表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
初心者でも世界を創れますか?  作者: 陽菜
第一章  独り暮らし満喫編
5/41

普通?なチート

ステータスの説明で一話おわりました…。

 あまりの事に力が抜け、座り込む。しかし座り込んだ所で姿見に写った超絶美幼女の姿は変わるわけもなく・・・。


 美人にしてくれたのは嬉しいけど(注 自分しかいないので、美人でも意味がない事にはまだ気付いてない)、よりによって何でこんなに小さな子どもに?

 砂場遊びなら出来るだろうけど、土なんて耕せないよ・・・。

 っていうか、多分鍬や鋤の柄の方が今の私の身長より長いはず・・・。いっそ移植ゴテで耕すべき?


 驚き過ぎて思考があらぬ方向に移動し、アバターの姿を受け入れてスローライフに持ち込むべく、力技を考えてみる。

 移植ゴテとはガーデニング用の植木鉢に土を入れたり、プランター程度の土をいじるのに最適な小さいスコップなのだが・・・そんな物で畑を耕していたら、種を蒔くまでどれくらい時間がかかるか分からないし、分かりたくもない。かと言って、私のアバターはこれだし…。

 そこまで考えて、ふと女神様との会話を思い出す。


 ------------------


「成長や攻略を楽しみたいので、最強チートはなしの方向で。出来ればゆっくり育成を楽しみたいんです」

『そっか。でも完全に制御しちゃうと突発的に何か起こった時に対応出来ないから、何段階かに分けて封印制御しておくわね?』


  -------------------


 何段階かに分けて封印制御?

 その場は流して聞いてしまったが、改めて思い出すと女神様の言葉に引っかかる。


 《何段階か》って事は、私の能力に幾つかの制限がかけられてるって事よね?

 もしかして、それとこの幼児化と関係があるのかも・・・。確かに成人に近づけば近づく程身体能力や思考能力は上がるもの。元の私の身体の年齢がMAXだとしたら、今幼児化してるこの身体は、女神様がゆっくり育成したいっていう私の願いを叶えてくれた結果?


 そこまでの考えに至ると、私は慌ててその場で空を仰いで両手を組む。そっと目を閉じて呟いた。


「早とちりしてしまって、すみませんでした。女神様は私の願いを叶えて下さっただけなのに…。もう少しこの身体で頑張ってみます。どうか、見守って下さい」


 果たして女神様に対するお祈りがこれで正しいのかは分からないけれど、心を込めて女神様を想う。

 苦笑している表情を想像してしまうけれど、『気にしなくていいわ』と気軽にいなすのも想像できる。


「とりあえず、頑張ろう!」


 私はゆっくりと立ち上がった。






 まず、現状を把握する事から始める事にする。

 何があるのか、何が出来るのか? そして何が必要で、何が出来ないのか? 分かっていれば目標も立つ。

 チェックした所、エンデワースはゆっくりだが順調に育っているみたいなので、自分のスローライフに向けて頑張るのだ。


 宙をタップして、私のステータス画面を呼び出した。相変わらず謎な文字だか、読めてしまうパッシブ。その辺のスキルとかも載っていると嬉しいな。






 ニーナ 女 (5歳) 異界人


 筋力 30/50

 器用 25/50

 耐久 10/50

 敏捷 30/50

 知力 35/50

 精神 ∞

 魅力 40/50

 幸運 ∞


 HP 1050/1050

 MP ∞



 《クラス》


    創造主 Lv. 1


    庭師 Lv. 3


    農夫 Lv. 3


    料理人 Lv. 8


 《アクティブスキル》

 

 リターン Lv. MAX


 《パッシブスキル》

 

  エンデワースの創造主 (全ての行動 成功率+50%)


  アランニール神の加護 (全ての行動 成功率+30%)


  能力封印制御(本人限定) Lv. 3


  異界言語会話読解(読み書きを含む)


  緑の手 (全ての植物栽培育成 成功率+50%)


  匠の手 (全ての生産物制作 成功率+50%)


  シールド (本人限定) Lv.MAX (不可視障壁展開 耐物理魔法)


  スキップ ( 時間短縮 30%)







 ・・・・・・・・・。

 えっと、これって、女神様が能力封印制御して、これなんだよ、ね・・・?

 呆然としつつ、ステータスを見詰める。


 とりあえず、5歳なのは分かった・・・。5歳って幼稚園児だよね・・・。何か育てたって、幼稚園でアサガオぐらいな時期だよね・・・。


 ま、まぁそれは置いておいて、筋力30って何だろう・・・。タップすると、一般成人男性の平均ステータスが各10って出るし・・・。私は子どもの姿でミノタウロス並の筋力持ってるって事になるんだけど。

 その他のステータスも耐久が多少弱い?くらいで、それ以外は一般成人男性軽く超えるチート能力・・・。


 見なかった事にして、次の項目をみる。

 その次のクラスっていうのは多分職業スキルみたいなもの。理由は何となく分かる。

 ガーデニングと家庭菜園は実家でおばあちゃん指導の元やってたし、料理は好きだったからキッチンには進んで立ってた。掃除は苦手だったけどね・・・。

 女神様にポーション作って売るとか聞いたから、多分それ系のクラスもそのうち生えるんだろうと思われる。


 次のアクティブスキルは一つしかなかった。今のところ使える魔法はこれ一つらしい。リターンって事は戻るんだから、多分此処から亜空間とかエンデワースからログハウス(ここ)とか、そういう魔法なんだろう。まだ人型達の地域に行ってないから、戻るっていう表現は変だし・・・。


 しかし、行きは自力かぁ・・・。結構距離あるんだけど遭難する前に着くとイイなぁ。


 さて、大問題のパッシブスキル。

 エンデワースの創造主とか、アランニール(めがみさま)の加護とかは、まぁ分かる。その後の説明が問題。


 全ての行動成功率が+50%とか+30%とか、はっきり言って、変だよ・・・。成功確率が何もしなくても普通に80%になるパッシブ・・・。

 さらに、次の項目の緑の手とか匠の手、植物や生産物に限定はされるけど成功率が+50%・・・。単純計算で成功率130%って、130%って?!


 100%を超える成功確率っていうのは、確実に作れるとか育てられるっていうのを超えて、どこまで行くんだろう・・・。

 女神さまの普通の基準が解らない。


 その前の異界言語会話読解っていうのが、多分私が女神さまが使ってた文字も読むことができた原因のスキルだろう。これは助かる♪ 人型の地に行って、私の知らない文化が発展してた場合、交流が一切できなくなる可能性もあるのだ。

 まぁ、勉強すればいいんだろうけど、文字を小さな頃から学んで今は違和感なく使える理由は、文字を文字ではなく記号として記憶してしまうからだといわれる。そして記憶の能力は18歳をピークに衰えていき、逆に理解力が増えるらしい。

 つまりは、18歳を超えて丸暗記というのは難しくなっていくということだ。ではどうして覚えられるのか?

 答えは反比例して伸びていく理解力。何らかの意味を持たせることで関連付けて覚えていくし、その方が覚えやすいらしい。

 外見が幼児に変化してしまった私だけれど、中身は大人な20歳。丸暗記できるか不安要素が満載なのですよ・・・。

 見知らぬ文字に意味を持たせるのも少なければ良いけれど、アルファベットやひらがな漢字っぽいものがあったとしたら、覚える記号?は無限大!! さらに専門用語が発生したら私には理解すら無理です・・・。


 次のスキルのシールドっていうのも助かる♪ レベルがMaxなのが気になるけれど、要は防御魔法。自分限定だけど不可視障壁展開(見えない防御の魔法で常に守られている状態)なので、攻撃力というか攻撃した事のない私にとっては、何かに襲われる?ことなく安心してスローライフを送れる。


 最後のスキルはスキップ。時間短縮30%って事は動きが速くなるってことかな?幼児化して動きが鈍くなることも予想されるので、その補てんなのかもしれない。やはり女神さまは細かい処に目が届く御方らしい、伊達に神様してないね。


「私のステータスはこのくらいかな?じゃあ次は自宅探索♪ 」


 自宅を探索っていうのも言葉が変なんだけど、起きたらベッドだったのだから間取りすら分からない。

 さっき水盤(エンデワース)から見た限りログハウスは小さな感じだったし、むしろ庭や畑の方が大きかったから探索終わったら早速外にも出てみようっと♪


 しかし女神さまが準備してくださった私の家、チートじゃないはずがなかったのである…。




最後まで読んでくださって、ありがとうございました。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ