↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ギャルゲの主人公と乙女ゲーのヒロインは、  作者: 涼風悠
ギャルゲーの主人公と乙女ゲーのヒロインは、恋人同士ですが、幼馴染の時より恋人同士っぽくないのですが、どうすればいいですか?

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
58/231

ギャルゲの主人公と乙女ゲーのヒロインは、ゆるふわサブヒロインと一緒にお弁当が食べたい。 その6

 二限目が終わり、上機嫌に郁人の所に向かう梨緒の事を、宏美は自分の席から横目で見ていた。お昼楽しみだねぇと郁人に言う梨緒に対して、あからさまに、動揺している郁人である。早く何とかしないといけないと思うゆるふわ宏美は、自分の席から立ち上がり、急いで7組の教室に向かうのである。


 宏美は、7組教室の前に到着すると、やはり、前の扉から、チラリと教室内の様子を見るのである。相変わらず、不機嫌そうな美月の席に、イケメンスマイルの政宗と浩二がいるのである。


(…美月さんとだけ話したいのですが~…やはり無理そうですね~)


 鉄壁ガードの政宗と浩二を美月から引き離すのは難しいと判断した宏美である。どうしようかと作戦を考えている宏美は、やはり、物凄く目立つ為、すぐに美月に気がつかれるのである。


「あ!! ひろみんだ!! 遊びに来てくれたの!!!」


 先ほどの不機嫌な表情とは打って変わって、満面な笑顔を浮かべて、扉から顔だけ覗かせているゆるふわ宏美に声をかけるのである。宏美に、7組の生徒達の視線が集まり、嫌な汗が出てくる宏美は、ゆるふわ笑顔を浮かべるのである。


「…また、貴様か」

「細田…何をしに来たんだよ」


 政宗と浩二は、あからさまに敵意を剥き出しにして、宏美を睨んでくるので、宏美は、ゆるふわ笑顔を浮かべて、7組教室に入っていくのである。正直、宏美は今すぐここから離れたかったが、見つかってしまったのなら、仕方ないと思い覚悟を決める宏美である。


「すみません~…美月さん用事がありまして~…あの~、美月さんと二人で話させてもらってもいいですか~?」


 美月の席に向かう宏美を遮って、前に出てくる政宗と浩二である。ニコニコ笑顔を浮かべて、二人に許可を求める宏美を睨みつけるイケメン二人である。


「…わりぃが…許可できねーぜ」

「ああ…すまないが帰ってもらえないか?」

「あの…ですが~…美月さんはわたしぃと話したくないですか~?」


 圧倒的な圧に、正直今すぐここから離れたい宏美だが、このまま昼休みに食堂(地獄)に行くよりは、ここで頑張って、阻止する方がマシであると判断した宏美は、美月に話しかけるのである。


 やはり、イケメン二人が怒りのオーラを宏美にぶつけるのである。内心、ひぇ~となる宏美だが、なんとか、ニコニコ笑顔を維持するのである。


「うん!! 話そうよ!! ひろみん…エヘヘヘ、嬉しいな…お友達と休憩時間にお喋りしたかったんだよね」

「そ、そうなんですね~…で、では、美月さん…二人で話をですね~」


 滅茶苦茶嬉しそうにそう言う美月に、ドン引きする宏美は、なんとか、ゆるふわ笑顔を維持して、美月を連れ出そうとするのだが、やはり、イケメン二人が、席から立って、宏美のところに行こうとする美月を止めにかかるのである。


「待て、美月…危険だ…俺もついていく…こいつの笑顔は間違いなく悪人の笑顔だ…絶対に騙されたはだめだ」

「そうだぜ…あの細田だぜ…何考えてるかわかんねーぞ…見ろ、あいつの胡散臭い笑顔…あれは、性悪女が浮かべる笑顔だぜ」

「ちょ…さすがに酷くないですか~!! 完全に悪口ですよ~!!」

「ひろみんの笑顔は確かに、ちょっと、あれだけど…悪い子じゃないよ!! いい子だよ!!」

「!?」


 美月にまで、ゆるふわ笑顔の事を悪く言われる宏美は、衝撃の表情を浮かべ、肩を落として、少し落ち込みのである。


「と、とにかくですね~…美月さんと二人で話したいことがあるので~…美月さん行きましょうか~」

「うん!!」


 宏美は、気を取り戻して、物凄く嬉しそうな美月を教室から連れ出そうとするが、政宗と浩二が行く手を阻むのである。


「美月…ついて行ってダメだ」

「そうだぜ…美月ちゃん…悪いけど、ここに居てくれよな」

「なんで、私の行動を二人に制限されないといけないのよ…私はひろみんと楽しくお話しするんだよ」


 イケメン二人に、あからさまに不満を抱く美月は、少しおこである。そんなやり取りをゆるふわ笑顔で見守る宏美である。


「美月…見ろ、この邪悪な笑顔を、悪いことを考えている顔だ…信じるな」

「細田…美月ちゃんをこれ以上誑かすのはやめてくれよな」

「お二人とも、わたしぃの事なんだと思ってるんですか~」

「朝宮の女だ?」

「朝宮の女だろ?」


 宏美は、イケメン二人の発言に超焦るのである。郁人の恋人の前でそういう発言は勘弁してほしい宏美である。そもそも、何で自分が郁人と恋仲と言う話になっているのか理解できないゆるふわ宏美である。


「あ、あの~…美月さん!?」


 わなわな震えている美月に対して、不安になるゆるふわ宏美である。伏せていた顔をあげて、宏美の方を向く美月に、内心焦る宏美である。


「ひろみんは、私の親友なんだからね!! 勘違いしないでよね!!」


 美月は、宏美に抱き着いて、イケメン二人にそう怒るのである。ムーっと頬を膨らませて嫉妬心を露にする美月に、呆れる宏美である。


「貴様!! 美月に何をした!?」

「細田!! 美月ちゃんをどうする気なんだ!?」


 怒り出すイケメン二人と、抱き着いてくる美月に困り果てる宏美は、やはり、絶対に食堂に行く訳にはいかないと再確認するのである。


「と、とにかくですね~…美月さんと二人で話したいので…覇道さんと永田さんには席を外してもらいたいのですが~」

「それは無理な相談だ」

「ああ…政宗の言うとおりだぜ」


 頑なに、どかないイケメン二人に内心苛立ちを覚える宏美だが、怒らせると怖いので、ゆるふわ笑顔を浮かべるのである。


「もう仕方ないから、お話ならここでしようよ…ひろみん」

「そ、そうですね~」


 流石に、イケメン二人がいるところで、お昼休みの事を相談するわけにはいかない宏美は、困るのである。


「話なら、俺達が聞いてやる」

「ああ…ほら、細田…話していいぞ」


 流石の宏美も、横柄なイケメン二人の態度にムカついてくるのである。


(よく考えると、この二人と美月さんが食堂に来なければ、わたしぃ達が食堂に行っても問題ないはずですよね~…それに、この二人なら、美月さんの行動を制限できるわけですしね~)


 ゆるふわ宏美は、ニッコリ笑顔で、あることを思いつくのである。


「そうですね~…本日、食堂は郁人様ファンクラブが利用することにしましたので、覇道さんと永田さんには悪いですけど~…本日は別の場所で食べていただきたいのですよね~」


 完全に挑発する宏美は、先ほどの恨みもあって、悪役そのものである。


「はぁ~、なんだそれ…食堂はいつも僕達が使ってるだろーが」

「ああ」

「そんなことは知ったことではありませんね~…郁人様が食堂で食べたいと言ったら、食べに行くんですよ~…それを、伝えに来ただけですよ~…いいですか~!! 絶対に、本日は食堂には来ないでくださいね~!! 郁人様が、郁人様が~!! 食堂を占拠するんですからね~」


 宏美は、全ての責任を郁人に擦り付けて、そうイケメン二人に告げるのである。


(完璧な作戦ですね~…これなら、お二人は、美月さんを郁人様に会わせまいと他の所で、食事をとるはずですよね~)


 フフンと上機嫌な宏美は、勝利を確信し、ドヤ顔で無い胸を張っているのである。


「細田…お前の思い通りにはさせねーぜ…絶対今日も僕たちは、食堂で食べるぜ」

「ああ…朝宮に伝えておけ…貴様の思い通りにはさせないとな」

「え…あの~…郁人様が食堂に行くんですよ~…美月さんも食堂でお昼食べても大丈夫なんですか~?」


 宏美は、予想外のイケメン二人の反応に焦るのである。


「当たり前だぜ!! なぁ、美月ちゃん…美月ちゃんはファンクラブのメンバーの事大切に思ってくれてるはずだぜ」

「そうだな…美月…ともに朝宮の陰謀に立ち向かおう」


 ゆるふわ宏美は、ダラダラと冷や汗が流れ、ゆるふわ苦笑いを浮かべる。そんな、宏美に、抱き着いている美月は親指を立てて、グッっと宏美に笑顔を向けるのである。


「ひろみん…完璧な作戦だよ…これで、後は、無理やり一緒の席に座るだけだね」


 そう小声で宏美にそう耳打ちをする美月に、驚愕の表情を浮かべて、物凄い自己嫌悪に陥るゆるふわ宏美だった。

ここまで読んでくれてありがとうございます。ぜひ、ブックマークと評価もよろしくお願いしますね。


さて、やはりポンコツな宏美なのである。もう、諦めて、食堂(地獄)に行くしかない宏美であるが、まだ、宏美は諦めないようである。


次回は、完全敗北して、教室に戻る宏美は、すがる思いで郁人に作戦中止を訴えるのである。しかも、郁人が宣戦布告したことになっており、超焦る宏美なのである。どうするひろみん!?


では、次回の更新もよろしくお願いしますね。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。