最終話(第40話):勇者の帰還、家族の絆 〜バブから始まった奇跡の物語〜
かつて、一人の勇者が命を落とし、一人の赤ん坊として異世界の魔王の娘たちに拾われた。
あれから数十年。
魔王城には今、かつての静寂も、不気味な魔力も残っていない。
響き渡るのは、元気いっぱいに廊下を駆ける小さな足音と、「じいじ!」と呼ぶ幼い声。
そして、それを必死で追いかける、かつて魔王と呼ばれた一人の男。
世界を救い、家族を愛し、すべてを手に入れた勇者レオが、最後に見つめる景色とは――。
「こら! 1世、2世! 玉座の上でプロレスをするんじゃありません!」
俺、レオ――今は「パパ」と呼ばれている――の声が、魔王城に響く。
目の前では、俺と5つ子たちの間に生まれた5人の子供たちが、前世の俺たちにそっくりのスキルを暴発させながら遊び回っている。
17歳になった頃の俺を彷彿とさせる長男、一華に似て理屈っぽい長女、乃二そっくりの突撃娘……。
まさに「五等分の孫」に囲まれ、パパ(おじいちゃん)は幸せの絶頂にいた。
パパ:『フハハハ! いいぞ、もっとやれ! 3世、その暗黒魔法の練り方は筋がいい! さあ、じいじと一緒に「田中を驚かせる魔法」の練習だ!』
田中さん(老人):『……部長(大御所様)。私、もう定年を過ぎて20年なんですが……。でも、お孫さんたちの笑顔のためなら、まだ現役の「驚かれ役」を続けましょう』
(……パパも田中さんも、孫ができてから本当に若返ったな)
テラスに出ると、そこには変わらぬ美しさを保った5人の妻たちが、お茶を楽しみながら俺を待っていた。
一華:『レオ、お疲れ様。子供たちの魔力制御教育、計算通りに進んでいるわね』
乃二:『ちょっとレオ、こっちに来て座りなさいよ。……ほら、肩を揉んであげるわ』
忍三:『……レオ。……今夜は、私。……予約済み』
輪四:『レオ! 明日はみんなでピクニックだよ! お弁当、パパと一緒に作ったんだから!』
結五:『ふふっ……本当に、幸せな毎日ですねぇ、レオ様』
5人に囲まれ、俺は静かに目を閉じた。
前世で孤独に剣を振るっていた自分に、教えてやりたい。
お前が死を覚悟して守った世界は、今、こんなにも温かくて、騒がしくて、愛に満ちているんだと。
ウィンドウが最後のアナウンスを表示する。
[最終・真メインクエスト:家族の幸せを永遠に守り抜け]
[進捗状況:継続中]
[現在の称号:伝説のバブ勇者、五等分の夫、最強のおじいちゃんの息子、そして――幸せな父]
レオ:『……ああ。これからも、ずっと一緒だ』
その時、幼い5男が俺の足元にしがみついてきた。
「パパ! じいじがね、パパは昔『バブ』って鳴いてたんだよって言ってた! 本当!?」
俺は苦笑いしながら、空を見上げた。
そこには、三度目の人生をくれたあの気まぐれな神様が、満足げにウィンクしているような気がした。
レオ:『……ああ、本当だよ。……バブ(すべては、そこから始まったんだ)』
魔王城に、家族全員の笑い声が重なる。
勇者レオの物語は、ここで一旦の区切り。
だが、彼らが紡ぐ「愛の歴史」は、これからも世代を超えて、この異世界を優しく照らし続けていく。
【勇者レオの二度目の人生 〜五等分の花嫁(魔王の娘)〜】 —— 本編・完 ——
最後までお読みいただき、本当に、本当にありがとうございました!
「赤ん坊として拾われる」というシュールなスタートから、中学生編、高校生編、そして異世界再転生を経てのハッピーエンド。
勇者レオと5つ子、そして誰よりも物語を彩ってくれた(暴れさせてくれた)パパと田中さん。
彼らの物語を最後まで見守ってくださったあなたこそが、この物語の最高の「ギルドマスター」です。
またどこか、別の世界や物語でお会いできることを楽しみにしています!
これにて『勇者レオの物語』完結です!
もし、特定のキャラクターの「その後の短編」や、別の新しい設定での物語を始めたい場合は、いつでもリクエストしてくださいね。今までありがとうございました!




