解くことが出来た。
なぜなら、その変数は自分自身だったから。
だから求める結果のために、自身の数値を計算した。
しかし二つの変数を持つ方程式は、少女には解くことが出来なかった。
なぜなら、二つ目の変数は他人だったからだ。
だから求める結果があっても、自身を計算できなかった。
自身と他人。
二人の求める結果と、二つの方程式があれば、自身と他人が計算できる。
それが判っていても、少女には解くことができなかった。
解の無い方程式。
少女にとって他人は、未知数そのものだったのだから。




