70話 夏休みとプール
1時間ちょいで掃除は終えて、プールに水を足した。
本来なら満タンにするのに6時間近く掛かるが、俺たちの学校のプールの設備は新型だ。
1時間ちょいあれば、満タンになる計算だ。
「ふー、疲れた」
プールの水を溜めてる間に、俺たちは家から持ってきたサンドイッチで、昼食を済ませて居た。
そして、水が溜まりそうな所に着替えに向かった。
俺は水着に着替えるとプールサイドに先についていた。そしてプールサイドに置いてある椅子に腰掛けた。
「あ、千秋君お待たせ!」
「ちー、お待たせだ」
おおー!スク水なのに、何で魅力的なんだ。
灯里と七海は学校のスク水なのに、魅力的に着こなしていた。
遅れて、楓と愛香と美音達がやってきて、スク水を見て感動していた。
「...」
やはり、美音が1番デカイな...
っと俺はチラチラと胸を見てたら、気付かれたのかと美音が頬を赤くしてこちらを見つめていた。
「ちーちゃん先輩、さ、触ります?」
美音からとんでもない、言葉に俺は物凄く動揺していた。
「?!!みーちゃん何を言ってるの?!」
「そそそそそうですよね。私ったら何を...」
この瞬間、今年1番に暑く感じた。
そして、俺たちはプールに入る前に準備体操をして。
プールに飛び込んだ。
「気持ちー」
俺の前で七海は濡れた前髪をかき上げた。
俺はその仕草に、ドキッと心臓が跳ねて。プールの水に顔半分を沈めた。
「ちー、体いつ見ても逞しいよな」
「鍛えてますから」
俺の体をチラチラと見て、七海はそう言った。
すると、いきなり俺の腹筋を触りだした事に俺は驚いて後ろに下がってしまった。
「良いじゃん、少しぐらい」
「ち、ちがう。せめて心の準備を...」
「あ、ご、ごめん」
俺が顔を赤くしてる事に気づいて、自分がやった事に恥ずかしくなり七海も顔を赤くした。
「ちー君、一緒に泳ごうー」
楓はそう言うと、後ろから抱き着いてきた。背中に当たる柔らかい感触に意識しないように、楓を背負いながら平泳ぎをした。
「ちー君、プールサイドまで連れてって」
「分かった」
平泳ぎで、楓をプールサイドまで連れて行き、楓は上に上がり水を飲みに行った。
すると、横から水しぶきを飛ばされた。
誰かと顔を見ると、愛香だった。
「えへへ、お兄ちゃん。油断してたね」
「こんにゃろー」
俺はやり返しに愛香に、大量の水しぶきを飛ばした。
お互い激しい水の掛け合いをしてると、優雅に泳いでいる灯里を見て、2人はニヤリと笑った。
「...きゃ!」
俺と愛香は、灯里を挟み。後ろと前から水を灯里にかけたのだ。
「ちょっと!」
「あはは」
そして、俺達は2時間近く泳ぎ遊んで。
家に帰ると疲れたのか、ソファーの上でみんな仲良く寝てしまった。
9時までに起きてしまい、美音は母親に電話をして、今日もウチで泊まる事になった。




