93.悪魔と呼吸を合わせれば
【タイトル】悪魔と呼吸を合わせれば
【作者】ハロイオ
【掲載サイト】カクヨム
【URL】https://kakuyomu.jp/works/16817330662814988839
前作に引き続き、RTした人の小説を読みに行くで応募があった作品。基本的になろうの作品をメインで読んでいるが、このようにカクヨムの作品も積極的に読んでいきたい。
読まれたい人というのは多いもので、なろう以外のサイトで投稿している作品も相当数応募がある。だから、そういうのを拾い上げていってる。
5000字くらいの短編だ。すぐに読める。作品としては二分割されて投稿されているが、後半は参考文献であり、物語としては1ページで完結している。
参考文献か、この分量の短編に対して、なかなかの数が並べられている。
それに相応しい内容だったことが驚きである。
なかなかに興味深い話だった。
幽霊と思われる死んだ夫婦が、悪魔と呼ばれる存在に頼みをする。息子の魂を救ってくれと。しかし、幽霊と思われている物は幽霊ではないし、悪魔に見えるのも悪魔ではなかった。
そして、幽霊とは何か。悪魔に見える物はなんなのか。宇宙を構成する物質に含まれる素粒子の説明をしながら解き明かしていく。
いきなり何を言っているのかと戸惑うかもしれないが、そういう話なのだ。人が死ぬと何が起こるのか。幽霊とはなんなのか。それを科学的に解き明かそうとする話だ。
唐突に出てくる学術的な用語に面食らいながらも、会話形式でなされる説明はわかりやすい。
人が死んだ後に意識がどうなるかなんて、生者である僕らにはわかったことではないが、科学はそれの探求も可能にしてくれる。少なくとも予測は立てられる。
本当かは知らない。けれど、あるかもしれないって可能性にわくわくさせてくれる。
人は死ねばどうなるのか。どこに行くのか。哲学的な問いかけに、実際答えなんて見つからないのかもしれない。確かめる術はないかも。だからこそ、どうしようもなくワクワクするし、この話も面白かった。
こういうテーマは短編ならではって感じがして、知的な好奇心が刺激される。実に楽しめた。




