『若葉色のネイルカラー』他
お題をくださった皆さま、ありがとうございます。
・若葉色のネイルカラーで文章を書く
保育園実習で流石にネイルコーディネイトはまずいと思った。初日に先生に注意されて、慌てた。次の実習ではまっさらな爪で行くと、女の子達に「今日は爪、キラキラじゃないの?」と言われた。それで私は、短い爪に、優しい若葉色のネイルカラーを塗って、次の実習に出かけた。子供らは笑顔で喜んだ。
・苺と滑り台で文章を書く
みっちゃんは滑り台に夢中だ。とにかく、公園に行ったらずっと、上っては滑り、上っては滑り。でもね、僕、そのたんびにドキドキするんだ。だって時々、みっちゃんのパンツが見えるんだよ!最近は、苺柄がお気に入りみたい。こんなこと考える僕って悪い子なのかな?でも好きな子のこと、気になるんだ!
﨟たけた人のかんばせは、若さの放つ光もなく、ただ物柔らかにひっそり佇む。侘びた艶のある趣に、見る人は心騒がせることなく安らぐ。歳月だけが培えるものがある。それは古色帯びた宝のような優しく人を甘えさせる器量。薄曇りの空の下、揺蕩うように咲く人は、悲しい恋などもしたのかもしれない。
寒く暗く凍てついた闇に、プロメテウスが盗んだ天上の火が灯される。
知恵者の神は知っていたのだろうか?
やがて火が人々を焼き尽くすことを。
知恵者の神は知っていただろうか?
それでも温もりなしに、人は生きてはいけないことを。
マッチ数本の幻で、幸せに逝く少女がいたことを。
この世のどこかに永遠の花があると言う。その花を見た者は永遠を得ると。けれどそれは奥津城にあり、辿りつくのは至難の業。だから花は永遠に独り。ある時、どこからか迷い込んだ傷だらけの少年。花は歓喜した。少年は行く所がないと言う。それならここにいればいい。そうして花は本当の永遠を得た。
片隅に咲く花でした。小さな小さな花でした。名前も知られてないようなそんなささやかな花でした。野の原草原、歩いてゆくと優しく挨拶をする少女のよう。人であったなら真っ白なワンピースが似合う。小さな小さな花だけど、人の心を和ませる。沁みない傷薬のように触れてくる。幼い微笑が咲きました。
二枚目の写真提供:空乃千尋さん
一枚目と画像写真:九藤




