76.裏切り者たち
【タイトル】裏切り者たち
【作者】HK15
【掲載サイト】カクヨム
【URL】https://kakuyomu.jp/works/16818093072926711533
前回と同じく、カクヨムで行われた暴力小説大会という企画に応募された一遍。
前にこの評論を更新してから一ヶ月近く経ってしまっている。なんとなくマイルールとして、更新の感覚を一ヶ月置かないということにしてるのだけど、ちょっとギリギリになってしまったかな。読むのをサボったわけではなく、小説家になろうの方のシステムのレビューを書くのに力を入れていたのだ。その甲斐あって、先日書いたレビューの数が200件になった。
まだまだ続けていくつもりだけど、この「なろう外評論」も続けていきたい。こちらも100が見えている頃合いだしね。皆様お付き合いよろしくお願いします。
というわけで、手軽に読める短編である今作。3000字ちょっとの分量のなかに、とある暴力がしっかりと書き込まれていて良かった。
禁酒法時代のギャングを描いた映画のような雰囲気の作品。あるいはピカレスクと呼ぶべきだろうか。
まっとうな道では生きていけない男が裏社会でなり上がろうとして、失敗する話だ。裏社会にも独自のルールというのはあって、それは暴力で執行される。
裏社会独特の力関係があり、話の鍵を握る女がいて、そして暴力が振るわれる。そんな雰囲気の話だ。
裏社会の組織の中で成り上がるには、己の手を血で染めなければならない。つまり殺しだ。初めて殺しの仕事に向かう男の心境はあくまでドライに書いて、目的意識をしっかりさせた上でそれを崩すというストーリーを、短い文字数の中で完結させているのが素晴らしい。シンプルなタイトルにも、深い意味が込められているのが後からわかる。
短くまとめているが故にリアリティがあるように感じた。もしかすると過去のギャングたちは、こういうことを実際にやっていたのかもしれない。そんな実感を抱きながら読み終わる、なかなか巧い作品だった。




