92.女子高生の怪異奇譚
【タイトル】女子高生の怪異奇譚
【作者】風間義介
【掲載サイト】カクヨム
【URL】https://kakuyomu.jp/works/16818093081265721864
RTした人の小説を読みに行くで応募してきた作品。
ホラー小説らしさがあるけれど、ジャンルを定めるなら現代ファンタジーと言うべき作品だった。
最終的には部活ものに収束していく、ライトノベルの第一話的な内容。第一巻というよりは、第一話とか冒頭部分とか、そんな感じの雰囲気。
ただ、分量としては10万字弱と、かなりある。文庫本一冊には足らないけれど、長編といって良い分量だと思う。
内容はシンプルだ。女子高生が軽い気持ちで、こっくりさん的な儀式を行ってひとしきり楽しんだ後に、何者かに取り憑かれて不幸が起こったり、陰陽師的な協力者を得て解決する話。
クライマックスには怪異とのバトルもあって話を盛り上げていく。
ただ、出てくる怪異がこっくりさんの一体だけというのが寂しいという印象を受けた。
この分量ならば、もう少し密度を濃くするというか、他の怪異が出ても良いのではないかなと思う。
文章量は多いのだけれど話が薄いというかテンポが悪いなという印象を受けた。
では文章は何に費やされているのかといえば、いちいち字の文による説明が入ったり、作中人物の心情の説明が入るのが多かった。これを、もっと簡潔に済ませたり省略できればよかったと思う。そこがもったいない。
憑き物を祓う様式とか陰陽道の考え方の解説が入るのはいいのだけど、そこまで本筋に関係ないのではというのも散見される。これを削れば面白くなるのに。
一方、怪異について詳しくない女子高生が、詳しくないが故に異変を気のせいと考えて誰かに相談するのが遅れるくだりは好き。そこは、テンポの悪さがいい感じにホラーな雰囲気とマッチしているように思えた。
軽い気持ちで怪異に触れた結果、後悔してしまう展開になるのは、ホラー感があって好きだ。
前半では、じわじわと怪奇な雰囲気を強調して、後半では展開を速くしていくみたいな、そんな構成なら良かったのではと思う。
続きを書けるタイプの終わり方をしていたし、今後は更に良い感じの物語となってほしい。




