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閑話〜討伐隊計画発足〜


ー帝国ー


「爺よ、いるか?」

「はい。 お側に」


「南の魔物・・相当強いらしいね?一晩で都市を制圧だって?」

「はい・・草の話によると、ホビットの様な出で立ちだそうです。」


「昨日、王国から正式に帝国へ参加に入ると言う申し出が在ったんだけど・・・」

「どうやら、国王のもとにその魔物が来たらしいですな」


「そうか・・城の兵士はなにをやってたんだろうね?」

「それが、話によりますと、一晩中一切身動きすら取れなくなっていたらしいですな」


「ほう・・・」

「南の魔物・・魔物と言いながら魔術を利用できるとは・・おそらく悪魔のたぐいでしょう」


「悪魔か・・」

「皇帝陛下いかがいたしましょう?」


「んー・・帝国にはそんな悪魔を相手にする事が出来る者は、ごく少数だろ?・・諸国の討伐要請をだすか?」

「お言葉ですが、其のようなことをなされば、諸国に足元を掬われるやもしれませぬ」


「じゃあ、聖教共和国に悪魔の出現と報告だけするか?」

「それが良いかもしれませぬ」


「でもな・・個人的にはあそこの国嫌いなんだよね・・皆、神様神様とウザイしさ・・」

「あまり其のようなことは言うものでは有りませぬ・・」


「しかし、聖教共和国から使者【救世主】が来たとしてだ・・帝国が何もしないのは良くない・・」

「左様ですな」


「仕方ない・・・虎の子を出すしかなさそうだな・・」

「では・・・あの者を表にだすのですか?」


「それしか無いだろ?・・・悪魔に特化した術を持つのは帝国じゃアイツくらいだ・・」

「しかし・・少々危険では?あの者、自分の利益以外は皇帝の命とて素知らぬ顔でうからな・・」


「そーなんだよなー・・・こまったねホントに・・」

「皇帝陛下・・何処に居るのやらわかりませぬが、冒険者ギルドを通じドラゴンスレイヤーを呼ばれては?」


「ドラゴンスレイヤー?・・あの?・・・・・ホントに居るのか?そんなやつ」

「ええ・・若い時分に聞いたことが有ります・・なんでも一人でドラゴンを屠ったとかで、其の際にドラゴンの力を身に宿し、歳もとらぬ、不死身の身体だそうです。戦闘に置いても一人で1万人の兵士と同義とのことですが?」


「へー・・そんなバケモンがいるのか・・・じゃあ、探させるか?」

「では、私の方からギルドへ掛け合っておきましょう。」


「手間かけさせるね・・それからあの者へも根回ししておいてよ・・できればさ【救世主】【ドラゴンスレイヤー】そして帝国の【賢者】この三人でチームを作らせることができれば・・最強ではないか?」

「そうですな・・其の謀、何としても成し遂げたいことですな・・」


「・・しかし・・・南の魔物・・何考えてんだか?・・・」

「魔物なれば・・何も考えてないのやもしれませぬ・・」


「ふぅ・・爺よ、取り敢えずを賢者をここへ」

「はっ!」




ー聖教共和国ー


「法王様に帝国皇帝より、所管が届いております」

「なんですかな?」


「王国の南側に広がる、大森林より悪魔と思しき者が這い出てきたとの事、悪魔は大森林を抜けるとすぐに岩壁都市を制圧、グレートウォール領全てを手中に収めた模様。さらに其の勢いは止まらず西の山岳都市【農園】も制圧した模様です・・・」


・・・悪魔?・・・・ですか・・・・しかし、悪魔とは・・詳細がわかりませんね・・・

・・森を出てすぐに都市を占拠したという報告は受けていますし・・

・・やはり、魔術の類でしょうか?・・魔術の類で有ればやはり悪魔でしょう・・しかし・・


「ほう・・それはまた・・それほどの者が這い出てきましたか」

「皇帝の所管にはこうも書かれていました。悪魔の行いに憂う人民が【救世主】による討伐を求めている。とのことです。」


・・・人民がときましたか・・これでは我々がでなくては成りませんね・・・

しかし・・【救世主】を名指しとは・・・裏があるのでしょうか?


「・・人民が・・【救世主】を?・・・・ですか・・」

「法王様・・いかがいたしましょう?」


「・・・・・わかりました。【救世主】に帝国へ赴き事の次第を確認するよう伝えなさい。 それと、【聖女】の一人を連れて行くように。」

「畏まりました。」


「真実の光の元、正しき行いが在らんことを!」

「正しき行いが在らんことを!」



ー冒険者ギルドー


「おい・・こりゃどういう要件だ爺さん?」

「口を慎め!小僧が・・・」


「いーじゃねーか・・しかしよ?【ドラゴンスレイヤー】か・・・」

「なんじゃ?其の方のギルドでも探せぬのか?」


「いやそーじゃねーんだ・・」

「?・・歯がゆいの・・」


「いやじーさんさ?これ皇帝の命令書も入ってるだろ?」

「皇帝陛下と呼べ!皇帝陛下と!・・・ったく何時に成ったら言葉遣いを覚えるのじゃ・・ったく」


「じゃあ、コウテイヘイカの命令書入りじゃ・・アイツは動かんぞ?」

「なに?小僧・・所在を知っておるのか?」


「ああ・・以前にな・・」

「それは、話が早い・・其の方からとりなしてはくれぬか?」


「いやぁ・・・それがさ?・・アイツ殊の外、皇帝嫌いでさ?」

「皇帝陛下と呼べと言っとるじゃろ!」


「すまねぇな・・しかしな?以前、帝国とひと悶着おこしてから、帝国や皇帝陛下の案件はほとんど受けないんだよ・・・どうする?」

「そんな悠長な事態ではないぞ?・・・岩壁都市並びに西の農園のギルドからの連絡も一切なしじゃろ?・・聞いておらぬのか?」


「いや・・きいてるけど・・・」

「なんじゃ・・・」


「爺さん・・俺が手に入れた情報によると・・相手は恐らく悪魔では無いらしいぞ?」

「なんじゃと?・・・どういうことじゃ?・・魔物に魔術は使えぬであろう?」


「いやどうも、本人は人間だと言ってるらしい・・・ホビットでもない・・見た目通りの年齢なんだとさ・・・」

「・・なんの戯言じゃ?・・」


「どうも、そいつの名前はニックっていうらしい・・ほら?以前、皇帝がこの都市の兵士長を間者として王国へ放っただろ?」

「・・うむ・・・」


「名前はボークスってんだけど・・・アイツの経歴の件でウチも一様、協力したんだ。 どうもそいつが奴等の仲間になってるらしい・・・」

「なんじゃと!?・・・では・・そのニック成る悪魔は・・・帝国の情報もある程度知っているということか?」


「たぶんな・・そんで・・そのボークスだが・・つい最近一度国境を越えて、家族の元へ訪れていたらしいんだ・・其の際にガウスト将軍の配下を昏倒させて、妻と娘を連れ消えてしまったらしい・・・」

「なんじゃと!・・帝国にまで足を運んでおるのか?・・・・」


「ああ・・どうも・・魔術を使うとしたら相当な腕前だ・・帝国に居る冒険者でも同じようなことが出来るヤツは・・ほとんどいねぇ・・・結構ヤバイやつらだよ?」

「なおさらじゃ!・・・【ドラゴンスレイヤー】を呼び出してはくれないか?」


「・・・・いいけど・・・こっちの話に応じるとはおもわないけどなぁ・・・」

「なんでもよい!・・呼び出したら一度ワシが話そう・・何としてもこの件解決せねばならぬ・・」


「まぁじーさんの頼みだ・・しかたない・・やってみるさ」

「うむ!・・ではよろしく頼む」


「ああ・・じーさんも体に気おつけろよ?」

「ふんっ!」




ー帝国ー


「皇帝陛下お呼びのようで・・・」

「ああ・・お前が【賢者】か・・・青っ白い顔してるんだな・・・」


「ええ・・日中はほぼ外にでませんから・・」

「へー・・」


「あの・・陛下・・私に何か御用でお呼び頂いたのですよね?」

「あー・・そうだった・・ちょっとさ、頼まれ事してもらえない?」


「頼み事ですか・・・?」

「うん・・どー言ったら良いかな?・・王国の南の大森林の件きいてる?」


「ええ・・多少なりとも・・確か、大森林より悪魔が這い出してきて人々を襲っていると言う・・アレですよね?」

「話早いね・・それなんだけど」


「・・大体わかりました・・・討伐ですか?・・捕獲ですか?」

「んー・・どっちでも良いよ?お前の好きなようにしていい・・ただし放置とかは辞めてくれると助かるけど・・・」


「わかりました。皇帝の命であれば家臣としては是非もありません。やります。」

「わるいね・・それともう一個」


「他にですか?」

「その件で、【救世主】【聖女】【ドラゴンスレイヤー】が参加するパーティーに動向してほしいんだ・・」


「ではその御三方の面倒をみろと?」

「いや底までは言わないよ・・取り敢えずその悪魔を退治してくれることを願う」


「畏まりました。」

「うん・・素直でよろしい。」



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