〜俺、異世界でなんとなく生きてます。〜
初めての書物なので、至らぬ点が多いでしょう。雰囲気だけでも楽しんでいただければと思います。
俺の名はニック。
王都付近で活躍するソロ冒険者だ。
今回、樹海の奥にあるという遺跡を探している。
只今、絶賛迷子中。
「どうして依頼うけちゃったんだろ・・・・」
「そもそも方向音痴の俺になんで探索依頼押し付けたんだよ・・ニーナのやつ・・帰ったらとっちめてやる!」
くだらない独り言をブツクサしながら何処ともしれない針葉樹林を歩いている。
ことの始まりは、3日前
ギルドに顔をだすなり、受付嬢ことニーナが勝手に依頼を押し付けてきたのが始まりだ。
「ニックさん!ニックさん向きの依頼がありますよ!もう受注しちゃったのでいってきてください!」
「え?・・・なにいきなり?・・・やだしw」
「ヤダじゃないですよ!此の前あたしにプレゼントくれるっていったじゃないですか!この依頼で宝石でもみつけてきてください!」
「ぇー・・・強制なの?」
「強制です!」
こんなやり取りが有ったため・・・
馬車に揺られ王都より随分はなれた樹海へ来たわけだが・・・
そう、只今爆即迷子中なわけである。
樹海にはいっていしばらく歩いたわけだが、
きがついたら帰り道がサッパリだった。
目印さえ付け忘れた。
・・・
俺、このままだとヤバくねぇ?
樹海で野垂れ死ぬんじゃねぇ?
ちょっと怖くなってきたw
朝方に樹海について、モクモクと歩いてもう時は午後4時くらいかな?
樹海の針葉樹林がいい感じに日光を妨げている。
夏場ということもあり昼間が長いはずなんだが、もうすでに暗くなってきている。
ここいらで、キャンプするか。
俺は、その場で火を起こしキャンプをすることにした。
「火はいいなぁ・・・あったかいな・・・ココロが・・・」
ちょっと涙で前が見えません。
腹が減ったので、飯をくう。
「米食いたいな〜」
「昆虫もう飽きたわぁ・・・」
そう、この世界では携帯食といえば、様々な食用昆虫を油で揚げ、塩を振っただけの物。
流石に慣れるのには時間かかったが、食ってみれば意外に旨かった。
でも、毎回これじゃあ飽きる。ってか、俺の精神にもわるい。
「そう言えば、日本じゃ昆虫食を取り上げる番組やお笑いの罰ゲームなんか有ったよなぁ」
このつぶやきで、おわかりだろう。
本名は遠野薫
そう、ニックこと俺は元々は現代日本の大企業で働くエリート社員で妻と二人の子持ち。
エネルギッシュでイケメンな好青年でした。
・・・
ウソです。
ちょっと太めで油ギッシュなキモヲタ中年社畜です。
女性居ない歴=年齢の独身でした。
ハイ、ごめんなさい。
少しモッてみたかっただけです。
以後、気をつけます、ハイ。
社畜として、結構な年月働いて、趣味の昆虫採取と養殖を糧に精一杯過ごしていたんだが、ある時花金だ!と浮かれて、郊外の山へ会社帰りに車で昆虫採取をしに行ったまではよかった。
悪かったのは、山で見たことがない昆虫をゲットして浮かれ
帰りの峠でイイ感じにドリっていたら対向車がきて
これまた、イイ感じに谷へ真っ逆さまでした。
ハイ、自業自得です。
ああ・・・これだめだわ・・・
でも、この虫だけは誰にも渡したくない!
などと思い、落ちる車内で虫を必死で守った。
同時に今までのショボイ人生がスライドショーしていたわけだが、四コマで終わった。
連載小説でやってきます。