◆ひとりぼっちな写真部の日常4
港のバス停から、最寄の鉄道の駅を目指す。船の利用者4人が乗り合わせたマイクロバスは港を離れていく。
海沿いの道から山の中を通り、山里に至る。
田畑や小川を横切る一筋の線路。家屋が転々とあり、駅の周りを取り囲んでいる。
島にはない長閑な景色に癒された。
バスを降りると小さな木造駅舎が迎えてくれた。見回すと食堂、駐在所、商店が3軒。きっとこの辺りでは一番人が集まる場所なのだろう。
駅は無人。飲み物と新聞紙の自販機が3つ並んだ待合室。壁には時刻表やいろいろなポスターが貼られている。
改札を通ると、殺風景なホームが左右に伸びる。
少しすると、アナウンスが列車の接近を知らせる。程なくして警笛を鳴らしながらホームへと滑り込んできた。
乗客のまばらな列車に乗り込み、席に座った。山を抜け、川を越え、沿線の車窓は目まぐるしく変わる。
目的地の駅はターミナル駅で利用者が多い。列車から降りて慣れない人並みをかき分け、バス停を目指す。
駅からバスに乗り、15分ほどで家の近くのバス停に到着。
家までは桜並木になっていて、綺麗な花を咲かせていた。
事前に持って来ていた荷物の整理もそこそこに、学校の下見も兼ねて買い物に出かけることにした。
夕方までゆっくり買い物などを済ませて帰ってきた。
「ただいま・・・」
扉を開けたとたんに薄暗くしんとした空間が広がる。
「そっか、今日からひとりなんだよね」
改めて家族のありがたみを思い知らされた。
「ちょっと疲れたなぁ。お風呂入って寝よ」
移動で疲れたのか身体が重い。
お風呂に入って、布団の上で横になっていると、いつの間にか寝てしまっていた。




