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「小説家になろう」以外掲載の作品の評論集  作者: そら・そらら


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75/119

75.グレートバイオレンス

【タイトル】グレートバイオレンス


【作者】立談百景


【掲載サイト】カクヨム


【URL】https://kakuyomu.jp/works/16818093074084217086

Xで、面白いという紹介があったから読んでみることにした。3200字の短編作品。テーマは「暴力」だ。

どうやらカクヨムで、有志によって暴力をテーマにした作品を集めようという企画が行われているらしい。そこに投稿された作品のようだ。


暴力。なんて甘美な響きなんだろう。現実世界でそれを振るうのはためらわれるが、しかし創作物の中では格好いいものとして扱われる。実際には、邪悪で痛みを伴う唾棄すべき行為なのに。

けれど人はそれに魅せられる。僕だってそうだ。暴力行為は僕の作品にもしばしばでてくる。


そんな暴力が、世界を包んでいくお話だ。


暴力を求めるがゆえに暴力を振るう生き様見せる女が、クズの女と出会う。最悪の組み合わせが世界を巻き込んでいく。


暴力を振るいたいがために暴力を振るうという語り手の行動原理は、間違いなく一般的な感性からすると狂ってるのだけど、その狂気に世界は感化されてしまってそっちが普通になっていく。暴力が暴力を生み、広がっていく様を容赦なく書いていく。

それは、借金を背負う女がどんどん悪い方へ転落すのと重なるような書き方をされている。

この借金女もまた、巻き込まれるだけ巻き込まれる突き抜けたクズとして書かれているのがいい。暴力だけでは世界は変わらない。しかし変えるための触媒になってしまう者が出てきてしまう。


だから、このふたりの出会いは最悪だった。誰の目から見ても最悪で、けれど当人からすればロマンチックなものなのかもしれない。

暴力を振るうことで生きる女にとっての運命的な出会いとその結末は、ひとつのロマンス作品のようでもあった。

情け容赦はない話だけど、読後感はあっさりしている。


淡々とした文体のおかげでもあるのかな。暴力描写はさほど具体的ではなくダイジェスト的な書かれ方をしているけれど、暴力が巻き起こす出来事をストレートに書くという意味では、純粋であるという感じがした。




思うにこの企画には、さらに魅力的な作品がたくさんあるのだと思う。折を見て読んでいきたい所存だ。

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