63.シークルースクール
【タイトル】シークルースクール
【作者】みちづきシモン
【掲載サイト】カクヨム
【URL】https://kakuyomu.jp/works/16817330649353504706
カクヨム掲載の作品で、20万字ほどで完結している。
この作品はRT小説読む企画で応募があったものではない。じゃあなんで読んだのかといえば、作者が毎日僕におはようございますの挨拶をしてくれるから。こういう縁は大事にしてきたい。
というわけで読んだ。
大洋のど真ん中に存在するダンジョンと、その周りに建設された都市を舞台に、ダンジョンの最奥を目指す少年少女の成長を書いた作品。ファンタジーというよりはSFの要素が強いかな。
海が舞台という設定を随所に活かしつつ、未知のダンジョンへと潜っていく彼らの姿を追う。階層ごとに違うギミックが登場して、それを冒険する楽しさと、これが作られた意図はなんなのかという謎を提示していく。
メインのキャラがそれぞれの特性を活かしていき、共に生活して試練を乗り越えていくたびに、次第にお互いを知っていき絆を深めていく。そういう個人にフォーカスを当てた話も見せつつ、世界の背景がどんどん壮大で哲学的な内容になっていくのが面白かった。
高度なダンジョンを作ったのは誰か。最奥には何があるのか。そこに至った主人公たちの決断は。そういった謎に答えを提示して終わらせているスタイルは、なかなか見事だと思う。
話が壮大になっていくし、登場人物たちの成長スパンも結構長い。主人公は高校生の年齢から物語が始まるのだけど、急に半年とか時間をすっ飛ばす。背景にある設定の大きさを考えればそんなものは短い期間ではあるけど、キャラの掘り下げという意味では少し急ぎ足だったかもしれないなと思った。
物語のテンポは良いものの、良すぎて唐突な感じもするという印象。もう少し落ち着いた描写を心がければ、全体のクオリティはもっと上がっただろうと思う。
けど、人類の歴史や星の行く末といったスケールの大きな物語と両立させているという意味では、これも味ではあるのだろう。
ダンジョン探索ものとしては、かなり挑戦的なストーリーだった。面白かった。




