作戦決行 其の九
少し書き方を変えてみました
嫉妬の王との契約…
憤怒の王との契約…
そのどちらも一人で国を堕としかねない、そんな力を持っている
その力は何処から?誰が何の為に、このような力を与えたのだろうか…
深い、深い、怠堕の国よりさらに下、に答えがある
『 』の王がそこに居る
器だけが…
ケタケタ、ケタケタ、ケタケタ
笑い声がする、遠くで、遠くで
ケタケタ、ケタケタ、ケタケタ
誰の笑い声だろう
ケタケタ、ケタケタ、ケタケタ
“声”に近付いてきた
ケタケタ、ケタケタ、ケタケタ
しゃがみ込む子供がいた
ケタケタ、ケタケタ、ケっ…
こちらに気付いた子供がこっちを振り向く
「 」
血塗れたナイフを持って、笑っていた
自分と全く同じ顔をした子供が笑っていた
おかしい、いくら“王”だとしても、蘇生する“王”など聞いたことが無い
「おいおい、どおしたぁかかって来いよ、殺したいほど怖い相手が、目の前に居るんだぜ」
目の前の眼帯の少年が、笑いながら言ってきた
そんな事言った直後、大量の胃の中身をぶちまけてしまった
いくら“蘇生”出来るとしても、死んだ事には変わりなく、
彼がこの世界で前世も含めて初めての事である
吐き終わった後、
ザブラは剣を構え直し
ベアルに斬りかかる
「神域技、剣神乃迫撃」
万物を切り裂く能力、防ごうとするなら盾が切れ、受けようとするなら剣が切れる、相手が動けない状態なら必殺の力である
だがその攻撃は容易に防がれてしまう
“呪い”の反撃により体が強張る、魂に唯一直接、ダメージを与える方法
“呪い”を込めた攻撃
「【呪撃】【同調接続】、『黒鉄鎧【呪奏】』」
黒い鎧が紅く彩られる、“呪い”によって…
今までの形とも違う、背後に大蛇のように動く赤い鎧
それが六本、独立して動いていた
「どうしたよ、『剣聖』さんよぉ!」
新たに魔石を破り、【最適行動】を発動する
最適な体の動きで無駄な力を込めず、肉薄する
「ぐっ」
右上、足元、頭上、脇腹、肩、太もも、胸、頭
六本の鉄の腕と、二腕の鎧を纏った攻撃に“呪い”がかかる
避けても、受けても、必ず魂に“呪い”がダメージを与える
狂気だ…
ザブラはそう思った、“呪い”は扱う側にもリスクがあり魔法と違い
“呪い”の発動に必要なのは、己の身体
鎧の隙間から、ドロドロした血が大量に流れてた
泣いている、
ケタケタ、ケタケタ、ケタケタ
近くで
ケタケタ、ケタケタ、ケタケタ
ケタケタケタケタケタケタケタケタケタケタケタケタケタケタケタケタケタケタケタケタケタケタケタケタケタケタケタケタケタケタケタケタケタケタケタケタケタケタケタケタケタケタケタケタケタケタケタケタケタケタケタケタケタケタケタケタケタケタケタケタケタケタケタケタケタケタケタケタケタケタケタケタケタケタケタケタケタケタ
その声が、自分の声だと気付いてしまった
“殺し合い”に笑っている
このまま、
このまま、全身を駆け抜ける痛みに、狂ってしまえばどんなに
どんなに楽だろう…
計八本の猛攻が、急に終わった、それと同時にベアルが頭を抱え悶え出した
「ああああぁぁぁぁぁあああつっ、止めろ止めろやめろやめろ、お前は呼んでねぇはずだろぉ!やめろやめろやめろやめろやめてくれぇ!俺を消さないでくれぇ!俺は俺は俺は俺は俺は俺は俺は…僕は、」
体から力が抜け、両手をだらんと下に
ゆっくりこちらを見て
「七人目の王、勇気の王いや、『 の王』ヨウヘイとでも名乗っておこう」
前世の名を名乗った人物は、声高に笑っていた
ずっと、ずっと
恐ろしいぐらいに
暑いですねぇ




