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60話 学園へ。二人と再会

しばらくエルフのメイド…ステルというのだが、泣き止んだ後はすっきりした様子だったのでじぃのところに他の亜人たちと一緒に向かわせる。まだ、ラスティについて深くは言わない。それに、あの謎の姉についても知りたいことは多いがまだ、時期じゃないだろう

その後、全員の部屋割りが決まったらしいので、最初に集まったメンバーを呼び出した。今回は騎士団の奴らはいない。

ざっとだが、この屋敷での担当を決める。まず、魔法研究者たちと子供の教育などベテルギウスが担当。騎士団と鍛冶のドワーフたちはランスロットが管理。農家の牛夫婦と薬師のドラゴン夫妻はマリアが。じぃは侍女の教育、指導をしてもらう。

そして、食料に関してだがじぃの『黒い吃驚箱』には奴隷全員が1000年は持つほどの量が入っているそうだが、やはり自分達で賄わせたいので、最初はじぃに頼り徐々に自分達でできればと思う。それに奴隷が少なくなったら、増やせばいいし。面倒になったら、皆殺しにすれば済む話だ。

俺の決めごとに皆うなずき了承したようなので、これでお開きとなった。皆、かなり疲れているみたいなので早々に休めようと思う。俺も昨日多くのミノタウロスと戦争をやり、その前は魔獣を多く殺した。さすがに三日も寝ていないときつい…しかし、急にラスティの顔が見たくなった


「帰るか…」


俺のつぶやきが聞こえたのか、じぃが声をかけてくる。


「学園にお戻りになるんですね。ここの事は任せてください。」


「そのつもりだ。…では、頼むぞ。じぃ」


「かしこまりました。それと、夜道には起きをつけて」


じぃが優しい笑顔で頷くので、俺はそのまま屋敷の外に飛び出した。



しばらく翅を出して空を飛んでいる。やはり、空は寒いな…一気に帰るか。

速度を増して、一気に学園に戻る。学園までは本気でいけば20分程度だ。だんだんと見慣れた風景になってきた。すでに人間の土地のせいでデュークの姿は維持できなくなっている。

学園に着くと、低級生の森に着地し、そのまま何食わぬ顔で中に入っていく。今は夕飯に出ている生徒が多いのか、廊下にも生徒が多くいた。皆、俺を指差してはこそこそと話し始める。正直、気持ちが悪いがまあ、そんなことは気にせず自分の部屋に向かう。すると、俺の部屋には多くの張り紙がされており化け物や怪物などと書かれている…どうやら、終生の森のやつがバレたか…それともブラッディピクシーがバレたか…はたまた、魔族との関わりがバレたか。まあ、最後のやつはありえないか。

俺はゆっくりと扉に魔力を流し俺を識別させ扉を開ける。中に入ると、電気がついているようだ。


「ただいま…」


ゆっくりとリビングに行くと、俺のベッドの上でラスティが丸くなりながら寝ていた。綺麗な寝顔だな…そうだ。

俺はそっとラスティの体に触れると、さっき手に入れた白魔法の傷跡を消す魔法を使って見る。いつか治せたらなと思っていたしな


「『修復』」


淡い青の光がラスティの体を包み込んだ。これで治ったかわからないが…まあ、見れないから確認できないか。

しかし、この部屋にいるということは部屋から出て行っていないのか…この部屋は俺の魔力を感知しないと開けられない。つまり出たら俺がいないと入れない。こいつ飯とかどうしてたんだろうか…食ってないとか言ったらまずいぞ…

そう思っていると、突然部屋のチャイムがなった。誰だろうと思いながら、恐る恐る扉を開けるとそこにはバケットを持ったカフが立っていた。


「ラスティ〜晩御飯持ってき…ヒェ!?どど、どうして、こここにディルが!?」


「おう。カフ。久しぶり。それと、もう少し声を落とせ…」


カフは持っていたバスケットを落とし、両手で顔を押さえてわめきだす。面倒なので、落としたバスケットを拾い、カフの方を掴んで無理やり中に入れる。「ま、まだ…こ、心の準備が…」などと言っているが無視だ。お花畑かこいつは…

俺はカフを玄関に置き去りにし、バスケットを持ってリビングの机の上に置いた。ようやく、カフが冷静になったのかリビングにやってきた。


「いつも、持ってきてくれてたのか?…」


「あ、ああ。もちろんだ!」


「そうか…ありがとうな」


「なっ!当たり前だろ!と、友達なんだから!」


「そうだな。これからもラスティと仲良くしてやってくれ」


「え?…あ、ああ。当たり前だ…」


何か拗ねているような表情になったカフをそのままにし、持ってきたバスケットを開ける。中には多くのパンやサラダなどに肉などしっかりとバランスのとれたサンドイッチになっていた。俺はその中から、適当に取り出し食ってみる。


「おお、うまいな。」


「そ、そうか。それは私が挟んだんだ。まあ、挟んだだけだが…」


「バランスが取れててちょうどいいぞ。ほら、カフも食えよ」


「あ、ああ。」


カフがバケットに手を突っ込むと、ベッドに寝ていたラスティが体を起こし小さな伸びをする。そして、むにゃむにゃと言いながら目をこする。小動物のような行動が可愛いな…ラスティはゆっくりと立ち上がると、そのまま覚束ない足取りで俺の膝の上に座る。


「ラスティ…重い」


「…黙れ…ばか」


「すいません…」


ラスティが本気で言っている感じが伝わってきたので、即謝る。サンドイッチを食べてると、ラスティも眠気が覚めたのかバスケットに手を突っ込みサンドイッチを取り出して食べ始める。

会話がなくなってきたので、俺はさっきの部屋に貼ってあった張り紙について聞いて見る。


「あの張り紙はなんだ?扉に貼ってあったやつ」


「あ、あ…あれは…その…」


「嫉妬…」


「本当のことを言ってくれ」


「あのな…ラージアス先輩を覚えているか?あの終生の森の件で、絡んできた坊主頭の先輩だ。あの人が、周りに言いふらしたんだよ。たった一人で終生の森の魔獣を殺しまくったて…みんな信じてなかったんだけど…この前ギルド役員が来て大量の終生の森の魔獣の死体を運んいく姿を見て本当だったってわかったら、ディルをみんな恐れちゃって…だから…」


「ふーん…そうか。まあ、いいんじゃないか。俺に向かってくる奴はいなくなるだろう?」


「うん。ディル天才…そんで最強…」


「ありがとな」


「褒めてない。」


「どっちだよ…」


なんかまる二日で二人がよくわからなくなってきたな…なんだろう。まあ、いいか。

それに恐れられるくらいがちょうどいいんじゃないか。あまり人と関わりたくないし。


「そうだ!ディル、取る科目が選んだの?」


「忘れてた。いつまでに決めればいいんだっけ?…」


「明日。それに、明日はギルド員が来て目録を持ってくるって…」


「そうか。なら、三人で見に行くか。」


「わ、私もか!?」


「うん…わかった」


俺の胸を眠タレに寄りかかってくるラスティと、顔を真っ赤にして何やらブツブツ言っているカフ。

なぜか、少しホッとするのは何故だろう…そして、この二人に俺が魔族と関わりがあると言ったらどう思うのだろう…

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