13.アイス・ディスティニー
【タイトル】アイス・ディスティニー
【作者】アルファン
【掲載サイト】Pixiv
【URL】https://www.pixiv.net/novel/series/1433924
小説投稿サイトとしてのPixivの利点というのは、なろうしか使っていない僕にはよくわからない。
二次創作の投稿ができるっていうのは大きいだろう。二次創作小説投稿サイトならハーメルンもあるし、両者の違いはやっぱりわからないけど。
でもPixivとハーメルンは客層の違いもあって、棲み分けはできてるのかもしれない。
二次創作を投稿できるサイトでオリジナル小説を発表するのは、わざわざ読もうって読者が少なくなるから利点が大きいとは言えないかもしれない。
Pixivもハーメルンも、オリジナル作品はしっかり存在しつつ、メインは二次創作で成り立っている。オリジナルを読もうっていう読者が少ないだろうから、あまり投稿する意味はない気がした。
けどこの作品みたいに、元ネタがあってそれを隠さないスタンスだけど、話としてはオリジナルって作りの小説ならば、二次創作可なサイトに投稿した方が危険がないのかもしれない。
というわけで今作は、平成仮面ライダーへのリスペクトに溢れた作品である。好きなんだなって気持ちがよく伝わってきた。
完全に元ネタにしているし、それを隠していない。ただしストーリーとしてはオリジナル作品である。
仮面ライダーや、一部その他の特撮ネタなんかが散りばめられていて、ある程度の知識がある人間ならニヤリとできたりする。そういう意味ではおもしろかった。
ただ、一本の小説と考えると、なかなかに評価が難しい作品でもある。
現代日本を舞台にした能力バトルもの。仮面ライダーなのはキャラクターのモチーフであり、登場人物自体が変身するわけではない。
偶然から異能を持ってしまった者たちの戦いの物語である。
今作の特徴としては、テンポの良さがある。話の勢いと言ってもいいかもしれないけれど、話の展開が早すぎる。
設定の説明なんか過不足なく行われてるため、話がわからなくなることはない。驚異的なテンポの良さで最低限のストーリーを成立させているのは、素直にすごいと思う。
しかし、やはり展開が早すぎて置いてけぼりにされてる感じはした。もう少し緩急のつけ方を考えると良いのではないだろうか。
山場になり得るシーンは多く、現状の文字数でこれだけ用意できるのは相当なものだと思う。だけど展開が早すぎて、山場の良さが失われている。
感情を動かしたり、意外性のある展開なんかもあるのだけど、その気持ちのままで次の展開に行ってしまう速さが問題だ。
話が破綻することなくグイグイ進めていく勢いはできているから、あとはどう肉付けをしていくかを考えて書くと、良い作品になるのではと思う。
おそらく若い作者さんだし、そこの技術は書き続ければ将来的に身につくのではないかな。決して、駄作ではない。




