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55話 ウェッタのゴミ箱は宝の山

「はぁはぁ…お前…こんなことしてタダで済むと思っているのかっ!」


「そのセリフはさっきも聞いた。」


襲ってきた三人はすでに手足が切り落とされその場で転がっている。女は痛みにもがくことしかできない、もう一人の男はすでに出血が多すぎて死にかけている。そして、最後に俺に話しかけてきた男は俺に吠えてくるが大したことはなかった。俺は無視してゆっくりと護衛の対象となっている男に近づく。すると、倒れていた男が大きい声で叫ぶ


「早く逃げろ!ミスティ!」


男が必死に最後に残っている護衛に指示を出す。しかし、その護衛は何を考えたのかふとかぶっていた布を外し、素顔を俺に見せてくる。まっすぐな目が俺を貫く。そして、尖った耳…色白な肌…エルフだ


「あなたは…人間。でも、闇の魔力を持っている…」


この目は…ラスティと似ている…

しかし、魔力に限界がきたのか身体中に倦怠感が襲ってくる。俺は最後に、目の前の護衛に話しかける。


「き、君…ラス…ラスティを…知っているか」


「ら、ラスティっ!あなた、妹を知ってるの?ねぇ!どこにいるか教えて!」


護衛が俺の胸ぐらにつかみかかってくる。かなり力が強く、体が多少動くほどだ。しかし、魔力が残り少なく、話をする余裕はなかった。俺はそっと護衛を突き飛ばし、「影渡り」で自分の影に入る。護衛は最後まで俺の目を見ていた。

ミスティ…といったか。今度ラスティに聞いてみよう。




俺が奴隷たちに遅れて屋敷に戻ってきたのは20分くらい経ってからだ。魔力がすっからかんだったいうのに、魔族の地に来ると、すぐに回復していく。デュークの格好のまま、「気配察知」で多くの気配のする方に向かう。そこは多目的なホールになっていて、昔デュークがここで舞踏会をやったと言っていたな…懐かしい思い出を思い返していると、すぐにたくさんのコウモリが飛んできて俺の前でジルの形を成す


「ディル様、あの人間の説明をしてください」


「あー…すまない…マリアを助けるとき一緒に助けちゃてな?…まあ、俺の奴隷になってるからここで使用人にでもしてやろうかなと…」


「使用人…ですか。まあ、ディル様がそう考えるなら私は反対などしませんが。この地は人間にとってかなり危険です。ここがなぜ、人間の地から離れているかというと、この地と人間の地との差をゆっくり慣れさせるためです。それなのに…「す、すまない!許してくれ」


「はぁ…わかりました。今後は気をつけてください。それと、奴隷たちは皆風呂に入れさせ、衣服も用意いたしました。まあ、昔の吸血鬼のものですがサイズのあっているものを着せました。ひとまず、奴隷たちはホールに連れておきましたが、2名とマリア様…それと、騎士団?など名乗っている連中が話しをしたいと言っておりますので客間に通しました」


「そうか…ありがとう。じぃも行くぞ!」


俺は蝙蝠鬼から奪ったスキル「分身移動」を使う。多分じぃが使っていた魔法だと思う。

すると、急に身体中がバラバラに砕け散ると全てが真っ黒な羽を持った蝙蝠になる。視点は第三者視点なのか蝙蝠を上から見ている。


「さすが、ディル様」


一瞬じぃが笑ったと思うと、じぃもその姿を蝙蝠に変える。二人して蝙蝠になると、数が半端じゃないな…まあ、いいけどさ。そのまま多くの蝙蝠となりじぃと客間に急ぐ。



客間の扉は開いていたので、そのまま飛んでいく。すると、椅子に座っている全員が驚いたように蝙蝠を見る。二人は何か違う気がするな…マリアは、知ってるからいいとして…ベテルギウスは、何だその目は!

俺は上座…まあ、普段座っている席なんだがそこに蝙蝠の姿からデュークの姿にして座る。その横にはじぃが立っている。


「待たせた。さて、話しがあるんだろう?」


「うむ…まずは軽くここにいる面々は自己紹介をするべきじゃろ。では、ワシから…ワシはベテルギウス=ハーシェル。魔導を究明しようと旅をしておったが諸事情で奴隷となった。」


その一言で、周りが固まった。ん?なんだ?

俺が戸惑っていると、横にいたじぃが耳打ちをしてくる


「ベテルギウスとは、『オリオンのベテルギウス』と呼ばれております。他には『コイヌのプロキオン』『オオイヌのシリウス』の三人は『冬聖の大賢者』と呼ばれております。」


「そ、そうか…」


まじかよ…シリウスと肩を並べるほどの存在なのか!あれ?そういえば、俺のステータスを王に見せた時シリウスが名前を出してたな…まじか…


『補足説明します。ベテルギウスは、全属性の魔法に適応していて、古代魔法も数種類持っていると老人です。シリウスは、聖魔法や光魔法、火魔法に特化しておりその三種類の威力は世界一と呼ばれています。プロキオンは謎に包まれており、情報がありません。昔はかなり腕の立つ魔法技師だったと記録してあります。三人とも学園を持っており、来年には三校で恒例の魔法祭と武術祭が行われます』


そうか…まあ、ベテルギウスは「技のデパート」ってことか…

しかし、校長が奴隷でいいのか?…まあ、解放するつもりではあるけどな…


「よろしく頼む。では、次」


「そいじゃ、あっしが…えー…ベテルギウス様の後に挨拶とは…おこがましいでやすが…えー。あっしはウェッタの冒険者ギルドのギルドマスター兼ギルド筆頭をやっておりやした、ランドルフと申しやす!よろしくお願いしやす!」


すると、横にいたベテルギウスが驚いた声を出す。


「ほぉ!ウェッタの筆頭というと確か、ウォッカの弟子か。」


「いえ、ベテルギウス様…あっしは騎士ではないんで、ウォッカ様の弟様『歴流冒険者』のテキーラ様の弟子でやす」


「ほお…テキーラか。あやつは今、ワシの学園で教員をやっておるぞ。今度顔見せにでも行きなさい」


「はい。わかりやした!…ディル様!あっしはこう見えても強く、あのウェッタから3つの従軍星章を頂きやした。双剣と隠密はあっしの得意。情報収集なんかは任せてくだせぇ!」


「そうか。よろしく頼むぞ、さて、次だ」


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