117.Awazon"超"お急ぎ便
【タイトル】Awazon"超"お急ぎ便
【作者】北 流亡
【掲載サイト】カクヨム
【URL】https://kakuyomu.jp/works/16818093082545914062
#RTした人の小説を読みに行く のタグに応募があった作品。15万字ちょっとで完結済。短編集だから、どこで終わっても良い作品ではあるけれど、ちゃんとした形で物語を終えているのが面白い。
謎の技術で、物が欲しくなる10秒前にどこからともなく段ボールが現れてお届けしてくれる通販システムが普及した世界。
未来予知と空間転移の技術でお届けされる物が巻き起こす様々な光景を見ていく作品だ。
仕組みの謎はともかく、そういうサービスがある光景っていう設定が面白い。第一話でどんなものかを見せて、そこから物語のバリエーションを広げていく。
一話一話が短くてすぐに読める。一瞬で読めちゃう作品も多い。少ない文字数の中で、その登場人物の状況を端的に説明して、お届けされた結果どうなったかのオチまで書いている。しかも面白い。作者の技量は相当なものだ。
笑い話だったり寓意に満ちていたり、なんかファンタジーな世界観が繰り広げられたりと、話のバリエーションも広い。前提となる技術もファンタジーだから、非現実的な要素を話しの中に入れても許される雰囲気がある。こういうのって大事だよね。幅広い話でも、各話ごとにオチをつけていてすごい。
お届け物で助かったり、届けられた物が思わぬ結果を起こしたり、誰かの失敗に繋がったり。「届いた」という事実だけが中身無視して影響を及ぼしたり。
こういうサービスがある世界では、こんなことが起こるんだなっていう話は、それぞれ面白かった。
基本的には各話独立した作品なんだけど、繋がりがある話も一部ある。話全体のクライマックスでは、結構壮大で、感動できて、でも等身大の所に落ち着く、みたいな終わり方をしていて、そこもコンセプトから一貫した感じが見えていて、大変楽しめる作品だ。




