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冒険者はこの街で 8

 

 日本の、元の世界の文明のありがたみを思い出しております。

 そして何故冒険者が結構居るのにも関わらずクエストが常に無くならずギルドが成立してるのかも…これあれだ、目的地に行くってだけで大変というか時間食うから1日に何件もって都合良くできないし何日も掛けてやるくクエストもあったりだから気軽にサクサクなんて進まないんだ。

 日本および地球から見ると車や自転車、そして整備された道というのが如何にありがたい物だったかを噛み締めてます。

 道中魔物は出会って無いからスムーズに行ってる筈だが単純に3時間歩いてると無駄に疲れるな、ヤマト村でも距離的には日本の文明と比べると充分に歩かされるがそれでも1時間位で目的地に着くか中継地点的な場所に辿り着けてたので体感的には今程果てしない感が無いかったのだ。

 この果てしない徒歩に関して皆はどういう感覚なのだろうか



「モンスターも出て来ないし歩くのもう飽きたなぁ〜まだ着かないかなぁ?」



 クリスも似たような気持ちのようだ、良かった。俺が愚痴ったらなんか新参者は〜とか突っ込まれるかと思ってたよ



「みーくんはよう、はようぅぅぅ」



 俺にはよう言われてもどうする事も出来ませんぞ。

 まゆもも同じ感覚…という事はこの歩いててしんどいという感覚は問題無いようです



「そろそろ着くはずだよ、あの小屋なんてこの地図の目印になってるやつじゃないか?だとしたらもうすぐだ」



 いよいよ戦闘か、なんかちょっと緊張してきた。ヤマト村ではまゆもとそこそこな強敵と遊んでたから多分問題無いと思うけど



「アレじゃないかな?あそこだけ荒れてる感じがするし、という事はあの奥にある森付近に潜んでるのかな?」



 どれどれ、ここは地味に精度を上げたみーサーチの出番だ



「よし、見てみるぜ……居る!奥の方にもさらに何かの物量が」




 これで敵だけ感知とか出来たら便利なんだけどそううまくは出来ぬ



「おおー、みーサーチの精度が上がってるぞい、6ポイントなのでぇぇす」



「ありがとうございます」



 このポイントがどれだけ貯まっててどう使えるのかは誰も知らない 



「ポイント制なの?貯まると何に使えるのかな?」



 クリスめ、俺がずっとスルーしてなんなら合わせてたと言うのに聞いてしまったか



「それは言い出しっぺのみーくんに聞くなのじゃぁぁ〜、アチキも気になってたけど聞かないようにしてたぞよ」



 おっと、失礼。言い出しっぺ俺でした



「いつ言ったかはわからないけどキミ多分テキトーに言ったでしょ?ほら、早めに白状した方がいいよ〜」



 こういう所突っ込んでくるのは早いんですから困ったものです



「そそ、そんな事より行ってみるのでぇす!早く魔物を倒して庶民の平和を守るのでぇぇす」



 早く正義のために戦わなくては  



「誤魔化した、歳だけじゃなく言ったことまで誤魔化した!まゆもちゃん、こういう大人にはならないようにしなきゃだよぉ〜」



「大丈夫ぼん。まゆも、貯まった2776ポイントちゃんと使うぽん」



「ちょっと待て、テキトーな事言っちゃ駄目だろ!いつそんなに貯まったっけ?一桁しか言った事無い筈だぞ。それにクリスは何言ってるの?バカなの?散々17歳って言ってるのにまだ覚えて無いんですかぁ〜」



 まゆもの無茶振りにクリスの年齢弄り、いくら温厚な俺でもちゃんと言う事は言わないとだ 



「あれれぇ?ムキになってるのかなぁ?私なら別に歳サバ読んでるとか言われても気にしないけどなぁ〜。だって、どう言おうと19歳が真実ですしねぇ」



「みーくんが獄廃熊を倒した時のまゆも応援が良かった時に2253ポイントくれたからこれくらい貯まってるぞい」



 耳と目を閉じてスルーしようと決め込んだ時、木々の隙間からゾロゾロと出てくる気配が 、よし戦闘だ



「あわわ、いきなりこんなに出て来ちゃったよ!よ、よーしやるぞー」



 必殺技を出すであろうクリスをでぃぃふぇんすしなくては



「初披露の魔法を打つ、アチキぞよ」



「その喋り方は、これは期待出来るのか?」



「おお!私はどれも初めてになるけどまた凄い呪文を?」



 犬ころ共がジワジワ詰めてくる所にまゆもの魔法が放たれた



「らいとらぁぁぁ」



 それは雷で模した虎さんでした。とんでもねーなこの子。

 虎は生きてるかのように動き回り犬ころにも体当りしていく、これだけの電力なので触れてる犬ころは即死だ……ってアレ、ちょっとこっちに来てない?



「ま、まゆもさん?こっちに…」



「え?なになに?もしかして無差別」



 走り出しそう



「いやぁぁぁぁぁぁぁぁーーー!!!」



 俺とクリスが声を合わせて同じ方向に猛ダッシュで逃げるが雷だからその気になったらアウトだ…どうしよ



「み、みみ、みーくんなんとかしてぇぇぇ!!」



 クリスの悲痛の叫びが



「みーくん待つのでぇぇす!これはお褒めの撫で撫でをする儀式なのでぇす」



 へ?



「だ、大丈夫なの?」



 俺の背に隠れたクリスが恐る恐る確認をする。俺もクリスの背に隠れたい



「うんにゅ、火力は自在なのじゃ。後10秒ほどで消えるぴょん」



 なる程、水龍程丁寧に出来てない分持続力が長あとかか



「わ、わかったよ。らいとらさん凄かったのです、ありがとね」



 ボー読みで褒めて撫で撫でしてあげた。ピリッとしたけど問題はなさそうだ 。

 撫で終わると空に飛び跳ね恐ろしいスパークを放ち消えて行った。本当末恐ろしい子です。

 ヤマト村の人が放置するのもわかります、色んな意味で



「そ、それにしても凄かったね。ヤマト村の魔法使いって皆こんな凄いの?」



「かえで姉さんは隕石落とすからこんなもんじゃ無いのでぇす」



 あの人は例外、他の人も凄いがもっと何ていうかこんなハラハラする事はない。

 というかまゆもの魔法はオリジナル要素が満載すぎて意味がわからなくて怖いのだ。

 例えば俺と戦いたがってるトウ君は火を操るがとんでもない火力なのは誰が見ても明らかでそれはもう人間兵器か?って感じでヤマト村の魔法使いはそんなのばかりだが皆ちゃんと制御出来てるというかそれをぶつけるんですね的な感じで分かりやすいのに対してまゆもの魔法は動物が出て来て蠢いて来るので何がどうなるか分からない。

 特に一番すごいであろう水龍はその出来とは裏腹に大した脅威ではないし



「隕石!?そんなレベルなのぉ?ヤマト村恐るべし……それに比べたら私の必殺技なんて全然大した事ないからちょっと披露し辛いなぁ」



 なんて言ってると隠れてる犬ころが一匹。これはおあつらえむきだ



「クリス様、おねしゃす」



「クリス姉さんお願いぼぅん」



「よ、よーし見ててね!しゅんぎりぃ」



 いつも見てる技が披露された。相変わらずこれはこれで凄い



「はぇ!?」



 まゆもが素っ頓狂な声を上げた



「上手く…仕留められたね。良かったぁ〜久しぶりに魔物に使ったからどうなるかと」



「クリス姉さんしゅご〜〜い!どうなってるなのか?なんなのか?いったいどうしたって?」



 まゆもが思った以上に驚いているが気持ちはわかる。

 本人は相変わらず自覚無いがこれやっぱ速いじゃなくて消えてるもん。

 みーサーチで見るとより明らかで本人消えてる上で斬られる。ある意味必中で不可避な訳だからそら驚くさ



「いや、まゆもちゃんに比べたらそんなでも無いよ」



「何言ってるですか、その技はきっと前人未到の領域ぞよぉぉ」 



 多分そうだと俺も思う



「あ、ありがとね、そう言って貰えると嬉しいよ。でも弱点があって放ったらちょっと動けなくなっちゃうんだ。だからやっぱり大した事は無いんだよね〜」



「それ程の技がなんのリスクも無しに出来るわけ無いなのでえぇす。と、と、とんでもにゃいのだぁぁ」 



 まゆもがまだ興奮冷めやらぬだ



「まゆもちゃんといいみーくんといい、ここまで評価してくれるのはキミ達だけだから嬉しいけど、そこまで言われるとなんか照れるなぁ」



「クリスもまゆもも大活躍だから帰り道のクエストもやっちまうか」



「賛成ぼぅぅん!まだぐらびとぅーんが使われてないじゃぁぁぁ」



「いいね、歩き疲れるけどほぼ帰り道だしこれくらいならやれそうだもんね」



 皆乗り気なので、今度は俺も活躍してしまおうか



「んじゃ今度は俺が頑張ろうかねぇ」



 そう言うと俺の力の仕組みを知ってるまゆもは気を利かしてくれてるのか、仙人さんの話を聞いて以来要所以外での俺の力の使用を控えさせてくるようになってるのだ



「みーくんはまだ補助なのでぇす」



 ちょっと位良いではにゃいか



「そーいえば魔力切れ注意なんだよね、私もまだまだ大丈夫だからみーくんは補助だね」



 クリスまで…まあ連携力の練習と思うか



「んじゃ俺は連携強化の為の観察兼補助に回るぜ」



 こうして初クエストを無事こなした俺達、実働は1時間も無いのに対し移動で9時間だった。

 何だかやたら疲れました、あれ…もしかしなくても俺何もして無くね?やったのはみーサーチと2回目の犬ころ戦で2匹まゆもが取りこぼしたのをえいって押してクリスに切ってもらっただけだ。ま、まあその内活躍しようかな


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