25.ねえ、君、死ぬ前に私と将棋しようよ
【タイトル】ねえ、君、死ぬ前に私と将棋しようよ
【作者】takemot
【掲載サイト】カクヨム
【URL】https://kakuyomu.jp/works/16816700426726770669
個人的な話をすると、現在小説家になろうで連載している長編小説「魔法少女が異世界にやってきました!」は、そろそろ完結までの道筋が立ってきたところである。
となると、次に書く長編作品の計画を立てなければいけない。実は何を書くかは決まっていて、設定やストーリーなんかもほぼ固まっているところで、準備は着々と進んでいる。
次回も魔法少女ものになる予定で、異世界ではなく現実世界を舞台にしたラブコメ的な話にしたいなと思っている。でも初めて書くジャンルだから、参考となる小説をいくつか読んでみる必要があると考えた。
商業に乗っているラブコメもののラノベもいくつか買う一方で、なろう受けするやつも勉強しようかと思った。こういう時に#RTした人の小説を読む というタグでTwitterで募集をすれば大量に作品が集まる。
まあ今回に限っては、ジャンルや要素を限ったおかげであまり来なかったのだけど。このタグのリプライ欄を見るといつも見るような印象の人ばかりの応募ばかりで、収穫が多いというわけではないけれど、なんらかの参考になるかと思って読んでいくことにする。
今作もそうやって応募されたものの一作で、この人に関しては「いつもいる」人ではないので読んでみたというわけ。ラブコメものだし、キャラクターのコミカルさもなかなかのもので、楽しめる作品だった。
自殺を考えている少年の前に現れた、ちょっとバカっぽい性格の死神。将棋という共通の趣味が縁となって共同生活が始まり、少年は少し生きる希望を取り戻す、という物語。
「僕」と「死神さん」がメインのキャラクターで、その他数人のサブヒロインが登場するものの、登場人物の数は少なく実にシンプルな構成で話が進んでいくき、主人公とヒロインの共同生活と会話が主。世界の広がりという意味ではかなりスケールが小さいが、その分キャラを掘り下げている印象だ。
ヒロインである死神ちゃんが可愛いんだよな。ドジっ子というか、アホの子というか。身勝手な理由で少年の自殺願望を止めつつ、憎めない性格をしている。死神として働いている社会人ヒロインでありつつ、子供っぽい所が多くて可愛らしい。このキャラは気に入った。
もうひとつの重要要素である将棋については僕は専門外ながら、しっかりやっているんだろうなって描写が光る。
あまり有効とは言えない手にこだわりを持って遣い続ける死神ちゃんのスタイルは、バカっぽさもありながら真摯さも感じさせて、キャラクターの性質を語るのにも有効に使われている印象。
メインのふたり以外の登場人物もそれぞれインパクトがあって、ちょっとだけ笑ってしまった。
先輩ちゃんも義母さんも部長さんも、それぞれキャラが濃い。サブキャラで出番がそれほど多いわけじゃないけれど、キャラクター自体が少ない中で印象的な登場をさせているから記憶に残る。
あと、登場人物の名前が一切設定されていないのが特徴的だった。全員が肩書で呼ばれているし、話の視点も「僕」からほとんど動かないから名前を呼ぶ機会がない。
キャラクターを特徴づけるのは、性質だというのを認識させられた構造だ。
アホの子っぽい性質のヒロインは、これから書く小説に対して、いい刺激になった。こういうのがあるから、web小説も読むべきなんだな。




